青山テルマインタビュー「仲間と同じ熱量で同じ方向を向いていることが表現者として一番幸せ」『ユニコーンに乗って』

特集・インタビュー
2022年08月02日
『ユニコーンに乗って』©TBS/撮影:加藤春日

現在放送中の火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』(TBS系 毎週火曜 午後10時~10時57分)に出演中の青山テルマさんにインタビュー。連続ドラマ初レギュラー出演で感じたことや共演者の印象、撮影エピソードを聞きました。

本作は、教育系スタートアップ企業「ドリームポニー」の若き女性CEOの元に、ある日突然会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマンが部下として転職してきたことで、仕事に恋に奮闘しながら、夢に向かって真っすぐ生きる主人公たちが成長していく姿を描く“大人の青春”ドラマ。

青山さんが演じるのは、永野芽郁さん演じる成川佐奈がCEOを務める「ドリームポニー」で働く夏井恵実。帰国子女で語学堪能なエンジニアであり、ムードメーカーという役どころだ。

◆本作が連続ドラマ初レギュラー出演ですが、どんな気持ちで臨まれましたか?

皆さん、プロの方々の中で、初めてが私一人なので、撮影前はすごく緊張しましたし、できるだけ足を引っ張らないように頑張っています。34歳という年齢もそうですし、この業界で15年やっている中で、未経験の分野のオファーを頂くというチャンスはなかなかないこと。怖い気持ちもありましたし、どうなるんだろうと思いつつ、やってみないことには分からない。自信はないですが、いろんなことに飛び込むことが好きなので、その気持ちを大事にしようと思って、今回出演させてもらいました。

このドラマでも、チャレンジというキーワードがたくさん出てくると思うんですが、自分もこのドラマとともにチャレンジしています。もちろん大変ですけど、みんなから日々勉強させてもらい、演じることが楽しいので、ありがたいなという気持ちが大きいですね。

『ユニコーンに乗って』©TBS/撮影:加藤春日

◆実際に演技に挑戦してみていかがですか?

普段、アーティストとしてはソロで活動しているので、こんなにたくさんの人と同じ方向を向いて作品を作ることが初めてなので、グループに入った感覚というか。すごく楽しいですし、新たな刺激になっています。

◆これまで演技をやってみたい思ったことはあったのでしょうか?

表現者として、何かを表現することは好きですが、性格的にオタク気質なところがあるので、ステージに立つというよりも一人で黙々と作業ができる曲作りの方がどちらかというと好きなタイプ。このような演技のオファーが来るとは思っていませんでした。初めてこうやって演技のオファーをいただいて、表現者としてはチャレンジしてみたいという気持ちになりました。

◆実際にドラマに出演してみて、ご自身の中で発見はありましたか?

ソロで活動していることもあって、基本的に自分が先頭に立って、スタッフのみんなと同じ方向を向いて、「よし、やるぞ」っていう気持ちで引っ張っているんです。ドラマの現場になると、主演の方や先輩の背中を見ながら勉強をして、大勢の中に入った時に自分がどういうポジションでいるべきなのか、どういう振る舞いをするべきなのかをすごく考えることが多いので勉強になります。

◆せりふ覚えは、慣れてきましたか?

坂東(龍汰)さんと前原(滉)さんが「前日に覚えます」って言っていて、そんなの絶対できないと思っていたんですけど、できるんです(笑)。実際に私も前日にせりふを入れることが増えました。撮影が連日なので、一話ずつ話の流れは頭に全部入れて、自分がどこでしゃべるのかある程度覚えながら、そのシーンの撮影前日に、「このシーンだと、ここをしゃべるから…」と入れています。

◆恵実に共感するところはありますか?

恵実は明るくて天真爛漫。ストレートな言葉を発するし、すごく前向きな人で、きっとこの会社がすごく好きなんだろうなと。恵実としていると何事も前向きに考えられるので、恵実のキャラクターに救われることがあります。

◆西島秀俊さんや前原さんがインタビューで、青山さんのことを「魅力の塊です」と絶賛されていました。

その記事を読んで、小さく泣きました。そうやって思ってもらえていることにビックリしました。私は皆さんが魅力の塊だと思っているので、そうやって言ってもらえてうれしかったです。

『ユニコーンに乗って』©TBS/撮影:加藤春日

◆ここから共演者の方の印象についてお聞きしたいです。まずは、座長の永野さんはどんな方でしょう?

かわいすぎて、毎朝、おはようと言う瞬間がすごく幸せです。芽郁ちゃんの演技を目の前で見て、毎日感動しています。純粋にやっぱりすごいなって心の底から思いますし、芽郁ちゃんの演技って人間味があるんですよ。佐奈を通して、芽郁ちゃんの優しさだったり、かわいさがあふれている時が好きですね。新しい魅力を毎日発見しています。

◆では、西島さんはいかがでしょうか?

現場に入ってきたら緊張するかなと思っていたんですが、むしろその逆で西島さんがいると人としても、演者としても包み込むような大きな愛を持っている方なので、それに包まれている日々です。小鳥さんと似ている部分もあって。いるだけで安心で、すごく救われますし、尊敬しています。

◆杉野遥亮さんは?

制作発表の時に「テルマさんに慣れていなくて…」と言われていて、きっと私のようなキャラクターと対面するのが初めてで、私に対して免疫がなかったんだと思います(笑)。杉野君は自分の世界観を大事にしている方。演じる時もその過程を大事にしているので、ストイック。ほかの共演者の方々に対してもそうだったんですけど、初めての現場なので、どこまで話していいか分からなかったんです。ですが、最近は杉野君と共通の趣味があることが分かって、話をするようになりました(笑)。

『ユニコーンに乗って』©TBS/撮影:加藤春日

◆「ドリームポニー」メンバーの皆さんは距離が近いですよね。

6人という人数もそうですし、いろんな愛に触れてるドラマだからだと思います。恋愛や、仕事愛、仲間愛がすごく強いので、私たちの団結力が映像にすごく素直に伝わると思うんです。でも仕事なので、ただの仲良しこよしではダメで。ある程度、お互いのことを知って、本当にこの会社に勤めている仲間たちという空気感を作れているので、すごく楽しいです。

◆一番同じシーンが多い坂東さんと前原さんはどんな方たちですか?

坂東君は演じているキャラと真逆な人。海斗は黙々と作業をやっているんですけど、坂東君は一番しゃべるんですよ(笑)。いつもそのギャップが面白いなと思っています。前原君はいつも横にいますし、私のせりふの前後で前原君がせりふを言うことも多いので、前原君ともよくしゃべっていますね。撮影中もすごく助けてもらっていますし、私のアドリブが暴走しても絶対にキャッチしてくれます。

◆ドラマ撮影の現場で発見したことはありますか?

知らないことがたくさんありました。アーティストの現場では、差し入れをいただくと、その楽屋のところに“○○さんから差し入れです”と並べられていくんです。それがドラマの現場だと、差し入れが入るとアナウンスがあるんです! カットがかかって、いきなりスタッフさんが「皆さん聞いてください! ○○さんからクリームパンの差し入れがありました!」と、ここはクラブなのか?というようなアナウンスがあって、みんなが「ありがとう!」って。それがすごく衝撃的でしたし、実はそのアナウンスが聞きたくて、何度も差し入れをしています(笑)。

あとは業界用語ですね。「次、シロミ撮るよ」と言われた時に、分からなくて、いきなりお刺し身を撮るカットがあるのかなと思ったら、同じシーンを切り替えて撮ることだったんです。たくさん知らないことがあって、キャストの皆さん、スタッフの皆さんが丁寧に教えてくださいます。

◆ここまで撮影してきて、思い入れのあるシーンはありますか?

全部思い入れがあるんですけど、2話の海斗がアプリのキャラクターを3Dにすることが成功して、佐奈とことりん(小鳥)が帰ってきて「営業できる施設が見つかりました」と報告するシーンかな。その時に恵実が「ことりん、すごいじゃん」って喜ぶんですよ。事前に監督さんから「カットが入るまで演じ続けてください」「せりふを間違えたとしてもカットが入らないんだったら言い直して言ってください」と言われていて、その2つは絶対守ろうと思って臨んでいたんです。

「ことりん、すごいじゃん」って言った時に、これはお祝いで、お祝い=赤飯だと思っちゃって、私の中で赤飯を炊かなきゃみたいな気持ちになったんです。「今日は赤飯じゃん」って叫んでもカットが入らなくて、カット入れーと思いながら、続けないとと思って、ボイスパーカッションをしてもカットが入らなくて。えって思ってみんなのほうを向いたら、「え、赤飯?」というような苦笑いだったんです。その瞬間にカットが入って、そうしたらみんな大爆笑(笑)。

その後に、もう1回撮影する時に監督に「赤飯ありで」って言われたんですよ。だからもう一回赤飯を言わなきゃいけないから、どうやって赤飯を言うか、頭がいっぱいいっぱいになっちゃったことがありました。それで、脚本の大北(はるか)さんが予告で一瞬映った赤飯を炊いている私を見て「あんなシーンありましたっけ?」って連絡がきたそうなんです。「恵実さんがお祝いだから赤飯じゃんと叫んでるシーンなんです」と説明をしてくださったみたいで、大北さんも「面白いね」って爆笑してくれたと聞きました。それを聞いて、「大北さんが怒っていなくてよかった」と思いました。それが印象的というか、一番みんなで爆笑したなという思い出です。

その後の話でもダンスをしているところがあるんですけど、いろんなバリエーションを考えています。そこで前原君が拾ってくれるんですけど、それがないと私ずっと踊り続けちゃうので、とても助かっています(笑)。

◆また演技をすることになったら、どんな役をやってみたいですか?

もちろん演技をすることは楽しいですが、気持ち的にこの作品が最初で最後と思って向き合ってやっていますし、この現場に入って、どれだけ演技をすることが大変なのかを身に染みて感じています。もちろん体力面もそうですし、メンタル面、責任感、プレッシャーもありますし、そういうことを含めると女優業って本当にすごい。だから、自分に次のオファーがくるとかじゃなくて、これからは全員応援したいというスタンスでいたいです。

初めての連続ドラマとしてはすごく恵まれた環境にいると思うので、ありがたいです。実は、芽郁ちゃんと一緒に1話を見たんです。「このシーン、こうだったよね」と2人で言いながら見ていたんですけど、そうやって一緒に物作りをしている仲間と、同じ熱量で同じ方向を向いていることが表現者として一番幸せ。次の作品とか、そういうのを私が言うのはおこがましいです。

『ユニコーンに乗って』©TBS/撮影:加藤春日

◆最後に、5話の見どころを教えてください。

4話の終わりで、恵実が「ニューアイデア見つけた!ビジコンあるよ」って、みんなにプレゼンして、ビジネスコンテストにチャレンジすることが5話の大きな軸になっています。その中でもキュンキュンするシーンもありつつ、恋心も仕事愛、仲間愛も加速するエピソードになっていると思います。

特に、みんなでやるぞ!みたいな団結力が見える回で、トラブルもいろいろとあるんですが、みんなが力を合わせていって、感動するシーンも。このドラマは、いろんな愛に触れられるドラマなので、どんなシチュエーションにいる方でも、自分もそうだったなとか、考えさせられるドラマになっています。1話1話、楽しんでもらえたらうれしいです。

PROFILE

青山テルマ
●あおやま・てるま…1987年10月27日生まれ。奈良県出身。B型。

番組情報

火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』
TBS系
毎週火曜 午後10時~10時57分

<第5話(8月2日放送)ストーリー>
「スタディーポニーキャンパス」の開発資金を集めるべく、ビジコンに挑戦することを決めた佐奈(永野芽郁)たち。無事書類審査を通過し社内は優勝を目指して活気に満ちていた。

そんな中、佐奈は、靴を壊してしまった小鳥(西島秀俊)のために新しい靴をプレゼントすることに。しかし、なかなかそれを履いてくれない小鳥にもやもや…。さらに小鳥の先日のデート相手が早智(広末涼子)だったことが発覚し、思わず動揺してしまう。なぜそんなに小鳥が気になるのか、自分でもよくわからず戸惑う佐奈。一方の須崎(杉野遥亮)も、そんな佐奈の様子を複雑な思いで見つめていた…

そんな中、着々と迫るビジコン本番。しかし、ドリポニは本番直前に大きな課題に直面!
強敵も立ちはだかる中、果たして佐奈たちは優勝を勝ち取ることができるのか…!?

番組HP:https://www.tbs.co.jp/unicorn_ni_notte_tbs/
番組公式Twitter:@unicorn_tbs
番組公式Instagram:@unicorn_tbs
番組公式Tiktok:@unicorn_tbs

この記事の写真

©TBS/撮影:加藤春日

下記の「CTAボタン」を設定することで、ユーザーがスマートフォンで記事詳細ページを開いた際に「続きを読む」の下に「CTAボタン」を2つ追加できます。上段「CTAボタン」に設定したものは上に表示、下段「CTAボタン」に設定したものは下に表示されます。
2025冬ドラマ最新情報まとめグラビア関連記事一覧