蒔田彩珠「松本さんのアドリブで楽しくなってしまって、エリのキャラが壊れそうになりました」『99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE』

特集・インタビュー
2021年11月24日

蒔田彩珠インタビュー

松本潤さん主演の人気ドラマシリーズ「99.9」が映画化。本作の軸となる、15年前に起きた天華村毒物ワイン事件に関わる重要人物の1人、南雲エリ役を演じた蒔田彩珠さん。ドラマシリーズを見ていたという「99.9」の世界に入った感想や、松本潤さん、香川照之さんらと過ごした現場でのエピソードを伺いました。11月24日発売のTV LIFE掲載「99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE」公開カウントダウン連載と合わせてお楽しみください。

◆「99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE」のオファーを受けた時はどんな気持ちになりましたか?

ちょうど杉咲花さんがシルエットになっているビジュアルが公開された時にお話を聞いて、共演の方が楽しみでしたし、出演することが決まってうれしかったです。

◆ドラマシリーズをご覧になっていたそうですが、「99.9」の魅力はどんなところだと思いますか?

点と点がつながっていくのが見ていて分かる。楽しい作品だなって思っていました。

◆西島秀俊さん演じる弁護士・南雲の一人娘・エリを演じていらっしゃいます。製作サイドからはどんな女の子を演じてほしいと言われましたか?

佐田先生(香川照之)や深山先生(松本潤)にあまり引っぱられず、真面目にいてほしいと言われました。

◆皆さんのアドリブに引っぱられそうになったりしませんでした?

しました(笑)。私が作った料理の味をあるきっかけで深山先生に「食べてみて」って言われるシーンがあるんですけど、すごく楽しくなってしまって、エリのキャラが壊れそうになりました。「ん! おいしいですね!」ってテンションが高くなってしまいました。

◆松本さんなど、「99.9」チームの皆さんからアドバイスはありましたか?

皆さん、アドリブやノリを作るのがとても上手で、最初は着いていけない部分もあり、「これで大丈夫かな」と思っていました。それを察した松本さんが、「エリは映画の中で唯一しっかり人間味のある役だから、そのままで大丈夫だよ」と言ってくださったので安心できました。香川さんはテイクを重ねるたびに違うアドリブをされるので、ドキドキハラハラしつつ、こんなにすぐアドリブが浮かんでくるのがすごいなって思っていました。一緒のシーンが多かったので、「こうしてもいい?」って相談してくださったりもして。そんな気配りにもカッコいいなと思いました。

◆蒔田さんご自身はエリをどんな人物だと思って演じられたのでしょうか。

真っすぐな女の子だと思いました。自分の好きなピアノに対しても、大好きなお父さんに対しても真っすぐ。だからこそ、何かを隠しているお父さんが許せない。でもお父さんが悪いわけではないことも分かっているんです。真っすぐが故に、自分に真実を明かしてくれないお父さんを突き放してしまうのだと思いました。

蒔田彩珠インタビュー

◆エリとの共通点はありますか?

それがあんまりなくて…。育ちの良い、おしとやかな女の子の役を今までやったことがなかったので、難しいというよりはこれも新しい挑戦だなと思いました。エリは国際コンクールで優勝してしまうくらいピアノが上手な女の子なので、今まで出会ったピアノが上手な友達をイメージして演じました。

◆エリはピアノの才能で将来を嘱望されている女子高生ですが、ピアノの練習も大変だったのでは?

たくさん練習しました。難しい曲でしたが、音楽が好きなので苦ではありませんでした。ピアノを習ったことはないけど、楽器を弾くのは好きなので楽しかったです。でもエリは趣味でピアノをやっているだけではないので、上手に見える弾き方をするのはすごく難しかったですね。先生がどうやったらうまく見えるかを丁寧に教えくださったおかげです。自分では万全の準備をしていったつもりでしたが、本番はオーケストラの皆さんと一緒に演奏したのですごく緊張しました。

◆オーケストラの演奏をバックにピアノソロを弾く気分はいかがでしたか?

最初は意識が飛ぶくらい緊張しました。でもオーケストラの音で自分のピアノの音が聴こえないので、本当に自分で弾いている気持ちになりました。気持ち良かったです(笑)。完成した作品の演奏シーンではちゃんと弾いているように見えたし、エリとしての晴れやかな表情もできていたので良かったです。

◆完成した作品をご覧になって気になったキャラクターは誰でしたか?

私が一番ビックリしたのは杉咲花さんです。普段の杉咲さんは柔らかくてふわふわしたイメージだったのに、今回演じた河野穂乃果は「99.9」の中にいる強いキャラクターになっていてカッコよかったです。

◆エリのピアノのように、打ち込んだものはありますか?

ギターです。以前、役の準備のために毎日練習しました。難しいと言われるFのコードが弾けなくて、挫折して弾かなくなっていたんですが、マネージャーさんに叱られて克服しました(笑)。今は時間がある時はギターを弾くか、映画を見る生活です。Fを乗り越えてから楽しくてしかたがないです。

◆ギターの楽しさってどんなところですか?

何だろう…弾いている間は何も考えなくていいことかな。ギターを弾いているときは無心です。

◆「99.9」は弁護士の物語ですが、今後、演じてみたい職業はありますか?

音楽が好きなので、またギターをやる役ができたいいなって思っています。

PROFILE

●まきた・あじゅ…2002年8月7日生まれ。神奈川県出身。最近の主な出演作は連続テレビ小説『おかえりモネ』、映画「朝が来る」など。12月29日(水)放送の『99.9-刑事専門弁護士-完全新作SP新たな出会い篇~映画公開前夜祭~』(TBS系)に出演。

作品情報

映画「99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE」

「99.9-刑事専門弁護士- THE MOVIE」
2021年12月30日(木)全国公開

監督:木村ひさし
出演:松本潤、香川照之、杉咲花、片桐仁、マギー、馬場園梓、西島秀俊、道枝駿佑(なにわ男子)、蒔田彩珠/岸部一徳 ほか

<STORY>
深山(松本潤)が所属する斑目法律事務所の刑事事件専門ルームに、15年前に起きた天華村毒物ワイン事件に関する依頼が舞い込む。その事件には、謎の弁護士・南雲(西島秀俊)とその娘・エリ(蒔田彩珠)が関わっていた。深山たちは、村で出会った青年・守(道枝駿佑)の協力も得ながら、15年前の事件を徹底的に調べることに。やがてある可能性に行き当たるが、それは巧妙に仕掛けられた罠があった…。

©2021『99.9-THE MOVIE』製作委員会

●photo/中田智章 text/佐久間裕子 styling/小蔵昌子 hair&make/山口恵理子

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