物まねタレントの丸山礼さんがトラブルメーカーの主人公・網浜を演じていることでも話題のコメディドラマ『ワタシってサバサバしてるから』(NHK総合 毎週(月)~(木)後10・45~11・00)。“自称サバサバ女子”の網浜に日々振り回される同僚・安藤を演じる若月佑美さんに、作品の印象や楽しい撮影エピソードなどを聞きました。
◆まずは、作品全体の印象からお願いします。
“自称サバサバ女子”って実際にいると思うんですけど、原作が漫画ということもあって、網浜さんほど度を越した人はあまりいないと思うんです(笑)。だからこそ笑えて、安心して見られるんですけど。とにかくこれは、巻き込まれていく人が普通の人であればあるほど面白いというか。視聴者の皆さんも巻き込まれる側になって網浜さんの言動を見るような作品だなと思って。今回私自身が求められている役割もそういうことだと思い、今回は敢えて普通の人でいこうと思って役を演じました。
◆網浜みたいな女性をどう思いますか?
どう付き合っていけばいいのか、ちょっと難しいですよね(笑)。自分が止められるような感じだったら「ちょっと網浜さん!」ってツッコめると思うんですけど、いろいろな方向に自分の考えを好き勝手に発信しちゃう人なので。ちょっと近くにいたら大変かもしれないなと思います。
◆若月さんは今回、そんな網浜と同じ出版社で働く安藤を演じるんですよね。
私自身「Oggi」で普段お仕事をさせていただいていて、話題になっているレストランを編集の方に教えていただいたりすることがあって。きっとファッション誌にいらっしゃる方はいろいろな流行を発信していらっしゃるんだろうなと感じたので、そういう部分を役に取り入れられたらと思いました。あとはイヤリングなどの小物を衣装さんと相談して、おしゃれ感を出すように心掛けたりもしていて。雑誌の編集をされている方って、本当に忙しくて大変だと思うんです。お仕事だけでも大変なのに、この作品ではさらに網浜さんがやりたい放題をやっているので、ノンフィクションじゃなくてよかったなって(笑)。
◆キャラクターとしての安藤はどんな印象ですか?
本来の立ち位置で言うとツッコミ役なんです。でも監督とお話させていただく中で、あまりツッコみすぎるのも逆に面白くなくなってしまうかもということで。「何でやねん!」みたいにツッコむのではなく、網浜さんの行動に対して「え…何で?」とそっと言ったり、心の底から引いていたりするような表情を意識しました。
◆まさにそこが「普通の人」というところですね。
今回の私の役はそこまで大きなキャラクターが付いているわけでもなく、そういう意味では栗原類さんが演じられているアメリカの大手通販会社CEOのジェームズさんなどがキャラクターとしては濃かったりするので(笑)。安藤はそういった人たちの中間に立つ人というか、網浜さんに対しても毛嫌いしたり変にいじったりせずに“そういう人なんだ”と思って付き合っているんですよね。なので、同じく同僚を演じる藤川役の佐々木史帆さんとも話し合って、「もう関わらないでくださいよ~」と言いながらニヤニヤしている感じぐらいのスタンスで演じるようにしました(笑)。
◆アドリブがかなり飛び交う現場だったそうですね。
ものすごかったです! 私は受けのお芝居をする役どころだったのでそこまで自分からアドリブは仕掛けていないのですが、お芝居が終わってもしばらくカットがかからないんです。そうすると、礼ちゃんが目の前にある物を使って何か面白いことをしようとしてくれて(笑)。絞り出すからこそ意味が分からない面白さが出てくるんですよね。オンエアでは実際にどこまで使われるか分からないですけど、そういうところにも網浜さんがみんなを巻き込んでいく感じが出ていてよかったなと思います。ちなみに礼ちゃんはカットがかかってもお芝居を止めないのはもちろん、食べることもやめなくて。レストランのシーンではポテトを一人でひたすら食べていたのが面白かったです(笑)。
◆丸山さんと一緒の現場は楽しそうですね。
今回初めましてだったのですが、テレビで拝見していたイメージ通りの方でした。周りに積極的に話しかけて、面白いことをずっと話してくださいましたし。あとキャラクターに入り込むのがすごく上手で、カメラが回るとパッと切り替わるんです。もちろん網浜さんのハイテンションな感じは普段の礼ちゃんにも通じるところがあるんですけど、ご本人が「網浜が入っちゃうと何でもできちゃう」と言っていたので。役に入るスイッチはすごいなと思いました。女性っぽいかわいらしい面もあって、今度一緒に遊園地に行く約束もしています!
◆網浜は、自分がサバサバしている人間だと思われたいと考えているキャラクターです。若月さん自身は、周りにどんな人間だと思われたいですか?
私自身、第一印象までいかずとも、ちょっとお話をさせていただいた方には「しっかりしているね」とか「男前だね」って言われるんですよね(笑)。そう言われることもイヤではないんですけど、私は意外と「ポンコツだね」って言われたいです。「しっかりしているね」と言われると、しっかりしなきゃと思って頑張るんですけど。意外と抜けているところもあるので、そこを知ってくれているとうれしいかもしれません。本当に小さいことですけど、道を間違えることも結構多いんですよ。なのに地図も見ずに、反対方向にしばらく進んでしまったりすることもあって…(笑)。あとこれは言われたことはないのですが、「静かだよね」も言われたいです。私、家だとものすごく静かなんですよ。一人でいるときは当たり前ですけど、「話さなくていいよ」と言われるとすごく静かにしています(笑)。誰かと喋るときも、スイッチを入れないと喋ることができないですし。大人になるとなかなかそういう指摘はされないと思いますが、ゆるキャラになれるように頑張ろうと思います(笑)。
◆ところでちょうど年が明けましたが、2022年はどんな年でしたか?
お仕事の面ではいろいろなことをやらせていただきました。ドラマはもちろん、舞台も久しぶりにやらせていただきましたし。その後、アートの方で賞を頂いたり(第106回二科展のデザイン部門で特選賞を受賞)、この年末年始もミステリーにコメディーと幅広い作品をやらせていただきました。2023年は一つ一つのお仕事を振り返りながら、自分の得意なものや不得意なものを明確にしたいですし、将来どういう人になりたいかというところも整理できたらと思っています。
◆この1年間で何か新しく発見したことはありますか?
韓国ドラマが大好きなのですが、俳優のファン・イニョプさんに勇気をもらいました。今31歳ぐらいで、最初はモデル業をされていて、俳優業に入ったのがここ最近みたいなんです。『女神降臨』という作品をきっかけに一気にお名前が広まって、インスタグラムのフォロワーやファンが増えたというのを知って。ひたむきに何かを頑張っていたら一瞬で人生が変わることもあるんだというのを教えてもらって、私ももっと頑張らなきゃと思いました。
◆若月さん自身、2023年は20代ラストイヤーでもありますよね。
女性としては若くいたいけど、俳優としては年上に見られた方がいいのかなとか、今そこのバランスを取るところで葛藤しています(笑)。例えば大人の男性と交際する役を演じるとき、見た目としてもう少し大人っぽければ説得力を出せるんだろうなとか。私なりにうまくバランスを取りながら、いろいろなお仕事にチャレンジしていけたらと思っています。
PROFILE
●わかつき・ゆみ…1994年6月27日生まれ。静岡県出身。O型。最近の出演作にドラマ『家電侍スペシャル ストップ!忠臣蔵』『invert 城塚翡翠 倒叙集』『競争の番人』『新・ミナミの帝王』、映画「ブラックナイトパレード」「劇場版ラジエーションハウス」「桜のような僕の恋人」、舞台「薔薇王の葬列」など。現在、「Oggi」美容専属モデルとしても活躍中。
番組情報
『ワタシってサバサバしてるから』
NHK総合 毎週(月)~(木)後10・45~11・00
<STAFF&CAST>
原作:とらふぐ・江口心
脚本:福田晶平
演出:伊藤征章
制作統括:中山ケイ子、訓覇圭
プロデューサー:大瀬花恵
出演:丸山礼、トリンドル玲奈、犬飼貴丈、栗原類、鞘師里保、本多力、若月佑美、小林涼子、佐々木史帆/和田正人、マギー、山田真歩/栗山千明、笹野高史 ほか
お魚さん(ストーリーテラー):アンミカ
<STORY>
編集部員の綱浜奈美(丸山)は歯に衣着せぬ言動で日夜事件を起こし続け、仕事ができる新人の本田麻衣(トリンドル)を勝手にライバル視していた。そんな中、同僚の安藤(若月佑美)が企画した営業部エースでモテ男の山城達也(犬飼)らとの合コンに割り込んだ網浜は、本田に対抗心を燃やしてマウントを取ろうとする。だが本田もそれに屈しないため、二人の対決はヒートアップしていく。
©NHK
●photo/中田智章 text/橋本吾郎
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