現在放送中の火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』(TBS系 毎週火曜 午後10時~10時57分)に出演中の坂東龍汰さんにインタビュー。演じる役柄や、共演者とのコミュニケーションについて聞きました。
本作は、教育系スタートアップ企業「ドリームポニー」の若き女性CEOの元に、ある日突然会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマンが部下として転職してきたことで、仕事に恋に奮闘しながら、夢に向かって真っすぐ生きる主人公たちが成長していく姿を描く“大人の青春”ドラマ。
坂東さんが演じるのは、過去に最年少で数学オリンピックに優勝したこともある、プログラミング能力も高い天才エンジニア・森本海斗。コミュニケーション能力には難ありという役どころだ。
◆第1話と今では海斗の印象がだいぶ変わってきました。あらためて、坂東さんから見た海斗の印象は?
初めに1話の台本を読んだ時は、強烈なインパクトがあったんですが、徐々に人間味が出てきて。5話で少し笑うところがあったり、今までの海斗っぽくないような要素が見えてきたと思います。6、7、8話と話が進むにつれて、さらに海斗の様子が変わってくるので、注目していただきたいです。
◆海斗は謎めいているキャラクターですが、演じる時に意識していることはありますか?
海斗は感情や、表現したいことが心の中ではいろいろあると思うんですけど、それがうまく表現できないっていうところは出しすぎず、演じています。ただ、大好きなプログラミングに関しては熱くなるというか、好きなことに対する姿勢は普段の海斗の感じとは変えて演じられたらなって。早口な感じとか、その時だけ異常に顔がキラキラしている部分は、僕もカメラや絵が好きだったりという趣味があるので、そういう自分の好きなことを人に話す時のような感じに。でも空気が読めない役なので、グイグイ言っちゃってもいいのかなと。
◆現場の雰囲気はいかがでしょうか?
普段の僕はすごくテンションが高いんですが、海斗のキャラクターなので、『この初恋はフィクションです』の時と比べたら、現場ではだいぶローテンションな感じだと思います。でも、(永野)芽郁ちゃんも常に明るくて、杉野(遥亮)君も天然ですごくノリがよくて。そこに前原(滉)さん、青山(テルマ)さん、西島(秀俊)さんもいて、現場はとても明るいですね。
◆公式YouTubeで公開されているメイキングそのままの雰囲気なんですね。
メイキングそのままorそれ以上です。盛り上がりすぎて、メイキングに載せられないぐらいの時も(笑)。西島さんもいろいろな話をして、盛り上げてくださいます。
◆西島さんとは『真犯人フラグ』でも共演されていますが、本作での印象はいかがですか?
9か月間ぐらいご一緒させていただいてるんですけど、『真犯人フラグ』の時とはまた違う距離感というか。(『ユニコーンに乗って』では)西島さん演じる小鳥さんと同期で海斗も入社するという設定なので、そういう目線で西島さんも僕と接してくださっている感じがして、より現場でいろいろな話をさせていただいています。西島さんがいるから現場の空気が明るいというか、楽しいですし、すごく支えていただいているなと。僕が長いせりふを早口で言うシーンでは、無事に撮り終わると真っ先に拍手してくださったり、西島さんがいてくださるっていう安心感もありますし、すごく助けられています。前原さんも言っていたように、西島さんは“想像を超えたすてきさ”を持っている方なので、好きになってしますし、西島さんのようなすてきな大人になりたいなと。人は人で違っていいと思うんですけど、西島さんって誰がどう見てもすてきな方だと思うので、人間性という部分もたくさん影響を受けています。
◆永野さんとは初共演ですが、いかがでしょう?
永野さんは本当に想像していた通りの明るさで、常に周りを見ていて、皆さんに気を配っていらっしゃる。言葉も一つひとつすごく的確ですし、台本を読み込んでいろんな角度から見ていて、それを現場で出し合っている姿は、プロフェッショナルっていう感じがしました。同世代ならではの空気感を持っているのですごくお話もしやすいですし、すてきな方だなと思います。
◆杉野さん、前原さん、青山さんはいかがでしょうか?
最初、杉野君にどんな感じで接していったらいいのか分からなかったんですが、杉野君から話しかけてくれました。「このシーン、どうしたらいい?」「海斗ってこういうふうに思ってるのかな?」とか、お芝居の話ができるようになって楽しいです。杉野君ってすごく真っすぐなので、僕もそういったところを学んでいきたいなと思っています。
前原さんと青山さんは撮影初日ぐらいから、まえちゃん、テルちゃん、ばんちゃん(坂東)と呼び合っていて(笑)。ずっと話してますし、プライベートなことなどいろいろな相談に乗ってくれたり、撮影じゃない時も楽屋が近いので3人で一緒にいるんですよ。この作品を作っていく仲間なんですけど、本当に親戚のお兄ちゃん、お姉ちゃんみたいな感じがして、この現場で初めてお会いしたとは思えないくらい、本当に2人にはいろんなことを言えちゃうんですよね。信頼というか安心するんですよ、一緒にいると。最近では、みんなでいろいろな話をして、ゲラゲラ笑って、もう何も話さなくても、シーンとしていても居心地良いみたいな領域に達してきています。
◆永野さんの妹・依里役の武山瑠香さんとは『この初恋はフィクションです。』ぶりの共演となりますが、久しぶりにお会いしてみていかがでしたか?
当時は15歳で中学3年生だったんですけど、今は高校1年生になって、『初恋F』の高校生活みたいな感じを期待していたらしいんです。だけど、現実はそうじゃなかったみたいで、ショックを受けてましたね(笑)。「『初恋F』の世界が広がっていると思ってたんでビックリしました~」って言ってました。高校1年生になって、勉強や高校で起こる新しいことにぶつかって悩んでいる姿は、『初恋F』の時には見えなかった武山ちゃんの顔で、大人になっているってなりましたね。お芝居の面では、現場で芽郁ちゃんと2人でせりふの練習をしていて、すごく真剣にお芝居に向き合っているんだなって感じました。