松本まりかの「今まで見せたことがない“素”の部分」を表現したかったタナダ監督 スペシャル対談が実現!『東京、愛だの、恋だの』

特集・インタビュー
2021年10月23日
松本まりか×タナダユキ監督『東京、愛だの、恋だの』スペシャル対談 ©️Paravi
Paraviオリジナルドラマ『東京、愛だの、恋だの』 ©️Paravi

◆松本さんの演技や表情で、特に印象に残っているものがあったら教えてください。

タナダ:毎話あったから1つ選ぶのは難しいけど…印象に残っているのは、ウイカちゃんの髪の毛を洗うシーンかな。ワッシワシ洗っていて(笑)、それが私にはすごく新鮮でした。まりかちゃん本人は、以前「お嬢様なの?」って聞いたことがあるくらい、品があるんですよ。なので、本人が思っている以上にがさつな感じで演じると、一般の人のがさつさに合致すると思っていたんです。そしたら最初からワシワシ洗っていて。思わず笑っちゃいました(笑)。

松本:タナダさんからはよく「がさつに、がさつに」と言われていましたね。あと、ぷぅっとした顔をしたり。

タナダ:かわいくなりすぎちゃうより、同性が見て魅力的に感じる、その加減はどこだろうって、一緒に考えながらやっていったよね。

松本:そうですね。

タナダ:今回は女性のスタッフが「同性から見て、本当にかわいい」とよく言っていたので、すごくうれしいなって思いました。まりかちゃんはあざといって言われがちだけど(笑)、お仕事をしてみて思ったのは、誤解されやすいのかな? と。本人は全くそんなつもりはないのに、かわいく見えすぎちゃうところがあるのかなと思いましたね。

松本:昔から本当に誤解されやすいですね。私にとってかわいいって、ものすごく嫌な言葉だったんです。トゲがあってバカにされているというか。本当にかわいい人って、内面から滲み出てくるものがあるじゃないですか。「ジワるかわいさ」と言うか。それがタナダ作品の登場人物たちには、ある。私はそこを目指したくて、今回は“何もしない”ことを意識したんだと思います。

◆仕事帰りの人が行くような飲食店で、大学時代の同級生・芦屋に愚痴をこぼすシーンもかわいかったです。

タナダ:芦屋とのやりとりは、なんて言うんだろう…男女を感じさせない、本当の友達って感じでしたね。そういう何気ないシーンが本当に新鮮でした。

松本:私は今回タナダ組で、やったことがないことばかりやりました。色気のない男友達とのやりとりとか(笑)。

タナダ:本当に「普段」のことなんだよね。

松本:そう。本当の私の「素」の部分って、今回みたいな感じなのかなって思うんです(笑)。今、世の中に出ているイメージのほうが虚像だなって思う時がありますね。

タナダ:そういえば、まりかちゃんって空手の黒帯なんだよね。

松本:はい、黒帯です(笑)。

タナダ:雑談していた時、それを聞いてびっくりしました。ある意味、黒帯から一番遠くにいる人だと思っていたから、なんだか面白くて。そういう、パブリックイメージとは違う部分がもっと表に出ると、もっともっと面白い役が来るんじゃないかなって思いますね。

松本:なんでしょうね…、私は本当の自分に自信がないのかも知れない。そういう部分を表に出すのが怖いのかも。

タナダ:黒帯が?(笑)

松本:いや、黒帯は全然いいんですけど(笑)、でも今回、かえを素に近い感じで演じられて、「あれでいいんだ!?」と思えました。それは私の中ではすごく大きかったです。

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