広末涼子インタビュー「こらえきれない台本だった」『エンディングカット』

特集・インタビュー
2022年03月18日
左から)芦田愛菜、広末涼子

3月19日(土)放送の土曜ドラマ『エンディングカット』(NHK総合)で、迫田七海役を演じる広末涼子さん。

エンディングカットとは、納棺師の技術を持つ理美容師が遺族の声に耳を傾けながら故人の髪をカットやカラーなどヘアーセットすること。慌ただしい葬儀の作業に追われる遺族にとって、約2時間のエンディングカットは故人との最期の別れの時間を生み出していく。

誰もが避けては通れない“大切な人の死”に、残された家族は何ができるのか。そんな問いをテーマに、本作では2019年に「FMシアター」で放送し、令和元年度文化庁芸術祭ラジオ部門大賞を受賞した作品を、芦田愛菜を再び主演に据えてテレビドラマ化する。

広末が演じる迫田七海は結(芦田愛菜)の母親で、夫の和俊(佐藤隆太)と共に海辺の町で美容室を営んでいる。いつも家族を優しく見守る七海だが、ある秘密を抱えていた。

ドラマとしてリメイクされる本作について「オーディオドラマを撮っていたときに、映像でも見たいね、というお話を監督や役者さん同士でしていましたが、現実になってとてもうれしかった」と語る広末さん。七海や本作に込めた思いをお話しいただきました。

広末涼子 インタビュー

◆本作はオーディオドラマが原作ですが、映像化されると聞いていかがでしたか。

うれしかったです。オーディオドラマを撮っていたときに、映像でも見たいね、というお話を監督や役者さん同士でしていましたが、現実になってとてもうれしかったです。

◆テレビドラマ版の脚本を初めて読んだ時の感想を教えてください。

外で台本を読んでいたのですが、周りの人がびっくりするくらい泣きました。こらえきれない台本だった、と思います。

◆七海を演じるにあたり、どのように役作りをされたのでしょう。

自分が作りこんだり準備したりするよりも、愛菜ちゃんに対しての安心感があったので、そこに飛び込んでいこうという気持ちでした。

◆実際に撮影に入って、どのようなことを感じましたか。

自分の撮影がない日でも現場に行きたいという気持ちになりました。それくらい作品に引っ張られていたのかもしれないです。あとはこれから撮影する自分がご遺体になるシーンで結と和ちゃんの会話を泣かずに聞いていられるか心配です。

◆本作はどんな作品になると思いますか。

悲しいだけではなく、この作品ならではの優しさや美しさがきっとあると思います。大切なシーンばかりなので、見ていただいた方にも何か受け取ってもらえたらうれしいです。

◆夫・和俊役の佐藤隆太との再共演はいかがでしたか。

佐藤さんご自身から出てくる優しさと人柄の良さがこの和ちゃんにぴったりだと思いました。台本を読んでいても自分の中で、佐藤さんが演じる和ちゃんの映像がイメージできました。

◆本作を通して、エンディングカットという活動についてどんなことを感じたのでしょう。

オーディオドラマの時にこのエンディングカットというお仕事を知って、ヘアカットの重要さを感じました。その人の人生や思い出を蘇らせてくれる大切なお仕事だと思いました。

◆視聴者の方へメッセージをお願いします。

それぞれの立場で日常を生きていく姿やエンディングカットを通して深まっていく家族の絆…決して悲しいだけのドラマではなく、大切なメッセージがたくさんあります。見終わったときにあたたかい気持ちになる作品だと思います。ぜひご覧ください。

番組情報

土曜ドラマ『エンディングカット』
NHK総合
2022年3月19日(土)後9・00~10・13

©NHK

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