◆撮影の合間は、どんな話で盛り上がったんですか?
笠松:覚えているのは、松井さんが「最近料理をするようになった」と言って、すごく手の込んだ料理の話を聞かせてくれたんですよ。家庭的な部分を見せつけてきたな…と思いましたね。
松井:そっちが聞いてきたから答えただけだよ!(笑) ちなみに、料理の腕はまだまだなんですよ。最近始めたばっかりなので。
笠松:何作ったんだっけ? 茄子の何とかみたいな…。言っていこうよ、アピールしていこう!
松井:イヤだよ(笑)。まあ、和食はよく作るんです。でも調味料とか目分量で入れるので、毎回作るたびに味が違ってて…。まだまだクオリティにバラつきがあるんです(笑)。撮影の合間といえば、今回本当にせりふ量が多かったので、どちらからともなく「次のシーンのせりふ、ちょうだい」って言って、急にせりふ合わせをしてましたね。
笠松:やってた。
◆野島脚本のせりふの長さは、覚えるのに苦労しそうです。
笠松:でも松井さん、「明日のせりふがまだ全然入ってない! ヤバい!」って言いながら、撮影当日、全部完璧に入ってるんですよ。だから「やってない」って言いつつやってる、コソ勉タイプなのかなと思ってたんです。
松井:コソ勉(笑)。そういう訳ではなくて、私の「ヤバい」は不安からくるもので。基本がネガティブな性格なので…。夜になってもずっとせりふが頭の中をぐるぐるしてて、全然眠れませんでした。
笠松:なるほど、不安だったんだ。でも現場は、皆さんそんな感じだったよね。
松井:それこそ、国生さゆりさんも「不安で眠れない」っておっしゃっていて、みんなそんな思いをしながら頑張っているんだと思うと、私も頑張らなきゃという気持ちになりましたね。
笠松:結木(滉星)くんは、寝てそうじゃない…?
松井:寝てそう! あっけらかんとして(笑)。確かに結木さんとは「せりふ覚えが不安だね」みたいな話は一切しなかった気がします(笑)。
◆松井さんは笠松さんについて、「あれはどういうことだったんだろう?」と不思議に思ったことはありましたか?
松井:笠松さんは常に元気なので、その元気はどこからきてるんだろうか? というのは気になってました。逆に、家ではものすごく静かなのかな…? とか(笑)。
笠松:あのですね、それについては、僕の考えがありまして。正直、しゃべらずに笑わずにいたほうが楽じゃないですか。でも、仕事現場でそんな感じだと接しづらいだろうし、そうすると、自分で気づいていないダメな部分を指摘してくれる人もいなくなるって思ってるんです。
◆話しかけづらい人には、アドバイスもしづらいですよね。
笠松:プライベートでもそういう考えで、相手がどんな人なのか知るためには、まず僕のほうから間口を広げて、相手に飛び込んできてもらうのがいいなと思っていて。
松井:つまり人間力テストされてるってこと? 怖っ!
笠松:いやいや、そんなつもりはないですよ(笑)。どんな相手でも一回受け入れてみたくて、だから接しやすい雰囲気でいようとしていると言えばいいんですかね。