今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優&女優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、出演作の見どころや素顔が分かるエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第29回は、『仮面ライダーリバイス』(テレビ朝日系)に出演中の奥智哉さんが登場です。
「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」奥智哉
◆前回インタビューをさせていただいてから丸一年ほどがたちました。あらためてこの一年を振り返っていかがでしたか?
すごくあっという間でした。前回の取材以降『きよしこ』や『連続ドラマW「華麗なる一族」』などにも出演させていただいて。一つひとつの現場で濃密な時間を過ごさせていただき、気付けば一年がたっていてとても早かったなと思います。
◆昨年9月からは『仮面ライダーリバイス』にも出演されています。
オーディションでは爪痕を残せていないような気がして、終わった直後はあまり自信がなかったんです。もちろん「受かりたい」という気持ちはありましたし、かすかな希望は持っていましたけど「ダメかも…」とどこか不安もあって。合格したと聞いたときは「マジか」という驚きと「やったー!」という喜びの気持ちでいっぱいでした。
◆ちなみにその喜びはまず誰に報告しましたか?
父です。「決まったよ」と言ったら、僕と同じく「マジか」と(笑)。いい報告ができてよかったなと思いました。
◆『仮面ライダーリバイス』では牛島家の長男・光役を好演中。初登場時と現在の変貌ぶりが話題を呼んでいます。
ありがとうございます。オーディションのときは役について“僕と同い年くらいの少年”ということだけ聞いていて。謎の組織に所属しているということは全く知らなかったので、台本を読み進めるにつれて「こんな感じになるのか!」と驚きの連続でした。僕が演じる光は、どこか人間味に欠けている掴みどころのないキャラクター。僕自身も父親から「人間味がない」と言われることがあるので、そこは共通している部分なのかなと思います(笑)。
◆共通点があり演じやすかったのでは?
そうですね。あまり苦戦することはなかったと思います。でも、だんだんとダークな雰囲気を醸し出していくところは難しかったです。一口に感情が欠落していると言っても、どこまでテンションを落としていいのか悩んでしまって。僕は普段アニメを見ることが好きなので、光に似たキャラクターが出てくるアニメを見て、口調や表情を参考にしながら監督に相談した上で役の方向性を定めていきました。
◆27話(3月20日放送)では前田拳太郎さん演じる一輝にスタンガンを向けるシーンもあり、衝撃が走りました。
僕もまさかスタンガンを手にするとは思わなかったのでびっくりしてしまいました。実際に持ってみると怖さもありましたが、ドラマや映画で見ていて憧れもあったので内心ちょっと興奮しましたね(笑)。ライダー作品の中でもミステリー要素の強いリバイスならではのアイテムだなと思います。
◆『仮面ライダーリバイス』は至るところに今後の展開への伏線が張られていて、台本を読み込むのも難しいのではと感じてしまいます。
まさにそうなんです! 演じていても理解が難しいときがあります。僕は客観的な視点も大事にしたいので、まずは小説を読むイメージで台本に目を通します。一通り読んだら、二回目以降はせりふの意味や「このときはなぜこう言っているんだろう?」「どうしてこの行動をとったのだろう?」と役の心情を考えたりしながら、自分の中に落とし込むようにしていて。ときどき先の展開を考察してみるのですが、予想が外れることもよくあります(笑)。
◆光はさくら(井本彩花)とのシーンも多く、さくらの父・元太(戸次重幸)が「(光は)彼氏なのか?」と言うように二人の恋模様にもフラグが立っているような気がしますが…。
確かに光はさくらさんにひかれつつあると思いますし、周囲からの冷やかしもまんざらではないような感じがします(笑)。でも僕の理想としては光の一方的な片思いでよくて。“くっつく”“くっつかない”という結果を出すために頑張るよりは、ひたむきに片思いし続けている方が光らしいなと。今後については何も聞かされていないので、僕のアプローチ次第では展開が変わる可能性もあるのかも?と期待しています!
◆『リバイス』で一年間同じ役を演じる中で学ぶことも多いかと思いますが、将来はどんな役者を目指していきたいですか?
以前のインタビューでも佐藤健さんのようになりたいと答えましたが、それは今でも変わりません。でも佐藤さんの主演映画「るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」を見て、最近はアクションをもっとやってみたいという気持ちが強くなりました。あと『リバイス』でスタンガンを手にしてから映画「孤狼の血」のようなハードボイルドな作品にも興味があります。普段触れることのないアイテムに触れることができたり、体験したことのない世界に足を踏み入れることができるのが俳優としての醍醐味。これからもいろんなジャンルの作品を経験して、どんな役でもオールマイティにこなせる人になりたいです。
◆最後に今のご自身にキャッチコピーを付けるなら?
“半透明俳優”です。
◆その理由は?
日々いろいろなことを学んで吸収しつつあるものの、今はまだ不完全で自分ならではの色が付いていない状態だと思っていて。いつかは自分にしかない強みを見つけて、“僕はこの色だ”という個性を出せるようになりたいです!
PROFILE
おく・ともや…2004年7月18日生まれ。神奈川県出身。主な出演作はドラマ『FOLLOWERS』『青のSP-学校内警察・嶋田隆平-』『監察医 朝顔』など。
番組情報
『仮面ライダーリバイス』
テレビ朝日系
毎週(日)前9・00~9・30
●photo/干川 修 text/矢嶋咲良 hair&make/横山雷志郎(Yolken) styling/加藤あさみ(Yolken)衣装協力/STILL BY HAND(ジャケット、ベスト)