元宝塚のトップスター・明日海りおが“生活を豊かにするオトナのひとり時間の過ごし方”を学ぶ、Huluオリジナル『明日海りおのアトリエ』。2021年5月に配信されたSeason1に続き、本日11月24日（木）からはSeason2の独占配信が開始されている。今回は“自身をアップデートする旅”をテーマに、沖縄と出身地・静岡でロケを敢行。沖縄民謡や三線、子どものころに通ったバレエ教室への訪問など、思い出深い旅の見どころを本人が話してくれた。
◆昨年、『明日海りおのアトリエ』が配信されたときの反響はいかがでしたか？
「私も土鍋でご飯炊いてみました」などいろいろなお声を頂いて、実際に生活に取り入れてくださったのはうれしかったです。宝塚時代のファンの方々も、私の違う一面が見られたと言ってくださいました。舞台での姿とはだいぶ印象が変わったと思いますけど（笑）、喜んでくださってよかったと思いました。
◆番組ではそば打ちに薬膳料理、フラダンスとさまざまなことにチャレンジされていましたが、どれが一番苦戦しましたか？
燻製料理ですね。普段テレビでお料理の番組を見ていると、途中ちょっと苦戦しても最後は「おいしい！」という流れになるじゃないですか。ところが私が作った燻製料理は口に含んだ瞬間、苦くて…。番組収録でこんなこともあるんだと思いました（笑）。多分、いぶす時間が長すぎたんですよね。やり直したら、2回目はちゃんとおいしくできました。でも、そういう失敗もいい思い出になっています。
◆チャレンジしたことの中から、実際に私生活で取り入れたことはありますか？
私も土鍋でご飯を炊くようになりました。一見すると難しそうですけど、意外と簡単にできて、自分で炊くからいつもよりおいしく感じます。また、お米を水に浸す時間や火加減、蒸らし時間で出来上がりが微妙に違うところも楽しいんです。あとは薬膳のスパイスを買ったり、お茶を取り寄せてみたりしていて、この番組のおかげで私生活が豊かになったと思います。
◆Season2は“アトリエ”を飛び出し、沖縄と静岡への旅となりました。
世の中的にそろそろお出かけしたいムードでしたし、私自身にもそういう思いがありました。冗談半分で「ハワイはどうですか？」みたいな話をしていたんです。現実的なことを踏まえて沖縄になったのですが、きれいな海があり、開放的な空気感が流れていて。環境的にはハワイに近いものがありますよね（笑）。あと何度か沖縄本島に行く計画を立てたことはあるんですけど、台風が来てなかなか行けていなかったので、いい機会だと思いました。
◆沖縄ではどんなことをしたいと考えましたか？
「自分自身をアップデートする」ということが旅のテーマなので、沖縄にしかない音楽や食べ物、飲み物、古酒などがどんな味がするのか体験することで、役者としても人間としても、より豊かになれたらいいなと思いました。正直、文化に触れたことで何が変わるんだろうという不安もあったのですが、やっぱり生でパフォーマンスを見たり、作り手さんの思いを聞いたりすると、感じ入るものがあって。住んでいる土地や自然を愛している思いが曲や踊りになり、受け継がれていく。それはどこの土地も一緒なんだなと思いました。
◆沖縄民謡に三線、エイサーの太鼓、琉球ガラス作りとさまざまな体験をしましたが、いかがでしたか？
三線は難しかったです。宝塚音楽学校時代の三味線の先生がすごく厳しく、愛のある方でした。もう必死で練習して、おかげで結構上達したんです。なので三線も三味線の親戚みたいなものだから、わりとできるんじゃないかと思っていたんです。ところが譜面の読み方も音の鳴らし方も違って、こんなに難しいんだと思いました。そして、想像していたよりも楽しかったのがエイサー太鼓です。汗だくになったし、翌日は筋肉痛だったんですけど（笑）、恰幅のいい男子に交じって太鼓を叩いていると、すごく爽快感がありました。機会があればまたやってみたいです。
◆沖縄の“食”はいかがでしたか？
沖縄と言えばゴーヤチャンプルーが有名ですけど、このたび“フーチャンプルー”というものと出会いました。沖縄出身の方がテレビ番組ですごく好きとおっしゃっていたので、名前を知ってはいたんです。実際どんなものだろうと思っていたら、すごくおいしくて。“フー”は車麩、要はお麩のことなんですけど、普段東京で食べているものよりも食感がしっかりしているんです。フレンチトーストみたいな食感で、好きだなと思いました。他にももずくの天ぷらや沖縄そばをペペロンチーノ風にアレンジしたものを頂いたりして、すごく満喫しました。
◆もう1か所、出身地の静岡でもロケを行いました。
今まで知らなかった静岡を知りたいということで、グランピングやわさび田、ピアノ工場などを訪問させていただきました。静岡出身と言っても、意外と知らないんですね。たまに帰省したときはどうしても実家中心になっていたこともあり、今回は個人的にもいい経験ができましたし、静岡の魅力をお届けしたいと思いました。
◆グランピングはいかがでしたか？
すごくよかったです。ときどきYouTubeを見ると「ずっとたき火を見ている」「たき火の近くでコーヒーやビール飲むのが至高だ」っておっしゃっている方がたくさんいて。実際に自分が体験して、火を見ているだけで癒やされる気持ちがよく分かりました。また夜だけじゃなく、昼間もすてきなんです。雲ひとつない青空の下、きれいに富士山が見えてきれいでした。大自然の中で食べるご飯も最高でしたね。
◆ちなみにYouTubeでは他にどんな動画を見ますか？
ハモリ動画が好きです。曲が進むにつれて、どんどん人数が増えて合唱みたいになる動画が面白いんですよね。あとはメークやスキンケア関連の動画を見て、よく参考にしています。YouTubeって、関連動画として次々におすすめの動画を教えてくれるじゃないですか。なので、気がついたらずっと見ちゃっていることがありますね。
◆静岡でのロケには、明日海さんのルーツをたどるという一面もあります。
そうなんです。子供のころに通っていたバレエ教室やお店に行かせていただいて、いろいろ思い出しました。それこそバレエは自分にとって最初に習った踊りですし、当時のレッスンで使っていた音楽を聴くだけで記憶が蘇ってきました。当時はもう単純に好きというだけでやっていたんです。それがお仕事になったのは幸せなことなんですけど、“もっとピュアな気持ちでバレエと向き合えていたんじゃないかな”と自分の原点に返れた感じがしました。
◆子どものころはどのように過ごしていたんですか？
活発な子で、よく外で遊んでました。一輪車や自転車を乗り回して、ローラーブレードで走り回ったりもして。授業中も手を挙げまくっていました（笑）。
◆当時経験したことで、今の自分を形作っているものはありますか？
全部かもしれないです。バレエ以外に習字、スイミング、ピアノもやっていたんですけど、どれも今の自分に影響している部分だと思います。今、書いている字は習字で身に付けたものですし、健康診断に行くと肺活量を褒められるのはスイミングを習っていたからだと思います。ピアノをやっていたからこそ音感が培われて、歌うときに譜面を読むこともできます。どれもまだ自分の意志もあまりないぐらいの年齢のときの習い事ではあるのですが、いろいろやらせてくれた両親に感謝しています。
◆今回の収録期間中はご実家にも立ち寄れましたか？
それが、ちょうど旅行をしていたんです。ロケがあることを言うまで、両親が旅行のことを知らなくて驚きました。なので静岡で撮った写真を、ここ行ったよって、旅先にいる両親に送りました（笑）。
◆沖縄と静岡、2つの旅を経験して感じたことや心境の変化はありますか？
どちらの旅も温かい気持ちになりました。沖縄ではどこに行っても、温かく歓迎してくださって。静岡では自分が生まれ育ってきた地を巡ることで、当時友達とふざけ合っていたこと、先生に注意されたこと、褒めてもらったこと…いろいろ思い出して昔の自分に会えた気がしました。いろいろなことを見て感じたこの経験を糧に、もっと豊かな人間になれたらと思うきっかけになりました。
◆少し気が早いですが、もしSeason3があるならやってみたいことはありますか？
今度こそハワイに（笑）。もともと海が好きなのと、軽装でいろいろなところを自由に動き回りたくて。なので、どちらかと言うと南国の方が好きですし、しかもハワイはご飯もおいしくて、ショッピングの楽しみもありますから。ハワイ＝楽しい、自分にとってのバケーションみたいな感覚が染みついています。
◆ちなみに、ハワイでの好きな過ごし方、オススメのスポットはありますか？
ビーチでお昼寝です。波の音を聞きながらぼーっとするだけで、癒やされると思います。また夕暮れの時間もすてきで、ワイキキビーチの夕日なんて最高です。Season3でハワイが実現したら、ぜひ皆さんにお見せしたいです（笑）。
PROFILE
●あすみ・りお…1985年6月26日生まれ。静岡県出身。B型。宝塚歌劇団トップスターとして活躍し、2019年に退団。出演作にドラマ『DCU』『コントが始まる』、朝ドラ『おちょやん』、ミュージカル「ガイズ&ドールズ」など。主演ミュージカル「エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン－WAR PAINT－」が2023年5月より上演。
番組情報
Huluオリジナル
『明日海りおのアトリエ』Season2
Huluにて11月24日（木）より配信スタート（全8回）
＜配信スケジュール＞
#1、#2 11月24日（木）
#3、#4 11月26日（土）
#5、#6 12月3日（土）
#7、#8 12月10日（土）
●text／小山智久
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