◆今回のドラマのタイトルにちなんで、後藤の“最も愛おしい”と感じるところを教えてください。
衣装についてなんですけど、後藤は社内などではマオカラーなんですが、帰宅時や外出する時はスーツにネクタイ姿になるんですよ。第2話で梓さんと食事をする時もスーツ姿で。ここが愛しいポイントですね! 後藤は出社してわざわざマオカラーに着替えているんですよ(笑)。きっとマイルール、後藤の美学なんでしょうね。ちゃんと専務室にバリエーション豊かなマオカラーがハンガーラックにそろっているんです。これは台本上、どこにも説明されていないんですが、気づいてしまって。そこが愛しいですね。「どんなこだわりなんだよ」っていう(笑)。人として愛しいなって思います。
◆第4話では鼻血を出すシーンもありましたね。
皆さん、鼻血の話題が大好きですね(笑)。少なくとも家族は大変喜んでいましたね。とにかく画的にインパクトがあるじゃないですか。少しでも爪痕を残せたという点では、鼻血を出して良かったです(笑)。鼻血を出すことについては、クランクインして、早い段階で監督から相談されていて。「全く問題ないです」と二つ返事でした。本番では、何度もやれるシーンではないので、“全集中!鼻血の呼吸”で出しましたね(笑)。無表情のままっていうのが楽しい。デヴィッド・リンチ的な不条理というか、シュールな映像美学、そういったことを個人的には意識しました。
◆ “不気味ッチー”に対するファンの方からの反響はいかがでしょう?
うちのベイベーたちは慣れたものですよ。嫌味な役をやれば、“嫌味ッチー”、キザな役をやれば、“キザミッチー”など、僕のバリエーションをみんな楽しんでくれていると思います。
◆“不気味ッチー”は演じていて楽しいですか?
楽しいですね。ただこの1クールでいいかなと(笑)。この役どころがずっと続いたら、ちょっとつらいなって(苦笑)。
◆ヒールを演じる楽しさや難しさはどこでしょう?
日常の自分と全く切り離せるところは、お芝居ならではの楽しさだと思います。僕は役に引っ張られるタイプではないので、その切り替えを楽しんでます。難しさは、たたずまいや所作に自分らしさがでないようにすること。そこは湯船に浸かりながら台本を読んでいる時も現場への移動中もイメージトレーニングですね。かなり意識しないとキラキラしちゃうので…(笑)。