Vo.ヨシダタクミ、Gt.ユタニシンヤ、Ba.ヤマザキヨシミツからなる、北海道出身の3人組バンド・sajiがTV LIFE webに初登場。本日10月27日(水)にリリースしたニューシングル「ハヅキ」についてや、本作のミュージックビデオに出演する内藤秀一郎さん&川津明日香さんの印象などをお聞きしました。
◆テレビアニメ『SHAMAN KING』第3弾のエンディングテーマとなる最新曲「ハヅキ」ですが、まず曲名の由来から教えてください。
ヨシダ:『SHAMAN KING』の主人公が麻倉葉という名前なので、“葉”という字を曲名に入れたいなということは当初から考えていました。それで、葉っぱにちなんだ言葉をいろいろと羅列していた時に、“葉月”という言葉が引っ掛かって。季節的にも(発売時期の)秋を想起させる季語であり、すごく美しい日本語だなと思ったんです。ただ、それをそのまま漢字表記にするのではなく、表現に幅を持たせたいなと思い、カタカナ3文字で「ハヅキ」と名付けました。
◆そんな「ハヅキ」はどのような楽曲になりましたか?
ヨシダ:『SHAMAN KING』第3弾では、物語の中で主人公たちの過去を深堀りしていくのですが、そこで描かれる感情を叙情的に歌い上げられるようなバラードにしたくて。大切な人を失って初めて気づく想いであったり、人々のエモーショナルな部分を紡いだ楽曲になっていると思います。
◆『SHAMAN KING』から大きなインスピレーションを受けたと。
ヨシダ:そうですね。原作も全巻読んでいますし、過去のアニメも拝見しているので。作品の世界観はもちろん、歌詞には登場人物の名前を何人か織りまぜていたりもするんですよ。ぜひどこに出てくるのか注目しながら聴いてほしいですね。
◆ユタニさんとヤマザキさんは、この曲を演奏されるうえでどのようなことを意識されましたか?
ユタニ:僕は、ギターソロはエモーショナルになるようなフレーズを弾こうと思いました!あと、僕のギターは“粘りっこい”と表現されることが多いのですが、今回も粘りっこく弾けたので良かったなと。
ヨシダ:これ、米の話じゃないよね?(笑)
ヤマザキ:(笑)。僕は今回曲の途中からベースを弾いているんですが、音が入った瞬間に雰囲気を変えられるようにということは意識しています。
◆カップリングに収録の「Pumkin Wars!!」と「SHE is.」は、これまた「ハヅキ」とはひと味違うバラエティ豊かな2曲です。
ヨシダ:そうですね。「Pumkin Wars!!」に関しては、先に発売日が決まっていたということもあって、ハロウィンにちなんだ曲を書きたいなと。完全に狙い撃ちというか、季節感を意識して作りました。いっぽう、「SHE is.」の主題は「ハヅキ」とちょっと似ていて、大切な人と別れた後の主人公の物語を描いているのですが、「ハヅキ」がピアノメインでしっとりと進むのに対し、こちらはギターメインで軽快なテンポで進んでいきます。“バンドが歌うちょっと切ない曲”というのを作ってみたくて。本来のsajiの色というか、持ち味が存分に生きている楽曲になったなと思います。
◆「ハヅキ」のMVには、『仮面ライダーセイバー』での活躍が記憶に新しい、内藤秀一郎さんと川津明日香さんが出演されています。お2人の印象はいかがでしたか?
ヨシダ:今まで僕たちのMVは男性と女性が対になる形で出演していただくことが多かったのですが、初対面の方同士ということもあったりして、恋人の設定の時なんかはきっと苦労されたこともあったんじゃないかなと思うんです。ただ、今回に関しては『仮面ライダーセイバー』での共演もあったということで、もうあうんの呼吸というか。
◆その関係性が存分に発揮されていたわけですね。
ヨシダ:はい。表情や雰囲気がすごく自然で、本物の恋人同士のワンシーンを見ているかのような感覚になりました。本当にすてきだなぁと。
ヤマザキ:ね。さわやかでした!
ユタニ:オフの時もウエルカムな感じを出してくださっていたので接しやすかったですし、撮影現場の空気感もとても柔らかくてやりやすかったですね。
◆そんなMVはどんなテイストになったのでしょうか。
ヨシダ:このMVの主役はお2人なので、僕らはそこに実態はあるけれど、シルエットだけが見えているというようなニュアンスになっています。彼女という大切な存在を失った男の子が、映画を再生するかのようにかつての幸せな日常を思い出しながら感傷に浸っているというか。初めて男性目線から楽曲を描いています。
◆8月には1年8か月ぶりにライブを行い、その後も各々がイベントにご出演されるなど、今後の活動も楽しみなsajiさんですが、ライブにおける強みを教えてください。
ユタニ:他ではあまり見ないようなエンターテインメント性というか、お客さんを巻き込む感じのセクションを作るようにしていて。僕らが何かを伝えるだけでなくて、共有しよう、一緒にライブをしようという思いがありますね。
ヨシダ:そうだね。曲の途中でユタニがソリに乗って移動したり、段ボールで作った車に乗って客席の向こう側に消えていったりして。
一同:(笑)。
ヨシダ:フロアに降りてお客さんと一緒に踊ったりとか、僕らのような雰囲気のバンドがあまりやらないようなことをやっていましたね(笑)。今はこういうご時世なので難しいと思うんですが…。
ユタニ:でも、何かまた新しいことを見つけていけたらいいよね。
ヨシダ:それこそ、空を飛ぶとかはいいんじゃない?
ユタニ:うーん、現実的ではないけど(笑)。楽しそうだね(笑)。
ヨシダ:でも、歌をがっつりと聴けるセクションも必ず作っているので、もちろん僕らのパフォーマンスというのも存分に楽しんでいただけると思います。
◆今まで10年以上にわたり活動を共にしてきている皆さんですが、バンドの改名などさまざまなことがあったと思います。そんな中で、特に印象に残っていることを挙げるなら…?
ユタニ:僕はsajiという名前に改名して、一発目に行ったライブの打ち上げです。チームが新しくなって、今までとはまた違った一体感というのを感じられたので。
ヨシダ:そうだね。2019年の10月に初めてシングルをリリースして、ライブが12月だったのですが、やっとチームの皆さんと距離を縮められた気がしてうれしかった。
ヤマザキ:確かに。僕は、前身バンド時代に共同生活していたことですかね。上京したての頃にみんなで一緒の家に住んでいたんですよ。つくづく共同生活って大変だなと思いました。
一同:(笑)。
ヨシダ:僕もユタニと近いんですが、やっぱりバンド名を改めたタイミングかなと。長い間前のバンド名で活動していたので、当時はどんな名前を考えてみてもなかなかしっくりこなかったんです。マネージャーさんやスタッフさんもそうですし、周りの環境がガラッと全部変わったので、「来年はどうしているんだろう」と不安になったこともありました。あらためて、こうして今、sajiとして活動できるのは本当にありがたいなと思っています。
◆その壁を乗り越えての今があるんですね。皆さんは学生時代に出会われたとのことですが、関係性に変化はありましたか?
ヨシダ:ほとんど変わってないような気がするけど…。
ユタニ:いや、学生の時に比べたらヨシミツがだいぶフラットになったよ(笑)。
一同:(笑)。
ヨシダ:ヨシミツと僕はずっとクラスも一緒で席も近かったんですよ。
ユタニ:僕だけ学年がひとつ上で。
ヨシダ:そうなんです。なので、仕事中は「ユタニ」って呼んでますが、プライベートで「ユタニ」って呼ぶことはないですね。ゆるい敬語で喋ります(笑)。
◆最後に、TV LIFE webを見ている皆さんへ「ハヅキ」の聴きどころなどについてメッセージをお願いします!
ヤマザキ:今までの僕たちの楽曲にはなかった力強いバラードに仕上がったと思っています。『SHAMAN KING』の世界観を表現した歌詞にも注目していただきながら、楽しんで聴いていただけたらと思います。
ユタニ:僕はとにかくギターソロを聴いてほしいですね。そして今ギターを学んでいるギターキッズたちにもコピーしてもらえたらうれしいです!
ヨシダ:今回はきっと『SHAMAN KING』を通じて僕らの曲を耳にされる方が多いと思うのですが、ぜひアニメを最後まで見ていただいて、「いい曲だな」って思ってもらえたら。そこからバンド名も覚えていただいて、また僕らが別の曲を出した時にも巡り会えたらいいなと思っています。
PROFILE
saji
●さじ…北海道出身の3人組バンド。全楽曲の作詞・作曲を手掛けるVo.ヨシダタクミの透き通る歌声、圧倒的で叙情美溢れるメロディーライン、そして葛藤や憂いをストレートに表現した歌詞に、Gt.ユタニシンヤ、Ba.ヤマザキヨシミツのパフォーマンスが相乗効果を生み出し、男女問わず若者世代を中心に支持されている。
ヨシダタクミ
●よしだ・たくみ…3月6日生まれ。北海道帯広市出身。
ユタニシンヤ
●ゆたに・しんや…4月27日生まれ。北海道帯広市出身。
ヤマザキヨシミツ
●やまざき・よしみつ…1月22日生まれ。北海道標津郡出身。
リリース情報
ニューシングル「ハヅキ」
発売中
公式HP:https://saji.tokyo/
公式Twitter:https://twitter.com/saji_official
公式Instagram:https://www.instagram.com/saji_staff/
text/片岡聡恵