◆雨宮が望緒を変えたという話を聞くと、幼なじみポジションの稜(溝端)が少し不憫に思えてきます…。
稜も純粋だし、素敵な男性です。でも、報われない…。私もお芝居をしていて無意識になんですけど、稜よりも雨宮君としゃべる時のほうが声が高くなるんです。知らず知らずのうちに心が跳ねちゃっていて(笑)。反対に、稜のことは幼なじみとしては大好きだけど、恋愛うんぬんとなると、どうしても “稜だからなぁ”という感じになってしまう。望緒にとって誰が最も信頼できる人間かという意味では、稜が一番だと思いますが、やっぱり気持ちが動いてしまうのは、雨宮君になっちゃいますね。
◆だからこそ、望緒は雨宮に振り回されているところもありますよね。
そうなんです。雨宮君には次々といろんな過去の悪いうわさが出てきたり、今でもどこか行動が怪しかったりするので“私の知らないところで何をしているの?” “あなた、本当は何者なの?”と思ってしまうことが多いんです。でも、目の前でクシャッとした笑顔を見せられちゃうと、そんなことどうでもよくなってしまう。あの王子様に微笑まれたら、やっぱり流されてしまいます(笑)。もちろん彼のことを信じたいという望緒の切実な思いもありますし、なかなか疑いきれず、今に至っています。
◆ちなみに、波瑠さん自身は6人の登場人物の中でどのキャラクターが一番近いと思いますか?
もしかしたら玲子かも。私もちょっと頭が固くて、理屈っぽいところがあるんです。なんかヘンだなって思うことがあると、“これ、おかしくない?” “それって、こういうことじゃない?”と理詰めしてしまうところがあって(笑)。そうしたところは玲子っぽいかなと思います。
◆でもドラマで起こるほどの事件ではないにしろ、仲間内で何かあった時に玲子のような正義感の強い友人がいたら心強いですよね。
本当にそう思います。とはいえ、言い出しっぺが一番怪しいとも、よく言いますよね。ミステリードラマを見ていても、“事件解決に積極的に動いてるけど、この人が全部裏でやっているんじゃない?”と怪しく見えてしまうこともありますし。ただそれを言ってしまうと、今回のドラマはみんな怪しくなってしまうんですけど(笑)。