10月6日(木)スタートの木曜劇場『silent』(フジテレビ系 毎週木曜 午後10時~10時54分)で主人公の青羽紬を演じる川口春奈さんと、紬のかつての恋人・佐倉想を演じる目黒蓮(Snow Man)さんにインタビュー。それぞれの役の魅力や作品への印象などを聞きました。
オリジナル作品となる本作は、主人公の青羽紬が、かつて本気で愛した恋人である佐倉想と、音のない世界で“出会い直す”という切なくも温かいラブストーリー。
紬は、高校時代に一生をかけて愛したいと思えた恋人・想との別れを経験。それから8年の月日が流れ、新たな人生を歩み始めていた紬だったが、ある日偶然、雑踏の中に想の姿を見かけたことをきっかけに、再び彼の存在を意識するように。
もう一度、想に会ってちゃんと話をしたいと彼の姿を探し始めた紬だったが、実は彼が徐々に耳が聞こえにくくなる「若年発症型両側性感音難聴」を患い、聴力をほとんど失っていたという思いがけない現実を知ることになる。
◆それぞれの役柄を実際に演じてみていかがですか?
川口:撮影が始まって3週間くらいたったのですが、現在のシーンと過去のシーンといろいろ撮ってきて、作品の世界観や紬というキャラクターが少しずつ見えてきています。やっていて純粋に楽しいです。
目黒:僕も、佐倉想というキャラクターが徐々に見えてきたなと思っています。実際に手話を使ったシーンも撮っていますが、過去の高校時代のシーンと現在のシーンとでは気持ちが全然違っていて。そういう差を自分の中で整理してやれているので、楽しくやらせていただいています。
◆SNSなどもすごく盛り上がっていますが、現場の雰囲気などはいかがですか?
川口:まだ放送前なのに、楽しみにしてくれていたり、SNSをのぞいてくれている方が多い印象なので、それだけ期待していただけるのもうれしいです。現場では大変なこともありますが、特に学校のシーンはすごく楽しく撮影しています。切なくてセンシティブなシーンももちろんありますが、その中で学校という舞台は純粋に楽しいです。いわゆるドラマをやられているチームの皆さんではない方、違う畑でお仕事されている方ともご一緒しているのですが、そういった方とはお会いする機会もあまりないので、きれいに撮っていただけていてうれしいです。まだご一緒できるシーンが少なくコミュニケーションを取れていない方もたくさんいますが、もっとたくさんお話していいものを作っていきたいなと思います。
目黒:皆さんがすごく楽しみにしてくださっているのも伝わっていますし、その期待に応えられるように、良い作品にしたいと本当に心から思っています。スタッフさんを含め、皆さんの熱量がすごくて。あるシーンで、プロデューサーさんが首にタオルを巻いて走り回っていたんです(笑)。そういう部分を見ても、本当に皆さんこの作品に熱く向かっているなと思います。
◆印象に残っているシーンやせりふはありますか?
川口:高校時代のシーンが、恥ずかしいくらいキラキラしたまぶしい描写が多いです。学生時代の回想シーンの初々しさは、やっていて少し照れる感じもありますね。でも、学生時代のシーンはすごく大事になると思いますし、モノローグも多いですが、切ないところも感じながら撮影しています。
目黒:僕が演じる想は、言葉を大事にしていて。発する言葉が流れないように、丁寧に大事に言葉を言うようにしています。「このせりふが印象に残っている」というのを挙げるのが難しいくらい、印象的な言葉はたくさんありますね。
◆高校時代のシーンを演じてみて、難しかったことや印象に残っていることはありますか?
川口:結構キラキラ青春シーンが描かれています。私の学生時代とは程遠い、甘酸っぱい感じで。やりながら、もどかしいな、かゆくなっちゃうと思いながら…(笑)。制服がそもそも大丈夫かなっていう不安もあったりしました。でも、二人の学生時代が、かわいらしくけなげに見えたらいいな、というのを意識しながら演じました。
目黒:学生時代に楽しい時間を過ごしていたら、後のシーンでもその気持ちが生きてくるなと思っていて、本当にキラキラに楽しく過ごせました。僕も制服姿大丈夫かなって心配しながら撮影していましたね。
川口:全然大丈夫だよ。
◆今回は手話にも挑戦されますが、発見や難しいと思ったことなど、感じたことがあれば教えてください。
川口:練習もさせていただいて、本当に難しくて余裕もないくらいですが、手話の面白さや奥深さを感じながらやっています。今後、想との二人の会話も手話が増えていくと思うので、迷惑をかけないように頑張りたいです。
◆川口さんご自身が手話を読み取れるようになったりは…?
川口:昔、手話を習っていたんですよ。その時はなんとなく会話ができていました。最近はもう一から、という感じで…。
目黒:やってないと忘れていっちゃいますもんね。
川口:指文字とか数字、自己紹介くらいだとなんとなく分かりますね。
目黒:僕は、手話は“楽しい”しかなくて。使っていくうちに、「手話ってこんなにいいところがあるんだな」「すごく便利だな」と思うこともあって。遠くに離れている(手話の)先生と、手話でぱぱっと話して、とか。せりふになくても、なるべく自分から出てくる言葉を、先生と手話で話せるようにしています。
◆川口さんが思う想の魅力、目黒さんが思う紬の魅力を教えてください。
川口:想は、わちゃわちゃするような明るいキャラクターではないと思っていて。自分の世界をちゃんと持っているし、芯も持っているし、周りに迷惑をかけたくない。影というか、内に秘めている何かが、引かれるところでもあると思います。紬自身は声がきっかけで好きになっているというストーリーではありますが、影がある、色気があるという部分を目黒さんが丁寧に演じられていて、気になるし、興味を引かれるようなキャラクターなんだと思います。
◆川口さんは以前、目黒さん自身に対して色気のある俳優さんだとおっしゃっていましたが、撮影を一緒にされてみてあらためてそう感じましたか?
川口:色気もあるし、今言ったように、影を感じるんです。キラキラした陽だけじゃなく、切なかったり、私も持っていかれるような表情やお芝居をされるんですよね。
目黒:ありがとうございます。紬は天真爛漫な明るい感じで、想からすると、ちょっと影のある自分が救われる部分あるんだと思います。お芝居をしている中でも、想は紬のこういう部分が好きなんだろうな、と思うところはたくさんありますね。でも、だからこそ、好きだと思うから言えないことも出てきたりして。川口さんはすごくリラックスした感じで紬を演じられています。僕はそんなリラックスした状態でばーっと本番にいけないので、本当にすごいと思います。その自然体な感じがすごくすてきだなと思いますね。
◆紬、想がもしそれぞれ自分の立場だったら、どういうふうに行動すると思いますか?
川口:紬の、理由も分からず一方的に去られてしまうという環境は、自分だったら気になると思います。その人のことが好きでも好きじゃなくても、気になる存在になりますし…。好きを引きずるというよりは、別れの理由が知りたい紬と同じ感じになると思います。私の人生になかなかそんなドラマチックなことがなかったので難しいですが、きっとそうなるのかな…と思います。理由も言われずに一方的に別れられるというのは、自分だったら「なんなの?」って思ってしまいますけど…。
目黒:そう思った瞬間、その場で理由を聞きますか?
川口:そうだね、聞くね。というか、会いに行くと思う。なにがなんでも。
目黒:めっちゃぽいですね(笑)。
川口:ぽいってなに(笑)。気になるじゃないですか。恋人が突然別れたいって言ったら「え?」ってなりますよ!(笑) でも、いろいろな理由がありますから。最初は理由が分からず「おやおや?」ってなっても、それを知った時にどうなるか…っていうことですよね。
目黒:僕はその場で別れる理由を言っちゃうと思いますね。素の僕だったら、隠して別れるっていうのはできないと思います。それで言った後どうなるかは分からないですけど、取りあえず言っちゃうと思います。後で後悔するんじゃないかなということは、普段もなるべく言うようにしています。
◆今回の共演で、お互いに、意外な一面やかわいらしい部分など新たな発見はありましたか?
目黒:川口さんは僕と全然違うんだなと思ったことがあって。想のことを紬が追いかけてくるシーンで、川口さんの靴が脱げちゃったんですよ。そこで、僕だったら本当に真面目に「すみません…」てなるところを、川口さんは「やっちゃった!」って。周りをそういう暗い雰囲気にもさせないというか、それは絶対自分ではできないなと思って。周りのスタッフさんたちが和やかな雰囲気のまま次にいくというのが、紬のかわいさにもつながっていて、すてきだなと思いました。
川口:目黒さんは、一人が好きっておっしゃっていたりとか、わー! みたいな明るい感じではなかったり、私とはすごく真逆なんです。そんな中で、たまに見せる笑顔などはすてきだなと思います。
PROFILE
川口春奈
●かわぐち・はるな…1995年2月10日生まれ。長崎県出身。B型。
目黒蓮
●めぐろ・れん…1997年2月16日生まれ。東京都出身。B型。
番組情報
木曜劇場 『silent』
フジテレビ系
2022年10月6日(木)スタート
毎週木曜 午後10時~10時54分(初回15分拡大)
公式HP:https://www.fujitv.co.jp/silent/
公式Twitter:@silent_fujitv
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