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宝塚ファン歴の浅い、MC・山里亮太さんがさらなる“タカラヅカ男子(コアな宝塚好きや男性ファン)”になるべく宝塚歌劇団のOGゲストや専門家・研究家から「宝塚歌劇団」に関する知識やしきたりを学び、その魅力を伝えていく『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』(BSスカパー!)。6月25日、7月30日(土)放送のゲストに、元雪組トップスター・音月桂さん、元雪組トップ娘役・真彩希帆さんが登場。収録の感想や、“タカラヅカ男子“について語ってもらいました。
◆とても盛り上がりを見せた収録でした。感想をお願いします。
山里:ガチ勢な方とお話できて楽しかったです(笑)。お2人の名言が連発と言いますか、「そこまでやってくれるんだ!」というようなことをしていただいたので、一番ぜいたくないい席で見られてうれしかったです。
音月:あらためて、ファンの方はこういう目線で見てくださっているんだなと、すごく勉強になりました。私は、ファンの時代が短かく、深く知らないうちに入ってしまったので、そういう熱量を感じると、やっていてよかったな、夢を与えられていたんだなと分かりました。
山里:自分の中にこんなに熱を発するものがあったんだって思わせてくれるんですよ。
音月:男性の方が宝塚のファンになるって、そんなにイメージがなくて…。どう見えているんですか?
山里:たまらんです。
音月:キュンキュンするんですね!
山里:それと、単純にすてきな世界を見られるというのもあるんですけど、歌がシンプルにうまくて、耳でも楽しいです。僕の後悔は、なんで(宝塚の)舞台上に立つお2人方の歌声を聴いていなかったんだろうって。ハマるのが遅かったので…。ここから、取り返していきたいなと思っています。
真彩:私、受験生時代からずっと音月さんが大好きで、推しが変わらないんです。
音月:今日は、推し活していたの?(笑)
真彩:(照)。子供の頃からずっと好きなものは大人になっても好きという人間なので、音月さんは自分の中のレジェンド的存在ですし、宝塚に入るきっかけをくださった方。宝塚を卒業して、このような機会を頂けたということが、本当に夢かなうことってあるんだ、生きているといいことあるなって本当に思いました。
音月:大げさ!(笑)
真彩:大げさじゃないですよ!
山里:今日はそんな日だったんだね。
真彩:本当に生きていてよかったなって思いました!
山里:そう思ってもらえる収録っていいですね。
音月:恥ずかしすぎて汗かいてきちゃった(笑)。そんなに!?
山里:本当に、真彩さんの音月さんへの愛がこぼれすぎて、収録中何回か問題が起きました(笑)。
真彩:本当にすみません…。
山里:舞台の上で見るお2人方とは違う、こんな人なんだっていうのがすごく見える収録でした。
◆具体的に、音月さん、真彩さんのどんな一面が見えましたか?
山里:音月さんは一度ラジオでご一緒させてもらった時に、楽しくしゃべれて、すごく面白い人。真彩さんは、まさかこんなにぶっ飛んだ人だとは…!
真彩:私、役柄と本当の自分が全然違うんですよ。スッとしたクールなイメージを持たれていると思うんですが、実際にお茶会でオフの部分を見た時に、こんな人だったんだ!って、すごく言われますけど、こっちが本当です(笑)。
山里:いいギャップですよね!
音月:楽屋で会った時、もっとスッとしていたから、こんなにトロットロだとは思わなかった(笑)。
真彩:こっちが本当ですね。
山里:スイッチが入るんですね。
真彩:そうですね。舞台に立つために、役柄としてスイッチを入れないと、その役にはなれないと言うか…。普段と違いますね。
山里:本当すごいです。この2人がタカラジェンヌとしてどうやって生まれたのか、今日聞けただけでもすごく貴重な回でした。
◆山里さんは収録のために音月さん、真彩さんについて何か調べたことなどありますか?
山里:作品を拝見しました。本当に歌がうまくて、感動するんですよ。泣くぐらい歌がうまいのに、それをお2人とも自覚がないみたいで、俺が言うのもなんですけど「え?めちゃくちゃうまいですよ」って。
音月:いやいや。
真彩:ありがとうございます。
山里: 宝塚ってどうやって見たらいいか分からないっていう人が多いですが、そういう人には、まず歌を聞いてほしい。めちゃくちゃ歌がいいのと、お2人方の歌声を聞いてもらいたいです。すごい歌声を持っているので、「今日うまいな~」って思いながら歌う日とかあるのかなって思って訊ねたら、お2人とも「それはない」って言うんです(笑)。作品ももちろんですが、歌声で「(観劇に)来てよかったな」「見てよかったな」って思えるきっかけが今日だったらいいなって。
◆音月さんと真彩さんは“タカラヅカ男子”の山里さんとお話をしてみて、いかがでしたか?
音月:ここまで好きでいてくださると、自分がやってきたことが本当に人の元気の源になっていたりするんだなと、本当に今日は聞けてよかったなって思います。ムラ(宝塚大劇場のこと)まで行くほどハマっていらしゃるし、ムラっていうワードが出るなんて、もう番組タイトルは『なってもいいですか?』じゃなくて、『なってます』に変えたほうがいいのではっていう感じがします(笑)。
山里:夫婦で友の会入ってますからね。
音月&真彩:すごい!(拍手)
真彩:『CITY HUNTER』をご覧になられたというお話を聞いて、漫画やアニメが原作だったりする作品から男性が増えたと思うんですけど、男性にも宝塚の良さって絶対伝わると思うんですよ。私の父も一人で観劇に行くほどなので。性別は関係ないはずですし、もっと男性同士で「ちょっと宝塚行こうよ」って、見に行って楽しむとか、ごひいき(好きなタカラジェンヌ)見つけるとか、そういう楽しみを見つけてもらいたいなって思いましたし、きっと男性から見たら山里さんは目標というか、ヅカ男子なのかなと思います。
山里:ヅカ男子としてはまだまだ初級編なので…。これからもっと勉強していきたいです。
◆山里さんの周りで、最近、宝塚にハマった人はいらっしゃいますか?
山里:今、ハマりそうなのは、YOUさんで、今度一緒に見に行くんです。あとは、ハリセンボンの(近藤)春菜ちゃんですね。男子で誰か連れて行きたいんですけど、悲しいかな、俺に友達が少ないので…。でも誰か芸人を連れて行きたいですね。物を作って表現することが好きな人には、たまらない場所だと思うんですよ、宝塚って。演出方法がすごいので。エンタメに関わる人間として1回は見なきゃいけないなって、そういう人を連れて行きたいですね。“タカラヅカ男子”と言えば、僕よりはるか先にいる方がいて。
真彩:中村橋之助さんですかね?
山里:彼、すごいですよね!温度は(真彩の方を向き)一緒ですよね。
音月:そんなに!?
真彩:だと思います。彼もやっぱり乙女になるって言っていました。
山里:キュンっとするんですよ。音月さんたちがキスシーンとかやるじゃないですか。その時、僕も橋之助君もキャっていいますもん。すごい!とかじゃなくて、キャって(笑)。
音月:見方が乙女!
山里:橋之助君はそれこそ真彩さんと一緒でCDを全部持っているんですよね!
真彩:彼、たしかDVDも結構持っているんじゃないかな。
音月:本当に!?
山里:「やっとしゃべれる人に会えました、男の人で!」って、とても喜んでましたね。
音月:お会いしてみたい!
山里:すごいですよ、熱量が! 熱量がすごいので、「同じ仲間が出来た」って橋之助君から言われた時に、俺は「まだまだもっと手前だわ」って内心思っていました。
音月:うれしいですね。
真彩:男性の方が宝塚を見ると普段とは違うトキメキを感じるんですかね。
山里:ない感情が芽生えるから、一秒一秒の全てが新鮮なんですよ。こんな気持ちになることって、生きててあるんだって。不思議とキュンキュンするんです。
音月:もっと男性にも来てほしいですね。
山里:そのきっかけに(この番組が)なってくれたらいいなと思います。
プロフィール
山里亮太
●やまさと・りょうた…1977年4月14日生まれ。千葉県出身。大学3年時にNSC大阪校に22期生として入学。2003年に山崎静代とお笑いコンビ「南海キャンディーズ」を結成。2004年に『M-1グランプリ』で準優勝。
音月桂
●おとづき・けい…1980年6月19日生まれ。埼玉県出身。愛称、KEI、キム。元雪組トップスター。1998年、第84期生として宝塚歌劇団に入団。宙組公演「シトラスの風」で初舞台。その後雪組に配属。2010年、雪組トップスターに就任。2011年、「ロミオとジュリエット」で大劇場トップお披露目。2012年「 JIN-仁/GOLD SPARK!」で退団。現在は女優として活躍しており、開場25周年記念公演「レオポルトシュタット」(2022年10月)が控えている。
真彩希帆
●まあや・きほ…7月7日生まれ。埼玉県出身。愛称、まあや、きぃちゃん、きーやん、なっちゃん、まあやきぃ。2012年、98期生として入団。宙組公演「華やかなりし日々/クライマックス」で初舞台。2013年組まわりを経て花組に配属、翌年星組へ組替、2017年雪組トップ娘役に就任。「ひかりふる路/SUPER VOYAGER!」で大劇場トップお披露目。入団6年目にして5組全組への出演を果たす。2021年「fff/シルクロード」で退団。オリジナルミュージカル「流星の音色」(2022年8月2日~)が控えている。
番組情報
『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』
BSスカパー!
毎月最終土曜 午前10時30分~11時
公式HP:https://www.bs-sptv.com/takarazuka-danshi/
●text/田中ほのか