「映画ドラえもん」シリーズの通算36作目「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」が、3月5日(土)より全国東宝系にて公開される。本作を盛り上げるスペシャル応援団“ウンタカ!ドラドラ団”として、プロレスラーの棚橋弘至選手と真壁刀義選手がダンスや歌に挑戦。凶暴なクラヤミ族役でゲスト声優も務めるお2人が、『ドラえもん』、そして子供たちについてアツく語ってくれました!
声優初挑戦でしたが、僕は声イケメンでした(棚橋)
環境問題とか友情とか、訴えるものが大きいよね(真壁)
――『ドラえもん』という国民的アニメに、声優として参加することが分かったときはいかがでしたか?
真壁刀義 『ドラえもん』って俺らがガキのころからやってるアニメだからね。
棚橋弘至 歴史もありますし。
真壁 そのアニメに俺たちが出演させていただくことがいかにすごいかってことだよ。「とうとう来たな」と。
棚橋 話聞いたときは感動で震えましたよ。まず家族に一番に報告しましたね。
真壁 そうですね、俺も嫁に…って嫁いねーよ!!
――(笑)。真壁さんは過去にも声優に挑戦されています
真壁 それ言っちゃう? 俺ハリウッド映画出ちゃったんだよね。ま、日本語版なんだけど(笑)、でもコレも相当スゲエから! そのときに思ったのは、自分が描いてるキャラクター像とディレクターが求めてる像って違うから、アフレコではまず自分が描いたイメージでポーンと言ってみるのがいいんだよね。それがイエスかノーかは相手が判断するじゃない? そしたらディレクターの意図を早く汲み取るっつーかさ。
棚橋 僕は今回声優初挑戦だったんですが、半トーン高い声で爽やかなクラヤミ族を演じました。
真壁 ゴツくていかついクラヤミ族が爽やかな声っておかしいだろって思ったね。聞いてすぐ棚橋だって分かったよ。
棚橋 「せ、精霊大王?」ってせりふなんですけど、ゆっくり低くしたつもりが、実際に映画で見たら高かったんです(笑)。声イケメンでしたね。
真壁 声イケメンってなんだよお前!
――本作には、現代ののび太と7万年前の世界に暮らすククルの時空を超えた友情が描かれていますが、印象的なシーンはありますか?
真壁 いっぱいあるよ。でも、一番最初に思ったのは環境問題のことだね。あとはやっぱり友情。ククルがだんだんのび太たちと分かり合って共闘するとことか、家出したのび太を心配するお母さんの気持ちとかさ。訴えるものが大きいよね。
棚橋 映画を通してメッセージを発しているので、「こうしなさい、ああしなさい」って命令口調じゃないんですよね。映画を見た人に感想を委ねるというか。僕はやっぱり仲間を助けに行くシーンが好きです。あと、のび太が入場するときに…
真壁 ハハハハ! 入場!? 試合じゃねえし!
棚橋 間違えました(笑)。のび太が現れるときに、いい曲が流れるんですよ~。それが大画面と大音量でバーンと来ると心が震えましたね。あそこでひと泣きしました。
ファンからデザート真壁って呼ばれたんだ(真壁)
――ウンタカ!ドラドラ団として、ダンスにも挑戦されていますね。
棚橋 練習大変でしたね~。
真壁 ふざけんじゃねえよって思ったよな。俺が「予習しなくて大丈夫だよな?」っつったら、俺の後輩が「大丈夫です。僕も全然してないです」って言うんだよ。なのに集まったらものすごくキレのいい感じで踊ってんのコイツ!(棚橋さんを指さす)
棚橋 え!? 僕のことですか?
真壁 おめーの話だよ! 持久走で「一緒に走りましょう」って言ってもスタートしたら1人だけ先に走るやついるだろ? 棚橋はそういうやつ。
棚橋 むっちゃ練習してきました(笑)。
真壁 この涼しい顔がむかつくんだよな!
――ウンタカ!ドラドラ団には小島よしおさん、エヴァちゃんもいらっしゃいますが、4人の空気感はいかがでしたか?
棚橋 エヴァちゃんがかわいかったです。真壁さんと会うたび、首に巻いてる鎖を一日中引っ張っていましたね。
真壁 「これ軽いやろ?」「いや重いよ」「軽いやんか」ってやりとりをずっとしてたな。
棚橋 ずっとイチャイチャしてました。
真壁 イチャイチャじゃねーよ! 小島さんとエヴァちゃんのやり取りも面白かったよな。小島さんはダンスを完璧にマスターしていてすごいと思ったよ。
棚橋 動きがいいですよね。
真壁 でもひけらかすこともないからな。
棚橋 瞬時に誰が主役なのか見極めて空気感を作っていくというか。エヴァちゃんのフォローもすごかったし、引っ張ってもらいましたね。
――ウンタカ!ダンスは、昨年10月から『ドラえもん』のエンディングに流れていますが、周りの反応はいかがですか?
真壁 テレビつけたら俺と棚橋が踊ってるんだよ? よく「ウンタカの人だ!」「ウンタカのおじさんだ!」って言われるんだよ。だから俺も「ウンタカですよ」って返すよね。
棚橋 プロレスを知らない人でも、ウンタカの人は知ってるんです。今の子供たちはプロレスを見たことない子ばかりじゃないですか。だから、『ドラえもん』の影響力の大きさを感じましたね。
――今回の映画が公開されたら、ますます子供のプロレス人気が高まりそうですね。
真壁 間違いないだろうね。今、各会場超満員だし本当にすっごいよ? 俺らがガキのころは、プロレスを通して強い者に憧れたりとか、正義と悪のどっちが正しいのかを感じ取ったんだよね。逆に、今自分たちはそれを見せてる立場なんだよ。だから、その重要な役割を担ってることが自信につながるし、プロレスやっててよかったなって思うよね。
棚橋 実際プロレス会場には家族連れが増えましたし、プロレスが家族で楽しめるものになったんですよね。今までは「怖い」「痛そう」ってイメージが多かったと思うんですけど、女性ファンも増えてますし、今プロレス会場は華やかで雰囲気がいいです。老若男女問わず楽しめるものになりました。
真壁 サイン会とかにもたくさんファンが来てくれんだよ。
棚橋 そうですね。
真壁 でも、俺んとこ来るのは中高生の女の子とか、30代の子連れのお母さんとかね。その中間は、みんな別の後輩のとこ行くんだよ。これは一体どういうことだって今一番言いたいよね。棚橋に。
棚橋 僕ですか!?
――棚橋さん、今全然違う方向を向いていましたね(笑)
真壁 こいつ本当にそういうとこあるんだよな。
棚橋 悪気はないんです(笑)。
真壁 バレンタインのとき、俺の母ちゃんと同じくらいの年齢の人が来てくれたんだよ。チョコ渡されて「どうもありがとうございます」って敬語使っちゃったよな。いつもは「おう、ありがとな」って言うのによ。
棚橋 真壁さんのファン層について、すごく好きなエピソードがあるんです。ファンの方が真壁さんを見つけて、とっさに「デザート真壁さん!」って(笑)。
――“スイーツ真壁”じゃなかったんですね(笑)。
真壁 エレベーターが開いたらおばあさんが出てきて、俺が「あ、どうも」ってあいさつしたら「デザート真壁さん」って言われたんだよ。思わず「惜しい!」って言ったよね。
棚橋 この話思い出して、いつも1人でこそっと笑うんですよ。デザート真壁も間違いじゃないけどな~って。
真壁 俺も否定しなかったからね。これ優しさだよな。
棚橋 デザートもスイーツも同じですもんね。昭和か平成かっていう。
僕は出木杉君タイプです(棚橋)
――『ドラえもん』のキャラクターをご自身に当てはめるとしたら誰だと思いますか?
真壁 ジャイアン!
棚橋 喰い気味にいきましたね。
真壁 もう質問終わる前に言ったよね。それ以外いないよね。完全に乱暴者だし。で、いいときにちょっとだけ本領を発揮するというね。どう思う?
――その通りだと思います!
真壁 だろ。惚れる? 惚れない?
――惚れます! むしろ惚れました!
真壁 そういうことなんだよ! もうちょっといい話しようか?
棚橋 困らせてますよ(笑)。
――(笑)。真壁さんはスイーツ好きとしても知られていますが、しずかちゃんのような一面はあると思いますか?
真壁 (上目づかいで)あら、そうなの? 思うかオイ! あのね、俺の場合はパティシエ感覚でスイーツを見てんの。「おいしそう!」とは思うけど、「デザインがいいね」とか、そっちね。
棚橋 使ってる素材とか工夫とかですよね。
真壁 パティシエさんとお話させてもらう機会が増えたんだけど、俺たちのプロレス人生と重なるんだよね。苦労して苦労して今があるってのも分かってるから、お互いすごく共感するんだよ。だから、職人さんと会えるのは毎回わくわくして「この人の作ったスイーツは間違いない」って思うんだよね。
棚橋 なるほど~。僕は、主役的な意味で言えばのび太ですけど、素材は出木杉君ですね。勉強できて運動できて歌もうまくて性格よくて…悪いところがないので。
真壁 悪いところがないって思ってるのが一番悪いんだよ!(笑) そうだろ?
――いや、私も悪いところが見当たらないです
棚橋 その答えグ~!
真壁 お前乗せんのうめえな!
棚橋 ハハハハ!(笑)
――(笑)。では、最後に映画をご覧になる方に向けてメッセージをお願いします
棚橋 男女問わず年齢問わず、みんながいろんなことに気づける優しい映画なので、ぜひたくさんの人に楽しんでほしいです。
真壁 映画って、本当にいいもんですね。
――どこかで聞いたことのあるせりふですが…
棚橋 水野晴郎さんだ!(笑)
真壁 え、うそでしょ? 本当に? じゃあもう一回言うからよ。子供のころ映画「のび太の日本誕生」を見てた世代は、今は親になってこの作品を見るわけだ。別の角度から見て初めて気付くこともいっぱいあると思うんだよ。これを見てから、家族愛とか友情とかが何気ないひと言に変わって出てくると思う。ドラえもんたちがやってることを気取ってやらないんじゃなくて、それをちゃんとやるやつが一番カッコいいと思うんだよね。そういう意味でも、人の気持ちとか大事にしなきゃいけないものについてもう一度気づかされる映画だね。すごい面白いからみんなに見てほしいよ!
PROFILE
棚橋弘至●たなはし・ひろし…1976年11月13日生まれ。岐阜県出身。
“100年に一人の逸材”と呼ばれている、新日本プロレスのエース。イケメンレスラーとして女性人気も高い。私生活では、2児の父として子煩悩ぶりを発揮している。
オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/highfly-tana/)
公式twitter(https://mobile.twitter.com/tanahashi1_100)
真壁刀義●まかべ・とうぎ…1972年9月29日生まれ。神奈川県出身。
ヒールレスラーとして高い人気を誇るいっぽう、大のスイーツ好きという一面も持ち合わせている。“スイーツ真壁”として、スイーツのTV番組でのレポーターとしてもおなじみ。ブログでも食レポを披露している。
オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/sweetsmakabe/)
公式twitter(https://mobile.twitter.com/gbh_makabe)
作品情報
「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」
2016年3月5日(土)全国東宝系にてロードショー
声の出演:水田わさび、大原めぐみ、かかずゆみ、木村昴、関智一 ほか
原作:藤子・F・不二雄
脚本・監督:八鍬新之介(「映画ドラえもん 新・のび太の大魔境」)
イントロダクション
「映画ドラえもん」シリーズ歴代1位の動員数420万人を誇る人気作「のび太の日本誕生」(1989年公開)を、「新・のび太の大魔境」の八鍬新之介監督がよみがえらせたアドベンチャームービー。ドラえもんやのび太たちの時空を超えた冒険や友情を描く。
STORY
家でも学校でも叱られてばかりののび太は、家出をしようと思い立つが、どこに行っても持ち主のいない土地はないことを知る。そして、ドラえもん、しずか、ジャイアン、スネ夫もそれぞれの理由で家出を決心。みんなで行くところがなく途方に暮れていた。それならばいっそのことまだ誰も住んでいない太古の日本へ行こうと思い立ち、史上最大の家出へと出発することに! 7万年前の日本を舞台に大冒険が始まる!
公式サイト(http://doraeiga.com/2016/)
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2016
●photo/中村圭吾 text/金沢優里