元宝塚・音月桂×真彩希帆インタビュー「現役時代だったらかなわなかった共演」『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』

特集・インタビュー
2022年06月24日

◆長期間の舞台に立たれていたわけですが、コンディションをキープするために工夫されていたことはありますか?

真彩:私、お披露目公演の時に、今後歌えなくなるかどうか分からないぐらいまで喉を壊してしまったんですね。トップ娘役として長期間の公演で、自分のエネルギーをどれだけ出していいかが計算ができていなくて。お披露目公演で痛めてしまったっていうことが自分の中でものすごく後悔しましたし、なんて勉強不足なんだろうと。東西合わせて3か月、お稽古場合わせたら4か月半くらいをどうやってすごしたらキープできるか、全体を見たり、必要な筋肉をつけたり、ひたすらに自分の声帯と相談しながらいろいろと試しました。

◆一番効き目があったものは何だったんでしょうか?

真彩:やっぱり睡眠ですね。

音月:間違いないね。

真彩:全部筋肉なので、その回復にアミノ酸をとって、睡眠をとることが一番。トップ娘役の時はなかなか睡眠をとれなかったんですけど、それでも公演中は頑張って12時までに寝る、お風呂はシャワーじゃなくて、絶対湯船に浸かると決めていました。

◆音月さんはいかがでしょうか?

音月:実は私も喉はかなり酷使していて。それこそ、先ほどお話をした「エリザベート」の時に演じたルキーニで壊したんですけど、叫ぶのが一番くるんですよね。その時に初めて喉を傷めるという経験をしてからはトップになってからも声がかすれたり。小さい劇場の時に初めて舞台上に出たら一声も声が出なかったことがあって…、結構メンタルが大事なんですよね。声が出なくなった時に、「次、声が出なかったらどうしよう」「声がかすれたらどうしよう」と不安になると、声帯も固くなって本当に声が出なくなるので、一番は睡眠やリラックスすること、そして自分をストイックに追い込み過ぎないこと。リラックスさせたり、緩めるということをしていくうちに、よいバランスが分かって、自分でコントロールできるようになってきました。先日「陰陽師」という舞台で叫ぶことの多い役だったのですが、一回も喉を傷めなかったですし、舞台の上で叫んだり、大声を出したりすることに抵抗がなくなったので、本当にメンタルが大事なんだなと思いました。ここに怖い、やり過ぎかなという邪念が入ると、一発で出なくなりますからね…。病は気からって言うけれども、本当にそうだなと、そういう意味では宝塚は観に来ると免疫力アップすると思うので(笑)。一に笑顔、二に笑顔、三四がなくて、五は宝塚かなといつも思っています。

◆ちなみに、音月さんのリラックス方法はどんなことでしょう?

音月:コロナ禍で自転車を買ったので、少し時間が出来た時に、自転車に乗って、自然のマイナスイオンを感じたり。この間はドライブも楽しみました。空いている時になるべく自分を充電しています。あと甘いものが好きなので、おいしいもの食べたりして、自分にご褒美をあげてかなり甘やかしています(笑)。

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