小野大輔「声優としての技術や思いを若手に伝えたい」 約10年を共にした古代進と気持ちが重なる瞬間 『宇宙戦艦ヤマト2205』

特集・インタビュー
2021年10月08日

小野大輔『宇宙戦艦ヤマト2205』インタビュー
◆本作で『ヤマト』に初めて触れる方に見てほしいポイントは?

『ヤマト』はずっと「人類のために命を賭して宇宙へと旅立つ、愛とロマン」を描いていて、それは普遍のテーマなんですね。だから、小学生が見ても、20代の方が見ても、“ヤマトおじさん”が見ても(笑)、きっと同じ気持ちを感じてもらえると思います。なので、若い世代の方にはどこをというよりもまず、「上の世代の方と共通の話題で盛り上がれますよ」と伝えたいですね。1970年代の『ヤマト』をリアルタイムで見ていた世代の方で、新しいシリーズを見ていない方もいらっしゃると思いますので、「『2199』から『2205』のシリーズ、めちゃくちゃ面白いですよ」って話題を振ってみてほしい。今って、ヤマトが描いている普遍のテーマを新しい世代に繋いでいく、すごく大事な時期だと思うんです。だからとにかく見ていただいて、上の世代の方と『ヤマト』という共通の話題で語り合ってください。

◆本作でのお気に入りのシーンや注目シーンを教えてください。

土門と古代との関係性に注目してほしいです。雪と話をしている時に古代が「あいつは俺なんだ」ってポロッと言うんですが、僕も祐を見て、「昔こういうところあったな」「こんなふうに不器用だったな」と思うので、すごく共感したんです。「僕って古代進なんだな」と思えたシーンだったので、すごく好きなんです。それから、土門と古代ってシンパシーが強すぎるせいか、多くを語らないんですよね。そこに男の美学を感じました。あとは、薮さんかな。チョーさんのお芝居って、軽やかな中にいろいろな感情が乗っかっていて、すごく深いんですよ。人間の泥臭さやずるさ、汗や熱をものすごく感じるお芝居をされるので、薮にもいろいろあったんだなと思えて、一番共感できるかもしれないと思ったくらいです。薮ファンの皆さんは、楽しみにしていてほしいですね。「裏切り者と不穏分子が一緒に旅をする」というセリフも好きです。

◆本作は、ほかにも印象的なセリフがたくさん登場しますよね。

古代の「ヤマトは希望の艦だ」というセリフも、未知の世界へと進んでいく人々を応援してくれる、背中を押してくれる言葉だなと思いました。長ゼリフの中の一節ですが、すごく心に残りました。

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