日本テレビで10月6日(水)深0・59からスタートする荒牧慶彦さん主演のドラマ『あいつが上手で下手が僕で』(読売テレビは10月9日(土)深0・58スタート)で共演中の荒牧慶彦さん&和田雅成さんにインタビュー。売れない芸人たちが何とか現状から抜け出そうともがき奮闘する青春群像劇でお笑いコンビ・エクソダスを結成するお2人が、お笑いに挑んで感じたことをたっぷりと語り合ってくれました。10月13日(水)発売のTV LIFE21号にもお2人が登場しますので、誌面と合わせてお楽しみください!
◆荒牧さんが時浦可偉、和田さんが島世紀というキャラクターを演じます。役を作り上げていく上で、モデル、もしくは参考にした芸人さんなどはいましたか?
荒牧:僕の演じる時浦に関しては、監督から「テンション感的にはピースの又吉(直樹)さんのイメージでいきたい」と言われていたんです。又吉さんって、棒読みっぽく聞こえるのに、漫才も芝居もすんなり入ってくる印象があって。そんな感じを目指してお芝居しました。
和田:僕が演じる島は、明るくて太陽みたいな人なんですよ。というわけで僕がイメージしていたのは、ティモンディの高岸(宏行)さん。見ただけで明るい気持ちになれる感じで、関わる人全員を幸せにするといった意識で臨みました。漫才部分に関しては、NON STYLEさんのようなすてきな押し引きが出せればいいなと。
◆キャラクターの中に、自分っぽさのエッセンスは感じましたか?
荒牧:どうだろう? 時浦は、普段の荒牧よりもローテンションな感じなんですよね。漫才の時も、刺すところは刺すけれど、基本は低めです。
和田:関西人というところと、僕も常日頃から本当にまわりの人を幸せにしたいと思って生きているので、そこは共通する部分かもしれない。
荒牧:時浦は分かりにくいボケ方をするんですけど、僕もたまに…というか結構してしまっているかも(笑)。
和田:アハハハ!
荒牧:まーしー(和田)はそんな僕のボケもちゃんと拾ってくれるから好きです。そういう部分は共通点かもしれないな。
◆ほかキャストで、キャラクターと似ているなと感じる方は?
荒牧:鳥ちゃん(鳥越裕貴)の空回り感とか?
和田:そうね(笑)。
荒牧:彼が演じる蛇谷っぽいなって。鳥ちゃんは、芝居に関してはいつもしっかり考えた上で演じている役者さんなんです。でも、イジられているときのあの空回り感は、蛇谷に重なっている気がしますね。
和田:ロングリード(橋本祥平、田中涼星)の2人は普段からとてもかわいいので、作品の中でも、その要素で楽しめるんじゃないかな。どちらも犬感があって、すごくかわいらしいんです。
荒牧:涼星の後輩気質なところとかね。
和田:そうそう。ゴールデン・レトリバーっぽいよね!
◆集団でいるときの立ち位置、ポジション取りという部分では?
和田:集団でいるときと2人でいるときとで、僕はそれほど変わらない気がします。まっきー(荒牧)もか。まわりを見てはいるんですけど、自由にボケたりツッコんでみたりっていうのは一緒です(笑)。
荒牧:まーしー、まわりを幸せにしたいって言っていたけど、僕もそこは大事にしているので。今回の現場に限らず、場を盛り上げたいっていう気持ちは強いですね。
◆お笑いのネタなど、やってみて難しいなと感じたことは?
荒牧:難しいですよ。やっぱり芸人さんはすごいなと思いました。
和田:リスペクトしかないよね。
荒牧:うん。僕らは用意されたネタをやっているけど、あれを自分たちで考えて、自分たちなりのテンポ感を作って計算してやらないといけないっていう。ものすごく大変なことですし、難易度はかなり高いです。
和田:物語の中ではスベることもあるんですが、僕らは書いていただいた台本でやっていますから。スベったとしても、そこまでショックは受けないんです。でももし、これが自分たちで作ったネタで、ウケるだろうと思って披露してスベったとしたら、メンタルへのダメージは半端ないと思う。自分たちは面白いと思っているのに、こんなにも受け入れてもらえないんだ!? となったときの恐ろしさといったら。今回、芸人さんの役をやることで、あらためて感じた部分かもしれないです。
◆和田さんが関西出身であることのアドバンテージは?
和田:ないですよ! 番組など、お笑いにまつわるものに触れる機会は多かったと思いますが、自分でお笑い芸人を目指したことはないですから、ゼロからのスタートなのは一緒です。
荒牧:確かに。でも、関西人ということで、もともと面白いし、期待はされがちだよね(笑)。まーしーが演じる芸人、絶対面白いに決まってる! と、ファンの期待値は間違いなく高いと思います。
和田:上げるな!
荒牧:大丈夫、僕がついてるんで。
和田:(素早く)やかましいわ!(笑)
荒牧:アハハ!
和田:ボケてくれる人がいるから、ツッコめる。まっきーがいてくれて助かってますよ。
◆今まででハマったお笑い芸人さんや番組というのは?
荒牧:やっぱりね、『エンタの神様』は世代的にドハマリしてました。
和田:めちゃくちゃ見てたよね。
荒牧:うん。共通の話のネタにもなっています。
◆ひな壇でのトークにあこがれは?
荒牧:ありますけど、難しいですよね。バラエティ番組にはときどき出させてもらっていますが、やっぱり、芸人さんの一言コメントの突き刺さり方って本当にすごくて。まだまだ勉強しなきゃなと、出演するたびに思い知らされます。
和田:振られたときの一撃の強さがね、全然違うんです。難しいのが、僕らはやっぱり役者というベースがあって、そこまで攻めたジョークを言ったとしても、「こいつ、なんや?」って思われてしまうかもしれない。そのさじ加減が難しい。お笑い芸人さんだと、ブラックなジョークをツッコんだとしても、まわりの人がそれを拾って、柔らかくしてくれたりもする。それを僕らがやったら、きっとまわりもどう扱ったらいいか、分からないんじゃないかな。その加減も含めて、もっと勉強しないと! と感じています。
PROFILE
●あらまき・よしひこ…1990年2月5日生まれ。東京都出身。AB型。「バクマン。」THE STAGE(~10/31(日)東京・天王洲銀河劇場ほか)に出演中。12/1(水)に俳優・水江建太とのユニット・まっきーとけんたの1stシングル「Calling…」をリリース。
●わだ・まさなり…1991年9月5日生まれ。大阪府出身。A型。舞台「2つの『ヒ』キゲキ」(~10/14(木)東京・新国立劇場 小劇場)に出演中。
作品情報
ドラマ『あいつが上手で下手が僕で』
日本テレビ
2021年10月6日スタート
毎週(水)深0・59~1・29
読売テレビ
2021年10月9日スタート
毎週(土)深0・58~1・28
<STAFF&CAST>
脚本:上田誠・大歳倫弘・左子光晴・橋本尚和(ヨーロッパ企画)
監督:山口淳太(ヨーロッパ企画)、橋本和明(日本テレビ)ほか
出演:荒牧慶彦、和田雅成、鳥越裕貴、陳内将、梅津瑞樹、橋本祥平、田中涼星
石田剛太、酒井善史、角田貴志、町田マリー、指出瑞貴、島田桃依/崎山つばさ
舞台「あいつが上手で下手が僕で」
東京公演
2021年12月9日(木)~12月17日(金)
かつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホール
大阪公演
2021年12月23日(木)~12月26日(日)
東大阪市文化創造館 Dream House 大ホール
脚本・演出:大歳倫弘(ヨーロッパ企画)
出演:荒牧慶彦、和田雅成、鳥越裕貴、陳内将、梅津瑞樹、橋本祥平、田中涼星/崎山つばさ ほか
©カミシモ製作委員会
●photo/中田智章 text/根岸聖子