花澤香菜「私はグイグイ行きすぎて後悔するタイプ…」阿波連さんとライドウくんの距離感が面白い『阿波連さんははかれない』インタビュー

特集・インタビュー
2022年04月21日
『阿波連さんははかれない』花澤香菜インタビュー
『阿波連さんははかれない』桃原先生

◆桃原先生は「あはれ」とともに吐血していますから、ファイナルアタック感がありますよね。

そうそう。最初は、「授業を何だと思っているんだ」と怒っていたのに、2人の様子を観察していくうちに、「この2人の関係は優しさなんだ!」と気づいて、気持ちが最高潮になるんです。だから、どんどん熱が入って、特別感があるなと思いながら演じました。スタッフの方からも「どんどん(テンションを)あげてください」と言われましたし、桃原先生が盛り上がる気持ちも分かるので、いい感じにテンションをあげられたのかなと。若干喉は枯れましたけど(笑)。桃原先生の口癖をきっかけに、「あはれ」が流行るといいですね。

◆花澤さんは、桃原先生のように、何かに興奮することはあります?

私、パンが好きなので、パン店でトングを持って悩んでいる時はポーカーフェイスでも、ものすごく興奮しています。「これ焼きたて!? どうする!? 何個買う!?」とか「新作じゃん、買っちゃう!」とか心の中が大騒ぎです(笑)。あと、ラジオを聞くのも好きで、(聞きながら)思わず交差点で吹き出しちゃうことも。桃原先生も脳内で考えていたことが漏れて急に吐血したりするので、そんなところには共感できますね(笑)。

『阿波連さんははかれない』花澤香菜インタビュー

◆逆に、考えすぎてしまうことは?

“スタッフの皆さんから求められていることに応えられているのかな?”とか、“今やっていることで大丈夫かな?”とか、考え出すと止まらなくなります。でも、そういう時は「出た出た、こう考えてる自分に酔ってるだけだろ?」って止めてくれる自分も出てくるんです。それで一旦考えるのを止められますし、そういった悩みから、何か新しいことを始めようとか、違った方法を取り入れてみようと発展することもあるので、一概に悪いことではないなと思っています。

◆桃原先生は古典の先生ですが、古典の授業に思い出は?

古典の授業はすごく好きでしたね。特に、中学の古典の先生の文字が好きで、先生の字をマネして書いて習得したことがあるくらい。大学進学を考える時も、日本語を扱うお仕事に就きたいと思って、文系を選んだほど。そんな私が古典の先生を演じられる日が来るなんて…と思うとすごくうれしかったです。あと、「祇園精舎の鐘の声」とか「仁和寺にある法師」とか、暗記系のものも好きで。京都や奈良に行った時に、“あれで覚えた、あのお寺だ”って思い出せるんですよ。これも聖地巡礼なのかな、みたいな気持ちでしたね。

『阿波連さんははかれない』花澤香菜インタビュー

◆ちなみに、阿波連さん役の水瀬いのりさんとライドウくん役の寺島拓篤さんとは、アフレコではあまり一緒ではなかったと聞きましたが、2人が演じる阿波連さんとライドウくんはいかがでしたか?

阿波連さんにしてもライドウくんにしても、すごく難しい役どころだと思うんです。高校生を描く時って、もどかしかったり、素直になれなかったり、それこそ駆け引きみたいなものもあると思うんですけど、彼女たちは思っていることはたくさんあるけど、表情には出ない。でも素直であるっていう。お2人はその演技が絶妙で、“すごいな” “ピッタリだな”って。

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