現在放送中のドラマ『星降る夜に』(テレビ朝日系)に、主人公・雪宮鈴(吉高由里子)が勤める「マロニエ産婦人科医院」の看護師長・犬山鶴子(猫背椿)の息子“チャーリー”こと犬山正憲役で出演中の駒木根葵汰さん。
五色田介人/ゼンカイザー役で主演を務めた2021年放送の『機界戦隊ゼンカイジャー』、そして2022年放送の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』にも五色田介人/ゼンカイザーブラック役で続投するなど異例の快進撃を続け、世間の注目を集めている。
そんな駒木根さんに、スーパー戦隊に挑んだこの2年間を経ての思いや、『星降る夜に』で演じるチャーリーの魅力や吉高さんをはじめとする共演キャストの印象、クライマックスに向けての見どころなどをお聞きしました。
◆まず、『ゼンカイジャー』『ドンブラザーズ』と2作連続出演を経て、今感じていることを教えてください。
『ゼンカイジャー』と『ドンブラザーズ』では役名こそ一緒ですが、介人も含めて、周りのキャラクターや世界線も全く違うものなので新鮮に感じています。『ゼンカイジャー』の時は、スーパー戦隊に出演するのも主演を務めるのも初めてで、右も左も分からず、ただただ必死に走っていたという感覚でした。終わった時に「やり遂げたな…」とやっと息をつけたくらい、とにかく“がむしゃら”な1年だったなと。
『ドンブラザーズ』に関しては、その経験があったのでちょっとだけ余裕を持って周りを見ながらお芝居することができましたし、並行して他の作品にも出演させていただき、いろんな役や現場に触れることができて、本当に充実した2年間だったなと思います。
◆同じ名前でありつつキャラクターは全く違う介人ですが、『ドンブラザーズ』で介人を演じるに当たって意識していたことは?
『ドンブラザーズ』での介人は「喫茶どんぶら」で本を読んでいたりすることが多いのですが、ときどきパっと前へ出てきては思いもよらないことをするキャラクター。出番はそこまで多くないですし、テンションも落ち着いている分、そういうシーンではしっかりギャップを見せてアピールしていくことを意識しながら臨んでいました。
◆この2作品は、今後の駒木根さんの俳優人生の中でどのような存在になりそうですか?
『ゼンカイジャー』での主演の経験というのは今後の僕の俳優人生においての基盤になると思いますし、『ドンブラザーズ』では逆にみんなの背中を見ることで刺激をもらい、本当に素晴らしい経験をさせていただきました。2年連続出演ということで、「すごいね」とお声を掛けていただくのですが、スタッフさんの中にはもう何十年とスーパー戦隊に携わっている方がいらっしゃって、そういう皆さんの強さや忍耐力というのは本当に尊敬しかないです。作品は僕らキャストだけでなく、スタッフさんありきで成り立つものですし、そういったことを改めてしっかり考えるきっかけにもなりました。
◆別の作品の現場で、この2年間の経験が活きているなと思うことも?
はい。他の作品でもスケジュール的に大変なことはあったのですが、どれも撮影が1~3か月くらいだったんです。『ゼンカイジャー』『ドンブラザーズ』の現場をやらせていただいたことで、くじけそうな場面でも気持ちを強く保てるようになったと思っています。
◆現在、ドラマ『星降る夜に』にもチャーリー役で出演されていますが、特徴的なピンクの髪色や、「イェイイェイウォウウォウ」などの独特なせりふはどのように生まれたのでしょうか。
どちらも監督さんとプロデューサーさんのアイデアです。特に、髪の毛は最初のころは鏡を見るたびに「うわ、ピンクだ!」とびっくりしていたのですが、今ではすごくなじんで、逆に黒髪のころの自分が思い出せないくらい(笑)。役柄によっていろんな髪型にできたり、普段着ない服を着られるところがこのお仕事の醍醐味だと思うので、そういう部分も目いっぱい楽しんでいきたいです。
◆チャーリーはこの作品の世界観とは一見ちぐはぐな“パリピ”ですが、SNSでは「かわいくて最高」「ふっと気持ちが救われる」「チャーリーが出ると平和が訪れる」など、称賛の声が上がっています。
ありがとうございます。チャーリーが登場する前のシーンが重いことが多いので、 そういう空気感をいい意味でパッと切り替えられる存在になれたらなと。ただ、やりすぎると作品の世界感を壊してしまうと思うので、テンション感には気をつけながら、誰が見ても嫌な気持ちにならないようなキャラクターを目指しています。
◆主人公・雪宮鈴役を演じる吉高由里子さんの印象はいかがですか?
吉高さんは、お芝居が素晴らしいだけでなく、現場の雰囲気作りがとても上手な方で尊敬しています。いつもかわいらしい声で笑われていて、その笑い声だけでも現場が和むんです。吉高さんをはじめ、(北村)匠海君や光石(研)さんもいつも現場を盛り上げてくださっていて、本当にいい雰囲気の中でやらせていただいています。
◆対して、柊一星役の北村匠海さんはいかがでしょうか。
劇中で一星は手話で会話をしますが、匠海君はカメラが回っていないところでも現場にいらっしゃる手話の先生と手話でコミュニケーションをとっているんです。僕と先生が会話をする時に通訳をしてくださることもあり、その努力が本当にすごくて。匠海君とは同年代ですが、年齢以上にしっかりされていて、見習うべきところがたくさんあります。
◆そんなお2人が演じる鈴と一星の恋愛模様について、駒木根さんはどのように感じていますか? また、印象に残っているシーンはありますか?
まず、出逢い方が飛んでいてすごいなって(笑)。でも正反対に見えて、どちらも“命”に携わる仕事をしているので、そういったところで出逢いからどこか通じるものがあったのかなと。そして、鈴が一星ともっとコミュニケーションを取れるようにと手話の教室に通い始めたシーンはとてもすてきでした。僕自身ももっともっと手話を知っていきたいです。
◆ご自身が演じるチャーリーの好きなところや魅力は?
チャーリーは、ああ見えて純粋無垢な子なんです。誰にも分け隔てなくしゃべりかけたり、落ち込んでいる人を放っておけなかったり、過去にいろんなことがあったからこそ、今の彼があると思うので、彼の過去にも注目していただけたら。魅力はたくさんありますが、母親思いなところも含めて、優しいところが大好きです。
◆第6話(2月21日放送)では、まさにそんなチャーリーと母・鶴子との過去が明らかになりますね。
はい。お母さんとの過去ももちろんなのですが、桜(吉柳咲良)たちに寄り添うチャーリーの優しさだったり、周囲を元気にするパワーだったりと、そういう部分もぜひ見ていただけたらうれしいなと思います。
◆最後に『ドンブラザーズ』と『星降る夜に』、それぞれ来たるクライマックスの見どころをお願いします。
『ドンブラザーズ』は「これぞドンブラザーズ」という世界線をここまで描いてきて、最後は果たしてどうなるのか、というところですよね。それぞれのシリーズによって待ち受けるラストの違いというのもスーパー戦隊の面白さだと思うので、『ドンブラザーズ』はどうなるのだろうとぜひ最終回まで予想していただきたいです。そして、本編は終わりますが、「Gロッソ」でのショーをはじめ、今後も皆さんとお会いできる機会があると思うので、これからも応援し続けていただけたらうれしいです。
『星降る夜に』については、チャーリーと家族との関係をはじめ、鈴や一星などさまざまなキャラクターの過去や試練が描かれていくので、それぞれがその壁をどうやって乗り越えるのか、楽しみながら最後まで見守っていただけたらと思います。
PROFILE
駒木根葵汰
●こまぎね・きいた…2000年1月30日生まれ。茨城県出身。O型。『機界戦隊ゼンカイジャー』『商店街のピアニスト』で主演を務める。近作は『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』『差出人は、誰ですか?』『星降る夜に』など。
●text/片岡聡恵
番組情報
『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』
テレビ朝日系
毎週日曜 午前9時30分~10時
番組公式HP:https://www.tv-asahi.co.jp/donbro/
『星降る夜に』
テレビ朝日系
毎週火曜 午後9時~9時54分
番組公式HP:https://www.tv-asahi.co.jp/hoshifuru_yoruni/