妻夫木聡さん主演の日曜劇場『Get Ready!』(TBS系 毎週日曜 午後9時~9時54分)。2月19日(日)放送の第7話は日向亘さん演じる白瀬剛人(通称:スペード)が闇医者チームに入るまでの過去が明かされる。そんな第7話の放送を前に、日向さんに役作りや、先輩たちとのエピソード、見どころなどを聞きました。
◆約3か月間、白瀬を演じてこられて、手応えはありますか?
第1話から意識していることは白瀬が第1話から第10話までの間で、徐々に気持ちが大人に成長していく姿を表現できたらいいなと演じていました。最前線で活躍される役者さんたちとご一緒させてもらっているので、だんだん白瀬と共に自分も皆さんからたくさん吸収して成長できているのかなとオンエアを見ていて思います。
◆小学生の頃から日曜劇場を見ていたそうですが、ご自身がメインのキャラクターとして日曜劇場に参加することになっての気持ちをあらためて教えてください。
「まさか!」とビックリしましたし、僕を選んでいただいたことがすごくうれしかったというのが率直な気持ちです。その中で見ている方たちに楽しんでいただけるように、どういうキャラクターにしていこうといったことを早い段階でしっかりと自分の中で気持ちを切り替えて、キャラクターを整理して、役作りに挑みました。
◆第7話は白瀬の過去が明かされるメイン回となります。どのように挑まれましたか?
僕自身、台本を読むまでは、白瀬にどういう過去があったのか知りませんでした。台本で白瀬が闇医者チームに入るまでの経緯を知って、高校生の白瀬はどのように学校生活を過ごしたのか、現在の白瀬から逆算してお芝居しました。謎の多いスペードにどんな過去があったか、想像がつかないと思います。そこは皆さんに驚いてもらえるポイントかなと思いますし、白瀬がどういう人生を歩んできたのかを楽しんでもらいたいです。
◆妻夫木さん演じる波佐間と芝居をぶつけ合うシーンも出てきます。
妻夫木さん演じる波佐間に白瀬がつかみかかるシーンは、撮影の前日、本当に緊張して寝れませんでした(苦笑)。妻夫木さんが僕の緊張を察していたのか、「たぶん日向はこういう気持ちでくるんだろうな」と思ってくれていたのかもしれないですが、シーン前にあいさつをしたときに、妻夫木さんから言葉なく、僕の背中を一回ポンと叩いてくれたんです。その一撃から「思いっきり来いよ」「気楽にやれよ」という思いを感じて、勇気をもらいましたし、妻夫木さんも一緒にやってくださるんだなと思って、リラックスして撮影に挑むことができました。
◆監督から演技について何か要望はありましたか?
第7話は福田亮介監督が担当されていたんですが、撮影に入ったときにまだオンエアが始まっていなかったので、監督から「白瀬ってこういうことする?」「今までどうやってきた?」と細かいところを一つ一つ確認していただきました。撮影前に、同級生役の皆さんとの本読みの機会も与えてくださって。白瀬の高校時代っていうのは今まで自分がやってきた白瀬とは別の役というか、年上の人と同級生と話すのとではお芝居も変わってくるんです。そこで自分にとってたくさん課題点を見つけることができて、いざ本番を迎えたときに、僕から監督に「この間の本読みは、僕のお芝居違いました」と言ったら「気づいた?」って。僕がいろいろ考えたことを監督に話して。「俺もそう思うから、一回やってみようか」と、第7話は回想シーンから撮影が始まりました。監督に自分の意見をたくさん話しましたし、監督からもこうしてほしいという指示もあって、監督と話し合いながら撮影を進めていけて、すごくうれしかったです。
◆闇医者チームにいるときと、同級生といるときの白瀬、どんなところを変えたんでしょうか?
最初、プロデューサーさんから白瀬はコミュ障で基本的に人と目を合わせて話さないというふうに白瀬の設定を聞いていたんですが、この第7話ではその部分に引っ掛かりを感じたんです。回想シーンの時に、「同級生と全く目を見て話さなかったのかな?」と思って、それを監督に相談したら「高校生から闇医者チームに入るまでの間に何かあったかもしれないから、高校時代は台本でも基本的に普通に話せているから、ここでは設定は忘れていいよ」と言っていただいてからすごく気持ちが楽になりました。そこから「白瀬はどんな話し方をするのかな」と思って。白瀬があまりにも人間味がないので想像しにくかったです。普段はわりと柔らかい話し方をしているんですが、それは大人に対してで、同級生にはどうやって話すんだろうと考えてました。
◆現場でのエピソードを教えてください。
1年間、同世代の方たちと一緒にお仕事をしていたときは、常にずっと一緒で楽しくやっていたんですけど、今回この『Get Ready!』は、大人の方たちばかりなので、皆さん独自のペースで過ごされていて、休みたいときに休んで、話したいときは話してといった感じでわりと自由な空間なんです。なので、それが今までと違って新鮮です。僕もお芝居に集中したいときは楽屋に戻って台本を読んで、皆さんとコミュニケーションを取りたいときは現場でスタッフさん、キャストの皆さんとお話ししています。皆さん、口をそろえて「居心地がいい現場だね」とおっしゃっていました。
◆現場でお世話になっている先輩はどなたになりますか?
妻夫木さんは事務所に入ったころから若手のワークショップを開いてくださっていて。僕も参加させてもらっていたので、自分にとっては先生のような存在ですし、お芝居が楽しくなったきっかけでもあります。お芝居をずっと見てきてくださっているので、今回作品でご一緒させてもらって、「今の芝居どうでしたか?」という質問をさせてもらいやすくて、僕が聞いたらしっかりと答えてくださるので、お芝居の面では妻夫木さんにすごくお世話になっています。
◆藤原竜也さんはいかがでしょうか?
さまざまな作品を見させてもらっていますが、竜也さんは竜也さんというジャンルがあって。見たことがないようなせりふ回しだったり、現場での雰囲気やたたずまいもカッコいいなって思います。デビュー作のときから竜也さんの背中の大きさは変わってないですね。自分にとって目指すべき場所というか、追いたい背中。竜也さんに「大きくなったな」と言っていただいたんですが、約3年ぶりに共演させてもらって、僕も少しは成長した姿を見せられているのかなと思っていますが、やっぱり竜也さんの背中は大きくて。当時よりも今回絡むシーンは多いんですが、竜也さんのすごさは全く変わってなくてすごいなって思います。僕も唯一無二の存在になれたらいいなと思います。
◆先輩方と共演される中ですごかったなと思うシーンは?
波佐間と下山田(藤原)がぶつかるシーンがあるんですが、その場のお互いの空気感や話し方で、言い方やちょっとしたせりふが台本と変わっていたりするんです。せりふが元になっているけど、その中でその時に発した気持ちを言葉に乗せて、後半は本当に言い合っているようにお芝居していて、しかも、テスト、ドライ、本番で違う言葉が出てきて、それに鳥肌が立つくらいびっくりしました。なので、見ている僕たちのリアクションも「けんかしないで」とリアルに思わせるような。それでまたカットがかかったら、お互い仲良く普通に会話しているので、本当にすごいな、カッコいいなって思いながら、こういうお芝居がいつかできるようになりたいなと思いながら見させてもらってます。
◆今回、日向さんがアドリブを入れたところはありますか?
役に入り込みすぎたときや集中したときに、ついせりふが変わって、本当に白瀬が言っているような生の声になるときがありました。それは語尾やちょっとした言葉なんですが、感覚に近い感じでせりふを言っていたので、きっとこれを究めることができたら、お2人ぐらいまで行けるのかなと思っています。でも、まだまだ先の話ですね(笑)。
◆では、白瀬とご自身の共通点はどこでしょうか?
白瀬と共通するところは、年上の方と話すことが好きということですかね。白瀬は話が合わないという意味で、同級生と話すことを苦手としているんですけど、プロフェッショナルな道を究める仲間たちと活動している闇医者チームでは、本音で話ができている。それに、1話から白瀬が闇医者チームと打ち解けていって、柔らかい印象になっていると思います。僕はこれまで年上の方と接する機会が多い環境で育ってきたこともあって、年上の方と話すのが好き。なので、この現場はとても居心地がいいんです。
◆現場に行くときに楽しみにしていたことは?
居心地のいい現場で、スタッフさんたちもとても良い方たちばかり。その中で皆さんと一緒の時間を過ごすことが、僕にとって一番のモチベーションになっていました。本当に楽しいんです。皆さん、積極的にコミュニケーションを取ってくださるし、僕もたくさんお話させてもらいますし。セットでの撮影のときは、よく差し入れがあったんですが、皆さんから「若いからいっぱい食べな」と言っていただいて、いっぱいもらって食べてました(笑)。今この現場がとても幸せです。
PROFILE
日向亘
●ひゅうが・わたる…2004年3月18日生まれ。群馬県出身。A型。主な出演作には、『姉ちゃんの恋人』『仮面ライダーリバイス』など。3月17日(金)には、「日向亘1st写真集”5W1H”」が発売。
番組情報
日曜劇場『Get Ready!』
TBS系
毎週日曜 午後9時~9時54分
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/getready_tbs/
公式Twitter:@getready_tbs
公式Instagram:@get_ready_tbs
『Get Ready!』メタバース:https://tbs-getready.webmetaverse.jp
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