テレビアニメ『無職転生Ⅱ~異世界行ったら本気だす~』(TOKYO MX 毎週(日)深0・00ほか ABEMA・dアニメストアにて地上波同時・最速配信、その他配信サイトでも順次配信)が、7月2日よりスタートする。原作は、シリーズ累計発行部数1300万部を突破した人気ライトノベル。34歳のニートが剣と魔法の異世界に少年・ルーデウス(ルディ)として転生し、前世の記憶と後悔を糧に壮大な冒険を繰り広げる“人生やり直しファンタジー”の第2期だ。ルーデウス役の内山夕実さんと、幼なじみのシルフィエット(シルフィ)あらためフィッツ役の茅野愛衣さんに本作への思いや今期の見どころを聞きました。
◆いよいよ第2期が始まりますね。前作を経て、原作が持つ魅力をどんなところに感じていますか?
内山:この作品に携わるようになった当初から、原作ファンの方たちから熱量高く、長きにわたって愛され続けているという印象がありました。実際にルディ役として触れてみると、ファンタジーでありながらリアルさもあり、共感できる部分がたくさん散りばめられていて。人気の理由がよく分かりました。
茅野:私は原作を読むのはあえて最初の方だけにしておいたんです。シルフィを演じる上でルディの旅路はあまり知らないほうがいいんじゃないかと思って。先々の内容は楽しみとして残しておくつもりでした。でも、アニメの第1期を見た後に耐えられなくなって。収録もだいぶ進んだのでそろそろいいだろうと、ついに読んだんです。
内山:楽しめましたか?
茅野:面白すぎました! いやもう、本当に沼ですね。“『無職転生』沼”にすっかりハマってしまいました(笑)。
内山:見事に(笑)。
◆内山さんは今作での成長したルディを演じるに当たり、再度オーディションを受けて続投になったそうですね。
内山:はい。正直、当初から「いつまでルディを演じられるんだろう」ということはずっと考えていたんです。第1期のオーディションのときにルディのせりふが年齢ごとに用意されていて、この作品がいかに彼の“成長”を大事にしようとしているかが分かっていたので。
その要素を私に任せていただけたことがうれしく、同時に、またひとつ身が引き締まりました。
茅野:幼少期から青年期までをすべて同じ人が演じている作品ってそう多くないですよね。私も「次にルディに会うときは夕実ちゃんかな、どうかな…」という気持ちがずっとあって。だから続投と知ったときは、「わーい」と両手を挙げて喜びました!
内山:優しい…!
◆そして前作のラストで登場したのが、茅野さん演じるフィッツ。その正体は、成長したシルフィの男装した姿でした。
茅野:声をすごく変えるというより、成長したシルフィの中で彼女なりの決意があって、今はフィッツとして男装をして生きている、というところを大事にしています。ただ、いつ再会することになるのかは伏せますが、本当にルディが鈍感で。「ブエナ村のシルフィだよ!」と言いたいのに言えないもどかしさが続くんです(笑)。
内山:(笑)。やっぱり声だけだとね。それに、シルフィがいるなんてルディは思いもしないだろうし。
茅野:そうね。このもどかしさを皆さんに楽しんでいただきたいです。やっぱり、ジラされればジラされるほどエンディングに向かって…。あ、もうこれ以上は言わないでおきます(笑)。
◆前作から共演してきて、お互いのお芝居に対してはどう感じていますか?
内山:私は最初にシルフィ役がかやのん(茅野)だと知ったときから今も変わらず、ぴったりだと思っています。かやのんのお芝居は幅の広さはもちろん、声質も素晴らしく、かつ繊細な心情の変化を丁寧にミリ単位で表現していて。シルフィ役、フィッツ役もそうで、だから聞いている人の心にスッと入ってくるんですよね。その浸透力がすごいです。
茅野:うれしい! そんなふうに思ってくれてたんだ。夕実ちゃんのお芝居は、“絶対的な安心感”があります。どんな球を投げても全部取って、全部投げ返してくれる。だから私も安心してシルフィであり、フィッツでいられるんです。そういうことができるから、夕実ちゃんはやっぱり座長向きだよね。
内山:本当に? 私、座長の経験ってあまりないんだけど…。
茅野:絶対に座長向き! 夕実ちゃんとは昔からよく同じ現場になって、いろんな役でお芝居を見てきていますけど、何でもできるのでつい頼りにして甘えたくなっちゃうんです。「夕実ちゃんにおんぶに抱っこでもいいかなー」って(笑)。それがシルフィ、フィッツを演じる上では良い方向に出ている気がします。
◆その信頼関係の中でお二人がルディとフィッツを演じる第2期。どんなところが見どころになっていますか?
内山:第2期になって物語がより濃くなっています。第1期で積み重ねてきたものが第2期のいろんなところで影響してくる。それはルディが異世界での人生をちゃんと全うしているからこそ。そもそもルディは特別な能力を持たずに転生した身ですから。魔術1つにしても、本人の努力なくしては使えなかったはず。今があるのは、その結果なんですよね。そんなルディが、不器用であってももがきながら泥臭く険しい道を進んでいく姿は、見応えがあります。
茅野:この作品って、本当に人生をきれいごとだけじゃなく描いていますよね。
内山:なかなか簡単には報われないっていうね。
茅野:どん底のときや最高潮のときがジェットコースターのようにやって来る。でもそれって異世界じゃなく、現実を生きている私たちにも通じますよね。だから、きっと自分に重ねられるはずです。特に第2期は感情移入せずにはいられないシーンがたくさんあると思います。
内山:見るのにカロリーがいるかもしれませんが(笑)、放送が日曜日なので、「明日からの平日、ルディたちみたいに自分も仕事や学校を頑張ろう!」という気持ちになっていただけたらうれしいです。
茅野:あとはルディとフィッツがどう再会するのか。そこもぜひ楽しみにしていてください。
PROFILE
内山夕実
●うちやま・ゆみ…10月30日生まれ。東京都出身。A型。最近の出演作は、『東京リベンジャーズ』(佐野エマ役)、『推しの子』(幼少期のアクア役)、『氷属性男子とクールな同僚女子』(狐森さん役)など。
茅野愛衣
●かやの・あい…9月13日生まれ。東京都出身。O型。最近の出演作は、『弱キャラ友崎くん』(菊池風香役)、『デリシャスパーティ♡プリキュア』(菓彩あまね/キュアフィナーレ役)、『プラチナエンド』(バレ役)など。
作品情報
TOKYO MX 7月2日より毎週(日)深0・00~0・30
サンテレビ 7月2日より毎週(日)深1・00~1・30
KBS京都 7月2日より毎週(日)深0・45~1・15
BS11 7月2日より毎週(日)深0・00~0・30
AT-X 7月3日より毎週(月)後10・00~10・30 ※リピート放送あり
ABEMA、dアニメストア 7月2日より毎週(日)深0・00より地上波同時・最速配信
その他配信サイトでも順次配信
<STAFF&CAST>
原作:理不尽な孫の手
監督:平野宏樹
アニメーション制作:スタジオバインド
声の出演:内山夕実、杉田智和、白石晴香、小林ゆう、羽多野 渉、沢城千春、山本 格、鳥海浩輔、上田麗奈、興津和幸、茅野愛衣
●photo/中村 功 text/図司 楓
©理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生Ⅱ」製作委員会