香音&石井杏奈が“暴走した純愛の狂気”を鮮烈に表現「フィクションだけどとてもリアルな作品」『ガチ恋粘着獣』

特集・インタビュー
2023年04月08日
左から)香音、石井杏奈©ABCテレビ

SNSで話題沸騰中の同名コミックスを実写化した本作。物語の主人公は、3人組の人気動画配信グループ「コズミック」のメンバーに本気で恋をする女性ファン2人だ。純粋で真っすぐな恋心はいつしか“ガチ恋”に変わり、過激な恋愛バトルが繰り広げられる一方で、思わず誰もが共感してしまう繊細な恋心が丁寧に描かれていく。

そんな本作で、「コズミック」のメンバーに“ガチ恋”する主人公・輝夜雛姫役の香音さん、花織琴乃役の石井杏奈さんに、それぞれ演じる役柄の印象や本作の見どころなどをインタビュー。井上想良さん、山下幸輝さん、松本大輝さん演じる「コズミック」メンバーとの共演エピソードや、それぞれが“ガチ恋”しているものの話題にも注目です!


◆まず、それぞれ演じた役の印象を教えてください。

香音:雛姫は、純粋に“動画配信者”であるスバルのことが大好きな子。ただ、画面の中の人だった彼が実際に目の前に現れ、“自分の思い描いていたスバル”じゃないことに気づいて狂気的にひょう変していくのですが、私自身とは全く違うキャラクターなので演じていてとても楽しかったです。心から泣いたり怒ったり、毎日必死で自分でも記憶が抜けてしまうぐらいの熱量で撮影に臨んでいたのですが、ここまで相手を思える、誰かを“推す”気持ちって尊いものだなとあらためて感じています。

石井:対して、琴乃は自分のことよりも、常にコスモの幸せのために自分がどうすべきかを考えながら行動するタイプの子。撮影前に原作を読んだ際、コスモのために我慢したり、言葉を飲み込んだり、そんな彼女のコスモを思う気持ちが切なくて、「私は琴乃のことを一番に考えてお芝居をしよう」と思いました。限界を超えてしまって、怒鳴ったり泣き叫んだりするシーンもあるのですが、そういう姿は友達の奈緒(小島藤子)にしか見せず、コスモには優しい言葉をかける。彼女のそういう部分を表現できたらいいなと思いながら演じていました。

◆既にクランクアップされたということですが、撮影を終えた今、あらためて本作に感じる魅力や面白さはどのような部分でしょうか。

香音:たくさんありますが、ひとつはこのドラマに登場するキャラクター全員が恋をしている、というところではないでしょうか。それぞれの恋愛観や恋の形の違いも面白いですし、恋をしている誰もが感じるであろう嫉妬心や葛藤が繊細に描かれていて、フィクションですがとてもリアルな作品だと思います。

石井:いま香音ちゃんがお話していた恋の部分はもちろん、雛姫や琴乃を取り巻くさまざまな人間関係やコミュニケーションが描かれているのもこの作品の魅力だなと。SNSが普及している今だからこそ心に響く部分も大きいなと思いますし、個性豊かなキャラクターたちが登場するので、“多様性”という面でも現代にふさわしい物語になっていると思います。

香音©ABCテレビ

◆ご自身が演じたキャラクターと共感できる部分を挙げていただくと?

香音:雛姫はうれしいも悲しいも全てを全面に出して感情をぶつけますが、私も友達や家族に対してはわりと感情を表に出すほうなので、そこはちょっと似ているのかなと思います。あと、「スバル君が身に付けているものは私も身に付けたい」という描写が出てくるのですが、それは私も同じ。実家で飼っているワンちゃんが私にとっての“推し”なのですが、全員でおそろいのジャージを買って、それを着てみんなでお散歩に行きました!(笑)

石井:それはすごい!(笑)。でも私も琴乃と同じで、どちらかというと自分よりも人の喜ぶ姿が見たいなと思いますし、友達が声をかけてくれて初めて溜め込んでいたものを吐き出せたりするので、そういう周囲との関係性においては共感できる部分がとても多くて。演じやすかったですし、コスモや奈緒との会話劇もとても楽しかったです。

◆劇中で雛姫は井上想良さん演じるスバルを、琴乃は山下幸輝さん演じるコスモを推していますが、それぞれ“推し”を演じられたお2人の印象はいかがでしたか?

香音:井上さんは優しく、空き時間も皆さんとお話をされている気さくな方でした。カメラが回っているときはスバルを堂々と演じられているのですが、いざカットがかかるとせりふを振り返って恥ずかしがられていたり、「スバル、こんなこと言って最低だな…」とつぶやいていたりして(笑)、とても面白かったです。オンとオフがしっかりある方なのかな、と思いました。

石井:山下さんは、みんなの弟という感じでいつもかわいらしかったです。撮影が始まる前に「緊張する!」とソワソワされていたりするところも含めて、山下さんご自身にコスモ君要素がたくさんあるなと感じました。ただ感情的なシーンも多く、お互いお芝居に集中していてあまりお話ができなかったので、機会があれば一度腹を割ってお話してみたいです(笑)。

◆お2人が「コズミック」メンバーを推すならどなたを選びますか?

香音:うーん…。難しい!(笑)

石井:私、実はこの話を前に(奈緒役の)小島藤子ちゃんともしていて、“推し”決まってます(笑)。

香音:えー!(笑)。でも、私も今決めました。

(2人で「せーの!」と掛け声をかけながら…)

2人:ギンガ!

◆お2人ともそろってギンガ推し! その理由は?

石井:スバルは友達、コスモは弟、ギンガはお兄ちゃんと3人とも全然タイプが違っていてみんな魅力的なのですが、ギンガはクールでズバズバ何でも言ってくれて、知的な感じなのに実は女の子との接し方を分かっていない…みたいなところにひかれちゃいます。

香音:分かる! 一番大人だし、チャラくないのはギンガかなって。皆さん本当に原作から出てきたのかなっていうくらいビジュアルが似ているのですが、特に松本さんとギンガが想像以上にそっくりで。初めてお会いしたときに、後ろ姿を見ただけで「ギンガだ!」とびっくりしたのを覚えています(笑)。

石井:この結果は松本さんに伝えておかないと。

香音:モテ期ですね(笑)。

石井杏奈©ABCテレビ

◆作品名にちなみ、お2人が一途に“ガチ恋”しているものは?

香音:私は海外のおもちゃ。特にバービーやマイリトルポニーが好きで、自分の生まれ年に作られたものやビンテージ、期間限定で売られていたレアなものを買い集めています。海外のおもちゃを取り扱っているおもちゃ屋さんにもよく行くのですが、見ているだけで幸せな気持ちになるんです。今は場所がなくて箱にしまったままの子たちもいるのですが、落ち着いたら棚を作ってきちんと並べて、おもちゃ屋さんみたいな感じにしたいなと考えています。

石井:私はチョコレート。コンビニで買えるお手軽なチョコレートも好きなのですが、 最近はちょっと高級なチョコレートがマイブームで。お仕事を頑張ったときは1粒何百円かするようなチョコレートをご褒美として買って、それを食べて癒されています。フルーツやナッツが乗っているようなものではなく、あくまでシンプルなチョコレートが好きですね。あと、昔から冷凍してパリパリになったチョコレートを食べるのも大好きです!

◆最後に、それぞれドラマの見どころのアピールをお願いします。

香音:雛姫は、純粋に配信者のスバル君が好きという気持ちがどんどん大きくなり、それが次第に執着心や独占欲に変わっていくのですが、その感情の移り変わりにぜひ注目していただきたいです。そして、きっと誰しも共感できる部分があると思いますし、それぞれのキャラクターを応援したくなるような要素も多く描かれるので、そういう部分も楽しんでいただけたら。ぜひ、たくさんの方に見ていただきたいです。

石井:琴乃はいい意味でどこにでもいる女の子なので、共感できる部分も多く、「こういう恋したいな、応援したいな」と感じていただけるのではないかなと思います。そして、いつも琴乃が落ち込んでいる時に助けてくれる奈緒との関係性もとてもすてきなので、2人のやりとりにも注目していただけたらうれしいです。

PROFILE

香音
●かのん…2001年4月20日生まれ。東京都出身。「non-no」専属モデルとしても活躍。『ギョギョッとサカナ★スター』(Eテレ)にレギュラー出演中、4月24日(月)スタートのドラマ『春は短し恋せよ男子。』(日本テレビ系)にも出演。

©ABCテレビ

石井杏奈
●いしい・あんな…1998年7月11日生まれ。東京都出身。O型。出演中のショートドラマ『ひとひらの初恋』がテレビ東京公式YouTube配信で配信中。連続ドラマW-30『ああ、ラブホテル~秘密~」第3話(WOWOW・6月2日(金)放送)に出演。

©ABCテレビ

●text/片岡聡恵

番組情報

©ABCテレビ

『ガチ恋粘着獣』
テレビ朝日(関東)
2023年4月8日(土)スタート
毎週土曜 深夜2時30分~

ABCテレビ(関西)
2023年4月9日(日)スタート
毎週日曜 午後11時55分~ ※初回は深夜0時~
※最新話をTVerで見逃し配信

出演:香音 石井杏奈 / 井上想良 山下幸輝 松本大輝
中田クルミ 平井亜門 志田こはく 小野翔平 塩﨑太智 ・ 小島藤子
原作:星来「ガチ恋粘着獣~ネット配信者の彼女になりたくて~」(ゼノンコミックス/コアミックス)
脚本:三浦希紗 開真理 鈴木裕那
監督:朝倉加葉子
プロデューサー:辻知奈美 近藤紗良(C&Iエンタテインメント)
アソシエイトプロデューサー:村山えりか(C&Iエンタテインメント)
制作協力:C&Iエンタテインメント
原作協力:コアミックス
制作著作:ABC

番組公式公式HP:https://www.asahi.co.jp/gachikoi/

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