◆一方、カップリングの「ねえ、君に」は打って変わってバラード曲ですね。
バラードにしたいというのは、私からのリクエストでした。それと、切ない失恋ソングよりも、じんわりと心が温かくなるような曲がいいということもお伝えして、候補曲を集めていただきました。その中でこの曲は、聴いた瞬間に心に突き刺さってきて。スタッフさんたちも同じ気持ちだったようで、満場一致で決まりましたね。
◆歌詞がとても優しくてすてきですね。
最初に歌詞を読んだ時は、純粋なラブソングのように感じたんですが、レコーディングの前にもう一度じっくり歌詞を読み解いていたら、頭の中に“こはく”のことや、離れて暮らしている家族のこと、それに友達の顔が浮かんできて。その時、これは“恋”ではなく“愛”の歌なんだと思ったんです。だからレコーディングでも、大切な人やモノを想像しながら歌いました。また、しっかりと歌うというよりも、自然と言葉が口からこぼれ落ちていくような表現も意識して。それもあって、レコーディングのあとはすごく家族に会いたくなって、母に電話しちゃいました(笑)。
◆きっと同じような感情になる人も多いと思います。
そうだとすごくうれしいですね。ただ、この曲って聴く分にはとても気持ちがいいんですが、実際に歌ってみると、かなり難しいんですよ(笑)。というのも、仮歌の方が歌ってくださったものを参考にレコーディングに臨んだのですが、その方が歌う最後のロングトーンがとにかく長くて。正直、何テイク録ったか分からないぐらい苦戦して(笑)。スタジオにいたスタッフさんたちに「もうひと息!」「あと、もうちょっと!」と励まされながら頑張ったので、ぜひ注目して聴いてほしいですね。