桜井ユキ「『真犯人フラグ』が一番のチャレンジだった」今年最後の挑戦は初写真集、新たな“表現”に挑む

特集・インタビュー
2021年12月24日

桜井ユキ写真集『Lis blanc』インタビュー

デビュー10周年を迎え、ドラマに映画、CMにと大活躍中の女優・桜井ユキさん。そんな彼女は現在、話題のドラマ『真犯人フラグ』に出演中。2021年を振り返って「挑戦だった」という同作について語ってくれたほか、彼女が自身の今年を締めくくるべく、12月22日(水)に発売した初の写真集『Lis blanc(リス・ブロン)』についても伺いました。

 

◆桜井さんのスタイリッシュな佇まいや雰囲気に憧れる女性は多いと思います。普段、美容などで気をつけていることはありますか?

自炊する時も、蒸す、焼く、茹でるを基本に、調味料を使わず素材そのものの味を生かしたり。あとは水をたくさん飲むようにしています。

◆体を動かしたりは?

10年ほど前から、ジムに週一度は行っています。あとは、最近自転車を買ったので、サイクリングに行ったり。

◆オフの日でも無駄な時間を過ごさないイメージがありますが。

全然そんなことないですよ、家でよくゴロゴロしています(笑)。何もしないで、気づいたら夕方になっている日もありますし(笑)。やらなければいけないことのリストを作るのが苦手なので、ジムや整体などはルーティーンとして予定に入れていますが、それ以外はオフの日に予定を組みたくないんです。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』インタビュー

◆そうなんですね。では、2021年も残りわずかということで、今年印象に残ったことを教えてください。

お仕事については、今年もたくさんの役を演じさせていただいたのですが、その中でも挑戦だなと強く感じたのが、今放送中の『真犯人フラグ』です。これだけ長い期間、同じ役を演じるのは初めてで、しかも菱田朋子という役もあまり経験したことのないキャラクターだったので、私にとっては本当に多くのチャレンジが詰まった作品ですね。

◆周囲の反響はいかがですか?

私の役に関しては、「怖い」「気持ち悪い」「夢に出そう」といったネガティブな意見が多いです(笑)。もちろん、感想としてはそれで合っているので、どれも褒め言葉として受け取っています。それに、朋子は突飛なキャラクターではあるものの、あまり非現実的な人間にはしたくないと思っていて。不気味さを出しながらも、“でもこういう人、実際にいるかも”と思ってもらえるギリギリのラインを狙って演じているので、その意味でも「気持ち悪い」という感想はうれしいです(笑)。また、役柄はのような感じですが、現場はとても和やかなんですよ。カットがかかったあとにスタッフさんや共演者の皆さんが笑ってくれたら、「よし、OK!」という気持ちで演じています(笑)。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』インタビュー

◆ドラマは折り返しです。ますます“真犯人”が誰なのか、気になるところですが…。

実は、キャストもみんな知らなかったんです。最初はそれぞれ自分の役のことしか知らされていなかったので。ちなみに西島(秀俊)さんは、知らないほうがいいからと、いまだに真犯人をご存知ないんです。

◆ズバリ、桜井さんが視聴者なら誰にフラグを?

芳根(京子)さん演じる二宮瑞穂さん! 怪しくないですか?(笑) 最初は(橘)一星くん(佐野勇斗)かなと思ったんです。でも、やっぱり瑞穂さん。…と言いながら、全然見当違いの可能性もありますけどね(笑)。私の推理が合っているか、ぜひ最後まで見届けてもらえたらと思います。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』インタビュー

◆そんな、ドラマなどで大活躍中の桜井さんですが、プロフィールを拝見すると特技にサックス、ピアノとあります。何かで表現することはお好きなんですか?

好きですね。小学校3年生のころから“女優さんになりたい”と思っていたんです。でも、昔は自分が表に出て何かを表現することがすごく苦手で。女優になりたいのに人前に出るのは得意じゃないというギャップがありました(笑)。ですから、今の役者の仕事をするようになって、親が一番驚いています。

◆人前に出られるようになったのは、何かきっかけがあったのでしょうか?

それが、特別なことはなかったんです。“なりたい、なりたい”と思い続けていたら、いつの間にか、という感じで(笑)。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』インタビュー

◆ちなみに、幼少期に見て印象に残っているドラマはありますか?

小学生の時に見た『ロングバケーション』ですね。すごくオシャレで、子どもながらに、“恋愛って、こういうものなのかぁ”と感じていたのを覚えています。それに、ドラマの中で流れていたピアノの曲が大好きで。木村拓哉さんのシーンでかかる『Close to you〜セナのピアノII』という楽曲の楽譜を買って弾いてました。それぐらいハマっていましたね。

◆そんな桜井さんが新たに自身を表現する場として、初の写真集『Lis blanc』を発売されましたが、写真集を出したいという思いは、以前からあったんですか?

いえ、考えたこともなかったです(笑)。昨年お声をかけていただいて、ちょうどそのころは自分の中で節目の時期だと感じていたこともあり、いろんなタイミングが重なって、挑戦してみようと思ったんです。

◆節目というのは…?

事務所が変わったということもありますが、それ以外にも、自分の中でいろんな物事の方向性を変えていこうと決断した時期だったんです。プライベートの時間も含め、生き方や考え方も変わりましたし、だからこそ、“今”の私を写真で残したいと思いました。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』インタビュー

◆写真集のコンセプトはどのように決めていかれたのでしょう?

きれいな写真をたくさん集めたものというよりは、私の半生を追うような…具体的には自分が幼少期に見てきた景色や、ゆかりの地にちなんだ写真集にしたいなと。それは今回撮影してくださったフォトグラファーのアンディさんも同じ思いだったようで、最初の打ち合わせの時にも「ストーリー性のあるものにしたい」とおっしゃっていたので、方向性はすぐに決まりましたね。

◆確かに、幼少期を過ごした大分県、青春時代を送った地元・福岡など、ゆかりの地が満載ですね。そんな中でも、桜井さんが“ここだけは絶対にはずしたくない”と思われた場所は?

まだロケ地すら決まっていない段階から、大分にある祖父母の家で撮りたいという思いはありました。特別おしゃれな場所ではないただの民家なので、採用してもらえるか分からなかったんですけど(笑)。でも、祖父母の家は、今でもすごく大切な場所で。私の人生の中でとても大きな意味を持っている場所を、どうしても私の写真集の中に残しておきたかったんです。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』
©SDP

◆そうした思い出があるからか、この家での写真はどれも表情が柔らかい印象があります。

そうですね、それはすごくあると思います。私が子どものころに使っていたものも残っていて、そういった懐かしいものに触れながら撮影していると、仕事モードが少し抜けて、心があのころに戻るような感覚がありました。実際に写真を見ても、すごくナチュラルな表情をしているなと、自分でも思いました。学生時代によく歩いていた福岡の街での写真は、すごく楽しそうな顔をしていると思います(笑)。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』
©SDP

◆撮影は緊張されましたか?

写真を撮られるお仕事にあまり慣れていないこともあったので、ものすごく緊張しました!(笑) 撮影初日は大分の由布院で、馴染みのある場所だったので少し余裕があったんですが、それでもちょっと緊張しちゃいましたね。ただ、少しずつ素の自分でいられることが楽しくなってきて、撮影の後半あたりではとても心地良く撮影できた気がします。

◆撮影中、アンディさんからディレクションなどはあったんですか?

撮りながらよく言われたのが、「はい、泣いて〜」と「お尻出して〜」の2つの言葉でした(笑)。体の曲線美を美しく撮りたいという思いがあったそうで、特にランジェリーのシーンではリクエストが多かったですね。そういえば、私のお尻のことを“桜山”と呼んでました。「桜山、キレイですね〜!」って。すごく面白くて(笑)。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』
©SDP

◆お話を聞いていると、すごく楽しそうな現場ですね。

本当に! とっても穏やかで、楽しい撮影でした。

◆写真集に掲載されている写真のセレクトには、桜井さんも参加されたんですか?

ある程度選抜してもらった中から、スタッフみんなで決めていきました。選ぶ基準として、決めポーズや決めカットのようなものは極力入れないようにして、寝起き姿だったり、日常の一部分を切り取ったような表情をたくさん載せたかったんです。セレクト作業はすごく楽しかったです。ちなみに表紙の写真は、みんなの中で「これしかないよね」という感じで、すんなり決まりました。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』
©SDP

◆『Lis blanc』というタイトルは、桜井さんのアイデアですか?

そうなんです。白百合と言う意味で、私、幼少期からずっと名前を知らない花の絵を描いていて、あとで調べたら百合の花だったんです。祖父母の家の近くに咲いていて、よく描いていた記憶もあって。祖父母自身も百合のような人たちですし、今回の写真集のコンセプトである“自分の人生のストーリーを振り返る”というテーマにもピッタリだなと思い、この言葉を選びました。フランス語にしたのは、以前からフランス語の言葉の響きが好きで、Lis blanc(リス・ブロン)の発音には流れるような柔らかさがあって、それがすごくすてきだったので。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』
©SDP

◆少し前の質問に戻りますが、“表現”という意味では、女優として役を演じる時と、こうして写真を撮られる時では、違いはありましたか?

最初は、違いがあるだろうと思って撮影に臨んでいたのですが、実際にはアンディさんが自由な動きの中で撮影されることを大事にしていたので、何かを演じるということや、自分自身を意識するということはなかったです。ただ、不思議だったのは、なぜか少し恥ずかしさがあって(笑)。“役”というフィルターを通さないと、撮られている時はこんなにもこっ恥ずかしいものなんだと思いましたね(笑)。それに、映像の現場で耳にする「スタート!」と「はい、OK」がないと、“いつからいつまで撮られているんだろう?”という感覚になるし、一方で、写真集という作品を作っている以上、少しはカッコつけたほうがいいのかなと考えたりもして。だから、本当の意味でナチュラルな表情を出せるまでには少し時間がかかりましたね。

桜井ユキ写真集『Lis blanc』
©SDP

◆では、あらためて、この写真集をどんな方に見てもらいたいと思いますか?

男性女性問わずに楽しんでもらえたらうれしいです。いろんな写真を見て、“この表情、かわいい”とか、“このカットはキレイだな”と思ってもらうのもうれしいのですが、それだけではなく、皆さんと同じ目線、近い距離感の先に私がいるような、そういった親近感を持って楽しんでもらえたらなと思います。

PROFILE

桜井ユキ写真集『Lis blanc』インタビュー

桜井ユキ
●さくらい・ゆき…1987年2月10日生まれ。福岡県出身。2011年にデビュー。2016年の『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』で初の連続ドラマデビューを果たす。最近の話題作に、映画「さんかく窓の外側は夜」「鳩の撃退法」、ドラマ『イチケイのカラス』『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』など。現在、ドラマ『真犯人フラグ』に出演中。

作品情報

桜井ユキ写真集『Lis blanc』
©SDP

桜井ユキ ファースト写真集『Lis blanc(リス・ブロン)』
2021年12月22日(水)発売
発行元:SDP
価格:2970円(税込)

公式サイト:https://www.stardust.co.jp/section3/profile/sakuraiyuki.html

公式Twitter:@y_sakurai_staff

公式Instagram:@yuki.sakurai_official

©SDP

 

photo/TOMO (tweety) text/倉田モトキ hair&make/石川奈緒記 styling/道端亜未 衣装協力/ミューラル、メゾンスペシャル、アンチショルド、トゥワクリム、アン バイ トモヨ ヨシダ

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<応募締切>
2021年12月31日(金)23:59

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