いよいよ本日、12月17日(金)に最終回を迎える『最愛』(TBS系 毎週(金)後10・00~10・54)。12月10日放送の第9話で、渡辺昭殺し当日、梓(薬師丸ひろ子)にはアリバイがないことが判明。追い打ちをかけるように、真田ウェルネスの寄付金詐欺疑惑と、しおり(田中みな実)の不審死に関する週刊誌のスクープ記事が出てしまう。梨央(吉高由里子)に何も告げずに梓が会見を開き、警察に出頭するところで終わった。ついに、全ての真実が明らかになる最終回を目前に、プロデューサーの新井順子さんから“ジリキュン”シーンの裏話や、SNSでの考察、そして最終回の見どころを語ってくれました。
◆吉高さん演じる梨央と松下洸平さん演じる大輝の“ジリキュン”シーンが話題になっています。こだわったところはどこでしょうか?
とにかく切ないロミオ&ジュリエット感、立場が2人を引き裂くことは意識しました。大輝を捜査一課から生活安全課に異動させることは最初から決めていたので、第6話まで2人の関係性をいかに切なく、そして禁断感が出るようにしました。そして、第7話で2人が近づき、大輝がプロポーズみたいなことをしましたが、第9話でまた元に戻っちゃうと。
◆吉高さんと松下さんに梨央と大輝の関係性について、切ない以外でお願いしたことは?
第6話の梨央の腕を引き留めて抱き寄せたシーンは、私が大輝を実演しましたね(笑)。そういう細かい動きはお願いしてやってもらいましたね。
◆第7話には、梨央と大輝が見つめ合ってキスしそう…というシーンもありました。
実は、キスしてもらおうと思って、「キスさせて」と脚本家さんにプロットを書いてもらったんですが、読んでみたら何か違うなとなって、キスしない方向に書き換えてもらったんです。でも、ただ見つめ合って終わるのも違うよねとなって、15年前のような雰囲気に戻って笑おうみたいな吹き出す演出に。だけど、15年前よりは2人の関係性は進んでいるかな。当時言えなかった梨央への思いをようやく言えたと思ったら。そしたら、梨央に「今やない」って言われたっていう(笑)。
◆以前のインタビューで、吉高さんと松下さんに「新たな一面を引き出したい」とオファーされたとおっしゃっていましたが、実際に見えてきたお2人の新たな一面はありますか?
吉高さんのサスペンス力というか、役のスイッチが入るのは見ていて面白いですね。そこがやっぱりすごいなと。松下さんは、好青年で文学少年という感じがあったんですけど、そこはかなりイメージが変わったかな。私の中では足が速い人みたいな印象があります。そして、2人のカップル感がいいですよね。2人とも左利きという共通点があったり、実際に仲も良いですし。そこはちゃんと2人で梨央と大輝の空気感を作られているんだなと思います。
◆優を演じている高橋文哉さんも話題となっていますが、起用理由は何だったんでしょうか?
たまたまお会いする機会があって、その時に売れそうなにおいがしたんです(笑)。その後、『夢中さ、君に。』に出演されているのを見て、なかなか珍しい変わった役をやっているなと。「優はかなり難しい役だからどうしよう」となっていた時、演出の塚原(あゆ子)監督に相談したら「芝居はこれからだけど、(優を)やれる気がする」と話して、彼に決めました。どことなく吉高さんと似ていたり、透明感もありますよね。
◆実際に演じられている高橋さんを見て、どんな印象ですか?
現場では何度も演技指導をされて、いろいろと悩まれていたようですが、吉高さんや松下さんの演技を受けて、とても成長しているなと思います。
◆そんな高橋さんの魅力は?
この子のためなら頑張れるっていう梨央の気持ちになれるところ。それから、梨央がぎゅっとしたり頭をポンポンする時、その行動が恋愛っぽくならず、本当に弟だなっていうバランスがいいですね。