漫画アプリ「comico」で人気を博した、緒之による同名漫画を実写ドラマ化した本作。25歳の壁と恋の分岐点に直面した“アラウンドクォーター”の男女5人の惑いと、自分なりの乗り越え方を模索していくさまを瑞々しく描く。
子供ではない、でも未だ大人にもなりきれない―そんな主人公・新田康祐役を演じる佐藤大樹さんは、役柄と自身が重なる部分も多いそう。自身の人生の分岐点やこれまで夢をかなえてきた原動力なども聞きました。
◆まず、最初にタイトルを聞いた際の印象は?
僕自身、“アラサー”や“アラフォー”は聞いたことがありましたが、これまで“アラクオ”という言葉の存在を知らず「刻むなぁ!」と驚きました(笑)。今の自分の年齢としてはアラサーですが、ついこの間までアラクオだったので、等身大で背伸びせず演じられそうだなと感じたのが最初の印象です。
◆原作を読まれての感想を。
登場人物の目線がコロコロ変わり、展開も早いので飽きを感じないですし、気づいたら読み終えていました。「この人はこのときこういうふうに思っていたんだ」というのを後から回収してくれるので、気になった部分について何度も考えながら読み返すことができたのも楽しくて。あと、作者の緒之先生がアラクオの頃に描かれた作品とのことで、才能にあふれているなと思いましたし、先生がこれまで経験してきたことがどこかに反映されているのかな、とも。まさに、アラクオ世代のリアルが描かれていると思います。
◆佐藤さんはご自身の“アラクオ”をどのように過ごしていましたか?
24歳のころはグループ活動をはじめ、学園ものへの出演が続いて制服を何度も着させていただいたり、写真集の撮影で初めてハワイに行ったりとすごく楽しくて。そこからさらに頑張っていこうという25歳のときにコロナ禍が始まり、LDHとしてもライブが300公演くらい中止になってしまい、思い描いていたことができなくなってしまったので、僕の中では悔しい思い出が多かったです。
◆自身の演じる康祐やその仲間たちをどのように捉えている?
僕が演じる康祐はチャラくて人たらしで、ムードメーカー的なキャラクター。彼の周りもそういう人物だと思って接していますが、実は康祐は人に言えない悩みを抱えており、それを隠すためにあえてそういうキャラクターを演じているんです。そんな一面からも、この作品の登場人物の中で康祐は最も僕自身に近いなと思っていて。世間の方が僕に持っているイメージを耳にした時に「本当は違うのに」と感じることもあり、とても感情移入しやすいんです。原作と異なり、ドラマでの康祐はあるコンプレックスを抱えているのですが、それに葛藤する姿も見どころかなと。もし自分が芸能界に入っていなかったら、康祐たちのような日常生活や恋愛をしていたんだろうな、とも思います。
◆佐藤さんは、本作が地上波連ドラ単独初主演となりますね。
はい。今まで映画や舞台などで主演をやらせていただいた時は、メインキャストに僕より年上の方がいる中で自分が座長を務めることにプレッシャーを感じたりもしていたのですが、今回は僕が一番年上になるので、そういう意味では引っ張っていきやすいのかなと感じています。みんな年齢が近いので、カメラが回っていないところでも積極的に自分からコミュニケーションを取りにいって現場を盛り上げ、いつか「座長、座長!」と呼ばれるようになりたいです。そして、うちの会長のEXILE HIROさんにならい、差し入れもたくさんしていきたいと思います!(笑)
◆本作での座長のみならず、佐藤さんは所属するFANTASTICSでもリーダーを務めていますが、普段どのようなことを意識していますか?
メンバーやキャストみんなが遠慮せずに思っていることを言い合える空気感と、スタッフさんも一緒に楽しく盛り上がれるチームというのを個人的には理想としていて、そういう部分はいつも意識しながらやっています。今回、曽田(陵介)君はこれまで共演経験があり、プライベートでも交流があるのですが、美山(加恋)さん、工藤(遥)さん、松岡(広大)君とは初共演なので、自分からどんどんコミュニケーションを取っていきたいです。
◆佐藤さんご自身が抱えるコンプレックスや悩みは?
FANTASTICSではリーダーをやらせてもらっているので、ライブ前には気合入れをしたり、メンバーに注意点などを伝えて「ここは間違えないようにしよう」とカッコつけて声を掛けたりするのですが、いざ本番で一番ミスをするのは僕なんです(笑)。それで「さっきあれだけみんなに活を入れてたじゃないですか!」とよくツッコまれるのですが、そういう周りからイジられやすいところも康祐に似ているのかなって(笑)。あと、あまりそうは見られないのですが、実はすごく緊張しいで、ライブのときも緊張していることが多いです。
◆ついこの間まで“アラクオ”だった佐藤さんですが、自分がまだ子供だなと思う部分は?
収集癖があり、子供の時から見ているアニメのグッズやフィギュアを今でもずっと集め続けています。例えば、そのアニメの一番くじが出たらもうそれこそほしいものが当たるまでずっと引いちゃったり…(笑)。特に「遊戯王」や「トイストーリー」、「アラジン」あたりは、新しいものが出たら何でも買っちゃいます(笑)。
◆逆に大人になったなと思う部分は?
僕、20代前半まで全く料理ができなかったのですが、それこそ25歳の時にコロナ禍をきっかけに料理を始めて。調理器具を買うところから始めて、カレーやシチュー、味噌汁を作ることにハマった時期もありました。いま食事制限をしているのですが、朝はステーキか肉を食べて、夜は自分の作ったスープを飲むみたいな、そういうことができるようになったのは、ちょっと大人になった部分なのかなと思います。
◆本作ではさまざまな恋の分岐点が描かれますが、佐藤さんの人生の分岐点になった出来事は?
それはやはり、19歳のときにEXILEのメンバーになったことです。最終審査のオーディションが日本武道館だったのですが、高校1年生のときに「EXILEになる」と言ってダンスを始めたので、あの瞬間が自分の人生の一番大きな分岐点になっているなって。
◆今、その時に思い描いていた夢の通りになっていますか?
実は、思い描いていた通りになっているんです。僕、何か夢を掲げるときに、その期限も設けるようにしていて。ダンスを始めたときに「20歳までにダンスで食べられなかったら高校の先生になる」と言っていたのは19歳で果たし、FANTASTICSとしてデビューしたときに「5年以内にドラマ、アニメ、映画に出演して、どれもFANTASTICSで主題歌をやる」と言っていたのも4年で果たせたんです。これからも、責任をもって自分の夢をかなえていけたらいいなと思っています。
◆その夢をかなえる原動力は?
僕、実はこれまで好きなことしかやってきていないんです。ダンスやお芝居はもちろん、トークをすることも大好きなので、あまり「嫌だな、今日の仕事」というのを思ったことがなくて。「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、まさにその言葉を子供のころから大切にしています。
◆最後に、ドラマのアピールをお願いします。
このドラマは、アラクオの方が楽しめるのはもちろん、年上の世代の方は「こんなことがあったな」と懐かしさを感じたり、若い世代の方は「もしかしたら将来こういうことがあるのかな」とイメージを膨らませながら楽しんでいただける作品だと思います。康祐だけではなく、登場人物それぞれにフォーカスが当たるので、お気に入りのキャラクターを見つけたり、お気に入りの回を見返したりして楽しんでいただけたらうれしいです。
ANOTHER TALK
Q.FANTASTICSの最新曲「Tell Me」にちなみ、今知りたいことは?
実はこれまであまり洋画を見る機会がなかったのですが、もっとお芝居の勉強がしたいなと思って昨年末から毎日1本洋画を見るようにしたら、すっかりその魅力にハマってしまって。なので、ぜひ皆さんお薦めの“洋画”を教えてほしいです! あと僕、配信サイトなどで見るのももちろんいいと思うのですが、個人的にはBlu-rayを買って見るのが好きで。先程お話した収集癖ともつながるのですが、それをラックに並べて、自分がどの作品に触れてきたのかを眺めるのが好きです(笑)。
PROFILE
佐藤大樹
●さとう・たいき…1995年1月25日生まれ。埼玉県出身。A型。2014年にEXILEの新パフォーマーに、2016年に世界と共にリーダーを務めるFANTASTICSを結成。パフォーマーとして人気を博す一方、俳優としても精力的に活動している。近作は『liar』『理想ノカレシ』『Sister』など。FANTASTICSの最新シングル「Tell Me」が8月16日(水)リリース。
●photo/徳永徹 text/片岡聡恵 styling/椎名倉平 hair&make/関東沙織 衣装協力/THE ME
番組情報
『around1/4(アラウンドクォーター)』
ABCテレビ(関西)
2023年7月9日(日)スタート
毎週日曜 午後11時55分~
テレビ朝日(関東)
2023年7月8日(土)スタート
毎週土曜 深夜2時30分~
※ほか地域でも放送予定
※ABCテレビでの放送後、TVer/ABEMAで見逃し配信あり
公式HP:https://www.asahi.co.jp/around_quarter/
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<応募方法>
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<応募締切>
2023年7月14日(金)午後11時59分
※応募規約(https://www.tvlife.jp/present_rules)をご確認いただき、ご同意の上、ご応募ください。