『SPY×FAMILY』江口拓也インタビュー“理想の家族像”を語る「本当に大切なのはお互いを思いやり尊重し合えること」

特集・インタビュー
2022年05月20日
©遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

◆アーニャ役の種﨑敦美さん、ヨル役の早見沙織さんとの共演はいかがですか?

ロイドはアーニャの何気ない言動で考えをあらためたり、それまでの自分だったらまずしなかったような行動を取ったりするんですけど。僕自身も、種﨑さんのお芝居一つひとつがどう来るかによって用意してきたプランが変わることがあって。種﨑さんの魅力的な表現に乗っかっていくじゃないですけど、すごい相互作用しながら作っていっている感覚がありますね。それは早見さんも同じで。ヨルさんの殺し屋としてのヤバい雰囲気と、だけど普段は天然っていうコントラストの表現も絶妙で、すてきだなと思っています。

◆アフレコの現場では、お二人と何かやり取りされているんですか?

こういうご時世ですが、お二人とは極力一緒に収録できていて。とはいえなるべく静かにしていて…まぁ、そもそも僕自身あまりしゃべるタイプでもないのですが(笑)…でもそれがゆったりしたいい空気感を生んでいます。静かながらも信頼感を持って、安心してマイクの前に立てていますね。

◆本作は家族がテーマとなっていますが、江口さんの“理想の家族像”はありますか?

家族って、例えば我が子であれば血のつながりとか定義はいろいろあるでしょうけど。でも、本当に大切なのはお互いを思いやり尊重し合えることなんじゃないですかね。ロイドを見ていても、結局アーニャもヨルさんも他人でしかないんですけど、それでも2人のためにこうしてあげたいという感情が芽生えていて。本来スパイは目立ってはいけないと分かってはいても、予測不能な事態が起きてどうするべきかという選択肢を迫られて、結果、2人のために勝手に体が動いてしまう。利害など関係なく心に従ってしまう瞬間があるんですよね。血のつながりだけで考えてしまうと、本当に大切なものが見えなくなってしまうことがどうしてもありそうで。そうなると、尊重し合うなんて難しいじゃないですか。そこを大切にできるのが、すてきな家族なんじゃないかなと思います。

◆なるほど…! では最後に、江口さんが思う本作の魅力を教えてください。

この作品を見ていると、あらためて家族っていいなって思えるんです。作品によっては例えば何かに立ち向かう姿に勇気をもらえるとか、情熱を呼び起こしてもらえるとか、友情が素晴らしいとか、アクションが爽快だとか、その瞬間に感じることはいろいろあるでしょうけど。この作品は、実際問題として“あなた自身の家族はどうですか?”という問いかけを常にもらえるというか。自分の人生に持ち帰れる大切な感情を教えてくれる作品だなと思います。家族って当たり前の存在になりがちで、気恥ずかしさもあって普段あらためて何か考えることってないじゃないですか。僕自身もそれが強くなっていたんですけど、でも最近ふと家族のことが思い浮かぶようになったのは、この作品に関わったおかげだと思います。

PROFILE

江口拓也
●えぐち・たくや…5月22日生まれ。茨城県出身。B型。代表作は、『機動戦士ガンダムAGE』(アセム・アスノ役)、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(比企谷八幡役)、『ULTRAMAN』(諸星弾役)、『王様ランキング』ドーマス役など。

番組情報

©遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

TVアニメ『SPY×FAMILY』
テレビ東京系ほか
毎週土曜 午後11時~11時30分ほか

<STAFF&CAST>
原作:遠藤達哉(集英社「少年ジャンプ+」連載)
監督:古橋一浩
制作:WIT STUDIO×CloverWorks
オープニング主題歌:Official髭男dism 「ミックスナッツ」
エンディング主題歌:星野源「喜劇」
声の出演:江口拓也(ロイド・フォージャー)、種﨑敦美(アーニャ・フォージャー)、早見沙織(ヨル・フォージャー)、吉野裕行(フランキー・フランクリン)、甲斐田裕子(シルヴィア・シャーウッド)、山路和弘(ヘンリー・ヘンダーソン)、小野賢章(ユーリ・ブライア)
ほか

text/M.TOKU

この記事の写真

©遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

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