細田佳央太さんがドラマ初主演を飾るテレビ朝日系土曜ナイトドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』(毎週(土)後11・00)が1月15日(土)にスタートする。舞台は、イケメン生徒しかいない私立美南学園。そこに奇跡的に入学した平凡な高校生・池田龍馬(細田)が、全国の猛者たちがイケメン度を競い合う“選抜イケメン大会”の代表メンバー入りを目指して奮闘していく青春コメディだ。企画・原作はヒットメーカーの秋元康さん。共演には次世代を担う若手俳優たちがそろっており、放送前から注目を集めている。そこで、細田さんに作品への意気込みや役への思いなどをお聞きしました。
◆“イケメンだらけの学園ドラマ”というインパクトのある設定ですが、最初にお話をいただいた時はどう思いましたか?
一番はびっくりしましたけど、どんなふうに物語を描いていくんだろうとワクワクする気持ちが大きくなりました。あと、自分はイケメン側なのかどうか、というところが気になりました(笑)。
◆細田さん演じる龍馬は、イケメンたちに囲まれて学園生活を送ることになる平凡な高校生という役どころです。
イケメン側ではないだろうと予想していましたし、カッコつけるのは苦手なので、ありがたかったです(笑)。龍馬の軸としてあるのは、自信のなさ。それは周りにイケメンの生徒しかいなくて、“何で僕はこの学校にいるの?” “ここにいていいの?”という戸惑いから来ているんでしょうけど。きっと龍馬という人は今までも自分の意思はあまり持たず、状況に流されるままに生きてきたのかなと。でも、流れに乗るのがうまいところは魅力でもあると思います。
◆龍馬に共感できる部分はありますか?
共感できるのは、カッコつけられないところくらいかもしれません。僕は中学生のころから役者になりたいという明確な夢があったので、進路に悩むことはほとんどなくて。だから中学3年生の時、同級生たちが“なぜ自分はその高校に行きたいのか”が分からずにいたり、“頭のいい学校に入っておけば就職に有利だろう”と考えたりしているのが不思議だったんです。“どうして、やりたいこともないのに進学しようとしているんだろう”って。龍馬も、受験した高校に全部落ちて、奇跡的に合格できたのが美南学園だけだったから“何となく”そこに入学してしまった。そういう点は似ていないのかなと思います。
◆中学生でもう自分の将来の道を決めていたんですね。
既に役者を始めていたので、それしかなかったんです。今はやりたいことであふれていますけど、そのころは他にやりたいこともなくて。でも、高校2年生の時に「町田くんの世界」という映画と出会って、お芝居の楽しさを知って。“役者でご飯を食べていきたい”、“そのためにもこのお仕事をもっともっとちゃんとやりたい”、と思うようになりました。
◆「町田くんの世界」は、関水渚さんと共に映画初主演を務められた作品ですよね。
はい。ただ、当時の僕は何も分からないままただ真ん中にいるというだけで、周りの方たちが支えてくださって。“主演だけど主演じゃない”みたいな感じだったんです。でも、劇中に池松(壮亮)さんとワーッと言い合うシーンがあって、それが経験したことのない楽しさだったんです。僕、ずーっとニヤニヤしてしまって(笑)。その時に“この楽しさをもう1回味わいたい!” と思ったのが大きな転機となり、今の自分の糧になっています。
◆龍馬を演じる上で楽しみにしていること、逆に怖さを感じる部分はありますか?
技術的な何かができるようになってほしいという要望…例えば、「歌とダンスと武道ができるようになってください」とか「ピアノを弾けるようになってください」とか。そういうのがあったら怖いですね。イケメンがテーマの作品だけに、それができて当たり前みたいな設定があるかもしれないですから(笑)。楽しみなのは、僕自身もまだ“イケメンとは何か”が分かっていないので、役を通してその答えが見つかったらいいなと。“イケメン”と“カッコいい”の違いを、ちゃんと言語化できるようになりたいです。
◆現時点で細田さんが思う“イケメン”とは?
単純にルックスがカッコいい人=イケメンだと思っていましたが、“雰囲気イケメン”という言葉もありますよね。雰囲気って目に見えないのに、どうしてイケメンって言えるんでしょうね(笑)。現時点での願望としては、イケメン=人のよさであってほしいです。
◆細田さん自身のイケメンな部分はありますか?
そうですね…うーん…強いて挙げるなら、レディーファーストは心掛けています(笑)。と言っても、女性と歩く時は自分が車道側を歩くとか、エレベーターに乗る時は相手を先にとか、それぐらいですけど。家族に母と妹がいて、立場的に僕の方が弱いので(笑)、それで身についたクセかもしれません。
◆今作の企画・原作を手掛けられているのは、秋元康さんです。
僕も秋元さんの作品はよく拝見させていただいています。秋元さんの作品の魅力の一つは、視聴者の人たちを巻き込んでいくところだと思います。“えっ、ここからどうなるの!?”とさまざまな考察をしたくなる。ただ、僕の場合はどうしても役者目線で見てしまうので。“台本の流れから、こう展開していくんじゃないかな”とか“このシーンの撮影、長かったんだろうな”とか考えてしまうんです。だから、純粋にのめり込むことはできていないかもしれないです(笑)。
◆ドラマ初主演になりますが、座長としてどんな現場にしたいですか?
作風がコメディタッチですし、楽しい雰囲気にしたいという気持ちが一番大きいです。共演のメンバーには同年代が多いですし、よく知っている人もいるので心強いです。(藤原)大祐君は事務所が同じで、演技レッスンも一緒に受けていて。水沢(林太郎)君とは別の作品で共演したことがありますし。みんなで協力して楽しく、でも締めるところはきちんと締めて、メリハリのある現場にできたらいいなと思っています。
◆エンタメが多様化している今の時代。エンタメはどんな存在であったらいいなと思いますか?
突き詰めていけば、人間はご飯と寝る場所さえあれば生きていける。エンタメでおなかがいっぱいになることはありません。それでもエンタメが廃れないのは、やっぱりそれが必要とされているからで。特にコロナ禍の今、“この作品を見て救われた”という声も耳にしますし、エンタメの影響力ってものすごいなと。そんな素晴らしいものに携わっている一人として、見た人にがっかりされたくないという思いはあります。作品にとってプラスになればと、SNSも続けています。正直、SNSってあまり得意じゃないんです。マメに更新するような性格ではないので。でも、“今度、こういう作品をやります” “こんなにステキな作品なんです”と発信することで、一人でも多くの人にその作品が届けばいいなと。だから、基本的に僕自身のことは載せていないんですけど(笑)。“質問箱”で皆さんの相談に乗るのも、直接触れ合える感じがして楽しいです。
◆2021年は、ドラマ『ドラゴン桜』や『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』への出演で注目度がさらに上がりましたよね。SNSでそれを実感することもあるのではないですか?
ありがたいことに、フォロワー数が一気にバーンと跳ね上がって。“こんなに増えるんだ!?”と、びっくりしました。ただそれによって、自分の見られ方や演じる役の重みも変わってくる。今までは期待値0からのスタートだったのが、10からのスタートになるわけですから。常にその期待値を上回るように進化し続けなければいけないという大変さも感じています。
◆その“進化”というのは、自身で感じられるものですか?
お芝居の技術的な部分は自分では分かりません。完成した作品を見ても、“ここのお芝居は、もっとこうすれば良かった”という反省が一番に来てしまって。冷静に見られないんです。それに、もしそれで満足してしまうくらいなら、役者をやめたほうがいい。でも、内面的な部分…役作りだったり、役に対する責任感だったり。そういうところは日々更新していかなければいけないと思っています。
◆『もしも、イケメンだけの高校があったら』で幕開けする2022年。どんな一年にしたいか、抱負をお聞かせください。
ひたすら作品に関わっていたい、お芝居をしていたいという気持ちはずっと変わりません。2022年もいろんな役に挑戦したいです。プライベートでは、久しぶりに旅行がしたいです。温泉もいいなぁ。箱根とか草津とか。ここ最近は行けていないので、お風呂に入る時に温泉の入浴剤を入れて、気分だけ味わっているんです(笑)。
PROFILE
細田佳央太
●ほそだ・かなた…2001年12月12日生まれ。東京都出身。A型。2014年に映画「もういちど 家族落語」で俳優デビュー。2019年の映画「町田くんの世界」ではオーディションで1000人以上の中から主演の一人に選ばれ、映画初主演を果たした。2021年はドラマ『ドラゴン桜』『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』などに出演し、さらに注目を集めている。
番組情報
土曜ナイトドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』
テレビ朝日系
2022年1月15日(土)スタート
毎週土曜 後11・00~11・30
企画・原作:秋元 康
脚本:服部隆、遠山絵梨香ほか
演出:唐木希浩、後藤庸介、二宮崇
出演:細田佳央太、宮世琉弥、藤原大祐、遠藤さくら、水沢林太郎、内藤秀一郎、藤枝喜輝、皆川猿時、秋山菜津子、速水もこみちほか
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/moshiike/
「美南学園イケメン選抜ランキングバトル」:https://www.tv-asahi.co.jp/moshiike/oshi/
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photo/小澤正朗 text/林桃