さだまさし「ツッコまれないようにしなきゃ(笑)」『舞いあがれ!』語りを担当

特集・インタビュー
2022年10月05日
『舞いあがれ!』さだまさし

現在放送中の連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合ほか)で、語りを務めるさだまさしさん。

連続テレビ小説第107作は、オリジナル作品『舞いあがれ!』。1990年代から今にかけ、福原遥演じるヒロインの岩倉舞がものづくりの町・東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら空を飛ぶ夢に向かっていく姿を描く、挫折と再生のドラマだ。

そんな本作で語りを務めるさだまさしさんからコメントが到着。「なるべくたくさんの視聴者の方に満足していただけるように番組を作るのは、大変だと思いますよ。そのナレーターですから、責任は重いです。ツッコまれないようにしなきゃ(笑)」と、気合十分なさださんが語る、収録を通して今感じていることとは。

さだまさし コメント

◆『舞いあがれ!』の語りに決まったときのお気持ちを教えてください。

まさかナレーションをやるとは思いませんでした。長年「朝ドラの主題歌をやりたい」と言い続けているから、「また主題歌じゃないの?」と冗談は言いましたけど(笑)。これはもう、「お約束」のコントになっています。昨年の『カムカムエヴリバディ』の平川唯一役に続いて2年連続の出演となります。「こんなに続けて出ていいのかな」とも思ったのですが、僕は長崎県出身ですので、五島列島が舞台になるとうかがい、ご縁を感じてお受けしました。中学2年生のときに『おはなはん』にハマって以来、視聴者として「連続テレビ小説」を見続けています。朝ドラはいつの世も、その時代が抱えているものを拾い上げてくれるので、「ご時世」がはっきりと見えますよね。なるべくたくさんの視聴者の方に満足していただけるように番組を作るのは、大変だと思いますよ。そのナレーターですから、責任は重いです。ツッコまれないようにしなきゃ(笑)。

◆実際に台本を読んでみて、どんな印象を持ちましたか?

いただいた台本を読んでみたら、あんまりベラベラしゃべらないタイプだったので、ありがたかったです。ナレーションというのは、ただのト書きじゃないんですよね。必要最低限のことをきちんと伝えつつ、登場人物たちの気持ちを支えるという役割。今回、僕の「役どころ」というか、語りの「発し手」は、五島列島の名物である「ばらもん凧」なんです。五島で育った人にとっては、子どものころからいつも身近にある凧で、五島らしさを表すものといえばこれ、という象徴的なものです。ナレーションにもいろんな方法論があって、キャラクターを強く打ち出して、出演者のひとりになっていくような作品もあるけれど、今回はそういうタイプではないので、楽ですよ。舞のおじいちゃんみたいな感じで見ていればいいので。

◆収録現場の雰囲気や、制作の様子も教えてください。

台本だけ読んで想像で(ナレーションを)つけていくのと、実際映像に声をつけるのとでは全然違いますね。「ここ、ナレーションいらないなあ」と思ってしまうくらい、素晴らしい画がたくさん登場します。収録の最初のほうは、演出の方から「もうちょっと明るいとどうなりますか?」とか、「もうちょっと押したらどうなりますか?」「もう少し『さだまさし』を出したらどうなりますか?」と提案をいただいて、お互いに探りながらやっていました。いいところで綱引きができていれば最高ですよね。とにかく、「聞いてわかる」ようにするのはとても難しいです。僕は九州人でイントネーションが怪しいので、「アクセント辞典」を常に携帯して、鼻濁音などにも気をつけています。

◆放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。

子どもの頃はよく熱を出していた舞が、おばあちゃんの住む五島に預けられ、心と身体が健康になって、だんだんと彼女の自我が目覚めていくあたりから、どんどん面白くなっていきます。五島で出会った人々と「ばらもん凧」をきっかけに、舞は空を飛ぶことにあこがれ、人力飛行機の制作を経て、航空学校を目指します。もしかしたら、『舞いあがれ!』で舞の奮闘を見た若い女性のなかに、パイロットを目指す方が増えるかもしれませんね。印象に残るシーンや、見どころも随所にあります。五島の景色は美しいし、お話にはちょっとホロッとさせられるし。登場人物はみんな、情に厚い、温かい人たちなんだけれど、それぞれに生活の苦労もあるし、情の行き違いもある。よかれと思ってする災いもある。意外な人が助けてくれたりもする。作り手が「見据えているもの」がちゃんとしている作品です。それから、長崎らしさがとてもよく出たドラマだと思います。「地元枠」として登場する医師役にもご注目ください。「あ~、長崎や~」って。ホーム感がばっちり出ます(笑)。

番組情報

連続テレビ小説『舞いあがれ!』
NHK総合ほか
毎週月曜~土曜 午前8時~8時15分ほか

作:桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽:富貴晴美
主題歌:back number「アイラブユー」
語り:さだまさし
出演:福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月/
目黒蓮、高杉真宙、長濱ねる、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、
鈴木浩介、哀川翔/吉川晃司、高畑淳子 ほか

WEB

公式HP:https://nhk.jp/maiagare
公式Twitter:https://twitter.com/asadora_bk_nhk/
公式Instagram:https://www.instagram.com/asadora_bk_nhk/

©NHK

下記の「CTAボタン」を設定することで、ユーザーがスマートフォンで記事詳細ページを開いた際に「続きを読む」の下に「CTAボタン」を2つ追加できます。上段「CTAボタン」に設定したものは上に表示、下段「CTAボタン」に設定したものは下に表示されます。
2025冬ドラマ最新情報まとめ2024→2025 年末年始・お正月特番一覧