◆完成した作品を見た時は、どのようなことを感じましたか?
客観的に見た時に、やっぱり麻奈美がどんどん変化していく様子がとても興味深かったです。特に東京に行って亡くなった尚の洋服を着るシーンは、“東京にいるから仕方なく尚の服を着ている”という気持ちで衣装合わせをしましたし、実際に撮影している時もそういう意識だったんですが、作品として見た時に、そこにすごく違和感を感じて…。東京に来て少し空回っている麻奈美が、別の人間に成り代わっているようにも見えたんです。そして、地元に戻って自分の服に着替えてから、彼女は自分が本当にやりたいことを見つけて進んでいく。そうした彼女の変化が、着ているものからも伝わってくるような気がして。それは、撮影中には自分自身で気づいていなかったので、見ていて面白いなと思いました。
◆麻奈美はとても難しい役柄だったと思いますが、この映画は自分にとってどのような作品になったと思いますか?
本当に撮影中はカメラの前で感情を表に出さないようにしていたんですが、それでも抑え切れない感情は自然と溢れ出してくるんだなというのを、この作品を経験することで強く感じました。今までにない体験を何度もしましたし、自分にとって大きな経験になったと思います。
PROFILE
松井玲奈
●まつい・れな…1991年7月27日生まれ。愛知県豊橋市出身。2008年芸能界デビュー。「幕が下りたら会いましょう」に続き、2022年公開予定の映画「よだかの片想い」にも主演する。
作品情報
「幕が下りたら会いましょう」
2021年11月26日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
(STAFF&CAST)
監督:前田聖来
脚本:大野大輔、前田聖来
主題歌:「CRY〜戻りたい夜を〜」Jam Flavor
出演:松井玲奈/筧美和子、しゅはまはるみ、日高七海、江野沢愛美、木口健太、大塚萌香、目次立樹、安倍乙、亀田侑樹、山中志歩、田中爽一郎、hibiki(lol-エルオーエル-)、篠原悠伸、大高洋子、里内伽奈、濱田のり子、藤田秀世、出口亜梨沙、丘みどり/袴田吉彦
配給:SPOTTED PRODUCTION
(STORY)
実家の美容室を手伝いつつ、鳴かず飛ばずの劇団を主宰していた麻奈美(松井玲奈)のもとに、ある日、東京で働いていた妹・尚(筧美和子)が亡くなったという知らせが入る。その日、尚から着信があったにもかかわらず電話に出なかった麻奈美は、複雑な思いを抱いてしまう。そんな中、劇団仲間の早苗(日高七海)と一緒に妹の部屋を引き払いに東京に向かった麻奈美は、様々な人々との出会いと再会を経て、自分自身と向かい合うことになる。
公式サイト:https://makuai-movie.com
公式Twitter:@makuai_movie
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photo/神藤剛 text/水上じろう