◆石子と思い出に残っているシーンはありますか?
4話で、「僕、心配なんで行きます」って言った後に「いってらっしゃい」と言ってくれるシーンがあったんですが、そこで大庭として、「あ、いいな」って思ったのが確信になった瞬間のひと言でもあったなと思います。
◆告白のシーンで意識したことはありますか?
中村梅雀さんと風吹ジュンさんが登場した5話では、その2人の一件で“やっぱり恋愛っていいな”と、完全に乗っかったような感じですよね。石子先輩が好きだし、就活もうまくいくし、大人の恋愛も見られたし、全部そろったから「よし、いこう!」っていうような。どちらかというと、失恋したらどうしようっていうよりも、自分にけじめをつけたいみたいなところでした。
◆石子との距離感が近づいたというのを視聴者に伝えるために工夫したことがあれば教えてください。
有村さんと、「この今の関係性の延長線上が魅力だから、彼女、彼氏になったからと距離を近づけるとかではなく、今のままでいいよね」みたいな話をしました。ただ、石子さんが大庭のお家に入ってきたりするプライベートのときは、ちょっとガチガチになっていたり。ちょっと2人のほほ笑ましさみたいなところが見えたらいいかなっていうところは意識しました。
◆大庭が1話で石子と羽男に助けられましたが、赤楚さんが共演者の方に助けられた場面はありますか?
有村さんと中村さんに、気持ちの整理的な部分で、ここはこうしたいんですよねと、たまに相談に乗ってもらったりしています。2人とも一緒に考えてくださって、こうしたらいいんじゃないと教えてくれて。僕のちょっとモヤっとしてたところにヒントをくれるので、救われています。2人にアドバイスしていただいたことをやってみると、言いづらかった言葉がすって入ったり。10話でも中村さんが「こうやったら面白いんじゃない?」って言ってくださったことを試してみたら、やっぱり面白くなって。2人とも主観と客観がすごいなと思います。
◆赤楚さんがこの作品を通して、視聴者に伝わったらいいなというメッセージがあれば、教えていただきたいです。
『石子と羽男』は、身近なところから、わりと大きな事件まで取り扱ってると思うんですけど、この作品では法律はすごく近しいところに在るべきなんだなって思わせてくれました。法律と聞くと最終手段みたいな、なるべく避けて通りたいみたいなふうに思ってしまうかもしれませんが、視聴者の方々には法律や弁護士との距離感が近くなったらうれしいなって思います。
◆赤楚さんご自身は法律というものに対しての距離感は、本作を経て近づいた感覚はありますか?
ありますね。以前、役でパラリーガルをやらせていただいたことがあるのですが、その時は、殺人事件や放火といった重めの話もあったりして、法律は究極的な場面で助けてもらう武器だなという感覚があったんです。今回は、その感覚に、相談役でもあるんだというようなプラスなイメージが強くなったと思います。
◆最後に、大庭の見どころを教えてください。
家族とのやりとりは好きだし、弟の関係性もすごくすてきだなって思います。そして、事務所内の何げない会話みたいなところで、大庭のちょっとズレた、引っかき回すようなところも好きなので、ぜひ注目して見てほしいです。
PROFILE
赤楚衛二
●あかそ・えいじ…1994年3月1日生まれ。愛知県出身。現在、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』、Netflix『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』が待機中。
番組情報
金曜ドラマ『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』
TBS系
毎週金曜 午後10時~10時54分
<第9話(9月9日放送)あらすじ>
大庭(赤楚衛二)が放火容疑で逮捕された。
羽男(中村倫也)が接見に行くと、大庭は「自分がやった」と罪を認めた。理由については黙秘して何も話してくれない。
さらに、放火のあった公園トイレの焼け跡から、一人の遺体が見つかる。
大庭の無罪を信じつつも動揺する石子(有村架純)と羽男。
二人は放火のあった現場を訪れ、さらに大庭の家族にも会いに行くのだが……。
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