飯尾和樹インタビュー「いい意味で生徒になめられている隙だらけの先生は、まさしく僕でした(笑)」『5分後に意外な結末』

特集・インタビュー
2022年09月29日

飯尾和樹インタビュー

没収されたスマホを返してもらうため、担任の結島(飯尾和樹)がいる職員室にやってきたりさ(莉子)。結島は、りさから“5分で終わるドラマ”があると聞き興味を持ち…。そんな流れで始まる5分のショートドラマをオムニバスで送る『5分後に意外な結末』(読売テレビ・日本テレビ系 毎週(木)深0・29~0・54)。結島役であり、ドラマのナビゲーターを務めている飯尾和樹さんに、撮影エピソードからショートドラマの魅力まで語っていただきました!

◆今回の『5分後に意外な結末』では、莉子さんとのお芝居と共にナビゲーターも務めます。新鮮なポジションだと思いますが、どのように受け止めていますか?

ナビゲーターなので、芝居の部分は少ないんだろうなと思っていました。おそらく莉子ちゃんとのやりとりが2ターンぐらいあった後にドラマに行くのかなと…。だとしたら学校の先生役は初めてだけど楽しんでやれそうだなと、だいぶお気楽に考えてたんです。いざ台本を見たら意外としっかりお芝居があって、“楽して楽しい”だろうと考えていた自分が恥ずかしくなりました(笑)。制作スタッフの皆さん、ごめんなさい!

飯尾和樹インタビュー

◆結島先生は飯尾さんご自身のイメージに近いように感じます。キャラクター設定はあるのでしょうか?

ナビゲートパートの脚本が長く付き合いのある舘川範雄さんだったので、僕のキャラクターに合わせてくれたんだと思います。いい意味で生徒になめられている隙だらけの先生は、まさしく僕でした(笑)。自分の学生時代を振り返っても、職員室に行くと「おう、こっちだ!」と軽い感じで声をかけてくれる先生のところには行きやすかったですよね。そういう先生をイメージして演じました。完成した作品も見させてもらいましたが、結島先生は“そりゃなめられるだろ”っていう先生でした。…いい意味で(笑)。

◆撮影中に印象に残っていることなど、現場エピソードを教えてください。

申し訳ないことに“3時間ぐらいで終わるかな♪”ぐらいの感覚で行ったんですが、丸1日かかりました。でもその1日がすごく楽しくて、“楽して楽しもう”としていた自分を再び反省しました(笑)。お弁当もおいしかったですし、撮影で使わせていただいた学校は各教室に冷房完備で、快適で申し分ない撮影環境でしたね。僕らの学生時代には校長室や職員室ぐらいにしか冷房がなかったことを考えると、この上ないぜいたくな環境でした。共演した莉子ちゃんも面白かったですね。僕が何をしても“おっさんが何かやってるな”みたいな感じで特に相手にせずスッと進めていくのが気持ちよかったです。

『5分後に意外な結末』
『5分後に意外な結末』

◆毎話の最後は、りさ(莉子)からのムチャぶりを受けた結島先生のアドリブで締まります。撮影はどうでしたか?

僕、本業では“追い込まれ芸”なので、この後どうなっちゃうんだろうって自分でもドキドキするような感覚は嫌いじゃないんです(笑)。バラエティでもMCに「何かあるか?」と言われたら、何もないくせに「あります!」って言っちゃって、どうしよう…ってスリルを感じながらセンターに向かっていく自分がいるんです。結局ドMなんでしょうね、僕は(笑)。

◆そこも含めて、飯尾さんにぴったりの役だったんですね(笑)。

そうかもしれませんね。現場で監督さんから「最後の部分は飯尾さんが好きに表現してください」と言われたときも、「はい、分かりました」って返事をして。そのとき内心“分かりましたって言っちゃったな…どうしよう。どうなるんだ、俺”なんて思いながら、カチンコの音を聞いてドキドキしていましたから。何をやろうか考えて、結局、莉子ちゃんが去った後に空を見つめる…なんてこともやっていました(笑)。

飯尾和樹インタビュー

◆ショートドラマは全部見られたんですか?

はい。どれも面白かったです。全てテーマが統一されてるのかと思ったら、怖い物語もあれば感動する物語もあって、かなりバラエティ豊かなラインナップでした。よくよく考えたらゾッとする話もあって、短い中にもきちんとオチがついてるのがすごいなと感心しました。俳優の皆さんの演技もあって、どれも本当に“ちゃんとしたドラマ”でした。驚いてスタッフの方に「どれも本格的じゃないですか!」と言ったら、「それはそうですよ。何だと思ってたんですか!(笑)」って返されてしまいました。確かにその通りでしたね(笑)。

◆オフィシャルコメントで「1時間とか2時間の作品をじっくり見たいタイプ」と話していましたが、5分の物語はどうでしたか?

わずか5分の中にも、ちゃんと積み重ねたものがあってそれが最後にドーンとくる、その展開がすごかったですね。せりふの中にもありますが、最近のZ世代の子はドラマを倍速で見たりするらしいんですよ。でもこれを倍速で見たらあっという間に終わってしまいますし、普通の速度で見ても5分なのでぜひ普通に見てもらいたいです。こんなこと言ってると、僕のナビゲートパートが倍速される可能性がありますね(笑)。莉子ちゃんには申し訳ないですが、最悪仕方がないと思っています(笑)。

飯尾和樹インタビュー

◆ショートドラマはさまざまなジャンルにわたって作られていますが、もしご自身が出演されるならやってみたい役はありますか?

「サプライズな贈り物」の情けないバンドマンあたりはいいかなと思いました。彼女役の武田玲奈さんは以前CMで年の差夫婦役をやったご縁もありますし、面白そうだなと。あとは「うそつき」で濵田龍臣さんが演じていた白バイ隊員が大変そうだなと感じました。よく『警察24時』のような番組で白バイ隊の方が捕まえた人に八つ当たりされる姿を見るけど、この物語ではそれとはタイプは違った大変さがありますね。でもなかなかできない役という意味で、白バイ隊員も演じてみたいかもしれません。僕は原付しか免許持ってないですけど(笑)。

◆最後に、ナビゲートパートの見どころも教えてください!

はしゃいでるおっさんに対する莉子ちゃんの見事なさばき方、これに尽きると思います(笑)。

飯尾和樹インタビュー

PROFILE

●いいお・かずき…1968年12月22日生まれ。東京都出身。O型。現在、『ZIP!』(日本テレビ系・水曜パーソナリティー)、『ノンストップ!』(フジテレビ系・木曜のみ)など、数多くの情報番組やバラエティで活躍中。映画「沈黙のパレード」が公開中。また、エッセイ集「師匠!いらしたんですか」(PARCO出版)が発売中。

番組情報

4週連続オムニバスDRAMA
『5分後に意外な結末』
読売テレビ・日本テレビ系
毎週(木)深0・29~0・54

原作:桃戸ハル
脚本:本田隆朗、富安美尋、舘川範雄
演出:守屋健太郎、佐藤善木
CP:岡本浩一
P:多鹿雄策、藤村恵子
出演:飯尾和樹、莉子 ほか

●photo/干川 修 text/伏見香織

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