人気アニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅』シリーズの第3期『魔術士オーフェンはぐれ旅 アーバンラマ編』(AT-Xほか 毎週水曜 後8時30分~9時)が、1月18日よりスタートする。原作は、シリーズ累計1400万部(電子書籍含む)を超えるライトノベル。モグリの金貸し兼魔術士のオーフェンが消息不明の義姉を探して旅をするダークファンタジーだ。第3期からは、新キャストとして榎木淳弥さんが参加。敵か味方か分からない謎めいたキャラクター、ライアンを演じる。既にアフレコを終えた榎木さんが、ライアンを演じるに当たっての思いや自身が思う本シリーズの魅力などを語ってくれました。
◆第3期からの登場となります。ライアン役に決まったときの心境はいかがでしたか?
今まで演じてこなかった雰囲気の役だったので、どういう感じに作り上げていけるかなという楽しみがありました。
◆ライアンをどんな人物だととらえていらっしゃいますか?
それが僕にもはっきりとはつかめなくて。もちろん、設定はいろいろありますが、キャラクターを分かったつもりで演じてしまうと固まってしまう気がしたので、分からない部分はそのまま演じたほうがミステリアスな雰囲気も出ていいかなと。なので、“ライアンはこういうキャラクターだ”と自分の中であえて確定させないまま演じました。
◆監督や音響監督からは、どんなディレクションがありましたか?
ひょうひょうとした一定のテンションで演じてほしいと言われました。「ここは声のトーンを落としてちょっとシリアスに演じようかな」と思うようなシーンでも、「あまり変えないように」と。
◆声の出し方や言い回しなど、演じる上で意識したことはありますか。
この作品に限らず、声の出し方や言い回しはあまり気にしていないような気がします。もちろん監督からの指示があればそうしますが。それに、声の出し方や言い回しを気にしているというのは視聴者の方に分かってしまいますからね。なので、極力そうならないように心掛けています。
◆ライアンのようなつかみどころのないキャラクターを演じる面白さとは?
ライアンもですが、そういうキャラクターってひとつひとつのセリフにどういう目的があるのかという理由付けみたいなことがしにくい。でもだからこそ、あまり考えすぎず、体に任させて言うみたいなことができるんです。声優って、セリフを狙って言うようにしないといけないことが多いんです。例えば「今怒ってます」「この人は怪しいです」というのが伝わるように、ちょっと説明的にならざるを得ないことがあって。でも、そうすると心の動きが止まってしまいかねない。なので、考えずにセリフを言えるのは面白いですね。
◆アフレコ現場はどんな雰囲気ですか。
分散収録だったので全体の雰囲気は分からないのですが、穏やかだったとは思います。収録していたころは、世の中的にまだまだ進んで会話できる状況ではなかったですね。
◆ヒロインのクリーオウとの絡みが多いですが、演じる大久保瑠美さんとは何かお話しされましたか?
そうですね。大久保さんは『魔術士オーフェンはぐれ旅』という作品を昔からお好きだそうで。自分が分からない設定があれば大久保さんに聞いて、「こことここはこういう関係で」といった説明をしていただきました。
◆榎木さんご自身も、もともと『魔術士オーフェンはぐれ旅』に触れていらっしゃったのでしょうか?
小学生のころに見ていました。2019年にシリーズ生誕25周年を迎えていますが、それだけ長く続いているのは人気があるという証拠ですよね。昔からのファンの方が今も熱を持って応援していらっしゃるんだなと感じます。
◆長年愛され続ける理由はどんなところにあると思いますか。
原作が始まったのが1994年。当時のファンタジー作品の流れが色濃く残っている作品だと思います。かつてのあの雰囲気が好きな方には刺さるのではないでしょうか。設定も作り込まれていて、技名もカッコいいですよね。主人公のオーフェンはダークヒーロー的な部分があるので、そこが好きという方も多い気がします。
◆第3期におけるライアンの見どころは?
コミカルなところもありますが、今後重要人物になっていきます。特にクリーオウとの関わりが深く、彼女の成長につながっていく。そこのストーリーが見どころになると思います。
◆もし榎木さん自身が魔法や魔術を使えたら、何がしたいですか?
これは昔から思っていることなのですが、体が一瞬できれいになる魔法があったらいいなと(笑)。いい感じで眠くなってきたのに、お風呂に入らないわけにいかないから入ったら目が覚めちゃうこととか、あるじゃないですか。そんなときにそういう魔法を使えたら、眠いままきれいになってすぐ布団に入れるなって。クオリティー・オブ・ライフも高まるのではないかと思います(笑)。
PROFILE
榎木淳弥
●えのき・じゅんや…10月19日生まれ。東京都出身。A型。最近の主な出演作はアニメ『呪術廻戦』(虎杖悠仁役)、『東京リベンジャーズ』(乾青宗役)、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」(ピーター・パーカー/スパイダーマン役)などをはじめ、海外映画の吹き替えも数多く担当している。
作品情報
『魔術士オーフェンはぐれ旅 アーバンラマ編』
2023年1月18日(水)よりテレビ放送開始
AT-X:1月18日より毎週(水)後8・30~
リピート放送:毎週(金)前8・30/毎週(火)後2・30~
TOKYO MX:1月18日より毎週(水)後10・00~
WOWOW:1月18日より毎週(水)深0・00~
BSフジ:1月19日より毎週(木)深0・30~
※放送時間は予告なく変更になる場合がございます。
<STAFF&CAST>
原作:秋田禎信
監督:浜名孝行
シリーズ構成:古怒田健志
アニメーション制作:スタジオディーン
声の出演:森久保祥太郎、大久保瑠美、小林裕介、水野まりえ、渕上 舞、小野大輔、青木志貴、榎木淳弥、江口拓也、楠大典、相羽あいな ほか
●photo/小澤正朗 text/佐久間裕子 hair&make/加藤ゆい styling/久芳俊夫