鈴鹿央士「福原さんは陽のエネルギーを持っている人。現場がホワっと明るくなります」火曜ドラマ『18/40』インタビュー

特集・インタビュー
2023年07月25日
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

福原遥さんと深田恭子さんがW主演を務める火曜ドラマ『18/40(エイティーン/フォーティー)~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系 毎週火曜 午後10時~10時57分)。福原さん演じる仲川有栖と同じ大学に通い、有栖のアパートの近くでいつもダンスの練習をしている青年・黒澤祐馬を演じている鈴鹿央士さんにインタビュー。本作で初挑戦したダンスのお話や、福原さんや深田さんたち共演者とのエピソードを聞きました。さらに“訳アリ男子”である祐馬にちなんで、鈴鹿さん自身の“今まであまり言っていなかった秘密”も教えてくれました。

◆1話が放送されて、周囲からの反響はいかがでしたか?

見てくださった方に「ダンスやっていたの?」って聞かれたんですが、僕自身初挑戦だったので、ちゃんと“ダンスをやっている人”に見えたことがうれしかったです。ダンスの先生のSYOGO君(SYOGO CHILLL)も「周りのダンサー仲間から『ダンスをやっている人の動きですね』『本当のダンサーみたいでしたね』と言ってもらえてうれしかったです」って言ってくれて。それもすごくうれしかったです。

◆本作への出演が決まったとき、祐馬というキャラクターについて感じたことを教えてください。

ダンスという自分が踏み込んだことのない領域にいる人物ですし、今まで“陽”な感じの明るいキャラクターをあまりやったことがなかったので、すごく新しいなという思いがありました。祐馬はちゃんと物事を考えているし相手の思いを敏感に察しているけど、言葉は軽かったりするので、日々現場で「絶妙だな~」と思いながら演じています。僕も、友達と重たい話になったとき、結果として前を向いていけるような言葉で終わりたいなっていうのはずっと思っていて。祐馬ももしかしたらそういう雰囲気があるのかなって思っています。

◆役作りや表現について、スタッフの方と話したことはありますか?

クランクインが1話の「仲川有栖っていうんだ」っていう大学のシーンだったんですけど、監督に「もうちょっと“陽”な感じを出してください」と言われました。どうやって陽のエネルギーを出していこうかなというのは、今も考えています。祐馬は“その場で言葉を紡いでいくタイプの人だ”という演出も受けましたね。「この人とこういう話をして、こういうふうに会話を持っていきたいから…」とか考えない、策士ではない感じというか。その人と向き合って感じた、“その時”の言葉でしゃべっているのかなって感じたシーンがあって。僕もそういうお芝居をしたんですが、それは監督からも「よかったです」って言っていただけました。

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

◆撮影に入るまで、どのぐらいの期間ダンス練習をされましたか?

クランクインまでだと、1か月ちょっとぐらいです。SYOGO君とマンツーマンで練習しました。『18/40』の前にやっていた作品の撮影が終わった後、夜にレッスンして…みたいな感じでお互いのスケジュールを合わせながら、やれるときになるべくたくさんレッスンするようにしていました。個人的にBTSが好きなので、アイドルやアーティストの方のダンスはよく見ていました。でも今回祐馬が踊っているのは、LAのノリが入ったヒップホップ系のダンスなんです。先生も「K-POPはK-POPっていうダンスのジャンルが出来上がっているぐらい確立されている」って言っていて、今まで僕が見てきたものと全然ジャンルが違うダンスで。ヒップホップ系のダンサーさんのダンスや、SYOGO君がSNSに上げているダンス動画を見て勉強しました。

◆ダンスシーンを演じる上で意識していることや、苦労したことはありますか?

力まないことです。本番も、練習中ぐらいの力の抜けた感じで踊ることを意識しています。ダンス練習の最後に動画を撮るんですけど、「動画取ります」ってなるとちょっと力んじゃったりするんです。「本番いきます!」って言われても、なるべく練習中ぐらいの心の持ちようでいようと思っています。あと、カメラがどこから撮っているかで、顔の向きとか角度のどこを見せたいか…っていうのがあるらしくて。それをレッスンの中でも先生と相談しながら意識するようにしています。たくさんの人に見られながら踊るのも緊張しますね。1話の踊っているときに有栖(福原遥)と目が合うシーンは、「あ~踊らないといけないなぁ~」って特に緊張しました。でもいざ音楽が鳴って踊ってみると、そっちの世界に行くというか。すごく集中できた感覚がありました。僕もなるべく楽しみながら踊れたらと思っています。

◆ダンスを交えた演技を経験したことで、成長したなと感じたことは?

体の角度や形を気にするようになりました。普段ファッション誌の撮影だと、服をきれいに見えるように意識しているんですけど。それとはまた違う、ダンスならではの見せ方があって。以前3年前ぐらいにご一緒した監督さんに「ダンスと乗馬はやったほうがいいよ」って言われたんです。今回ダンスをやってみて、確かに自分の体の動きをコントロールするという面でも芝居に役に立つのかなと感じました。ダンスをずっとやっている人は体の見せ方が身に付いているのかなと。でも僕はまだそんなレベルまで来ていないですし、そこまでコントロールできていなかったというか、認識していなかったので。続けていくことで、見せ方の1つとして取り入れられたら面白いなと思いました。これからより体を動かすお仕事があったとき、もしかしたら今回の経験がつながるのかなと感じています。

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

◆W主演の福原遥さん、深田恭子さんの印象はいかがですか?

福原さんは、祐馬の持っている陽のエネルギーとはまた違う陽のエネルギーを持っている人ですね。福原さんがいると現場がホワっと明るくなりますし、みんなが朗らかな気持ちになる人だなと思います。深田さんとはまだ現場でたくさんお会いしているわけではないんですが、すごく気さくな方で。ポスター撮影のときに「鈴鹿央士と申します」ってごあいさつしたら、「央士…? 央士、央士」ってかみ締めるみたいにおっしゃって。「珍しい名前だね」って盛り上げてくださったんです。現場でもいろんな方に気配りされているなと思いました。お2人の現場にいる姿を見て、「真ん中に立っている人って、こういう背中なんだな。すごくすてきだな」と感じています。

◆撮影現場の様子を教えてください。

主演のお2人と一緒のシーンを撮影するってなったとき「どうやって入っていこうかな」って考えていたら、深田さんが「いぇいいぇい!」って踊りながら話しかけてくださって。僕が「LAのダンスで…」って言ったら、深田さんが「LAか~」って指で“LAポーズ”を作って乗ってくださったり。そんなことをしていたら、イヤリングが排水溝に落ちちゃって…ってハプニングもありました。でも、それも笑い話にできるいい現場です。ずっと『18/40』ポーズを考えながら、どうすれば『18/40』を表せるかって福原さんと試行錯誤していて。最近それがやっと見つかった感じです。坂口涼太郎さんとぽてさん(ゆめぽて)もダンスやられていたらしくて。福原さんとよく「いぇいいぇい!」って踊っているみたいです(笑)。あ、あと、僕は現場によくカメラを持っていくんですけど。今回の現場でも、福原さんとか嵐(莉菜)さんとか、みんなで撮り合っています。

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

◆祐馬は、有栖に話せない“訳アリの事情がある”役どころですが、鈴鹿さんが今まであまり人に見せなかった一面や秘密はありますか?

日々撮影とか雑誌の取材でお仕事させていただくときヘアメークをしていただくのですが、帰宅してお風呂に入るのがちょっと面倒くさいな…っていうときのために、ソファに“ヘアメークしたままでも使っていいクッション”が1つあります(笑)。お風呂に入るまでもうちょっとゆっくりしたいとき用です。ちょっと面倒くさがりなところがあります(笑)。

◆世代を超えた友情や女性同士の友情について、鈴鹿さんはどのように感じますか?

違う業界で働いている年上の知人とときどき会って、1人の人としてどう考えていくか…みたいな話をするんです。僕が経験していないことをその人はたくさん経験しているし、その人が経験していないことを僕は経験していて…みたいな、みんなの違いをうまくくみ取りながら話を聞いてくださる方で。そういう“聞く力”があるのってすごくいいな、大人だからこそなのかな、と思ったりします。僕としては、男性同士の友情と女性同士の友情はあまり違いがないかなという印象です。人それぞれ性格も違いますし、女性の方がキャピキャピしてそうみたいに言われたりするけど、男性でもそういう人もいますし。僕も男同士でいるときと、そこに女性の友達が入ってきたときとであまり会話も変わらないので。そこで男女間の差っていうのはあまりないのかなと思っています。

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

◆“人生のターニングポイント”が描かれた作品ですが、鈴鹿さん自身の“人生のターニングポイント”を挙げるとしたら?

作品ごとに出会う人との会話で自分の考えや感覚が変わったりしますし、終わってから少しでも成長できたかなって振り返ったりすると、毎作品がターニングポイントだなと思います。スカウトされたときもそうですし。その高校に入ってなかったら…とか、そのときサッカー部を続けていたらスカウトされてないよな~って思ったり。今までたくさんターニングポイントがありましたね。

◆ターニングポイントがたくさんある中で、夢をかなえる秘けつはありますか?

“思い込むこと”は、結構前から大事にしています。何かが実現するって自分に言い聞かせるというか、自分ができるんだって思い込んで行動すると、本当に実現したりいい方向に行ったりするなと思っています。祐馬も自分の夢をかなえるためには、思い込むことが大事なんじゃないかなって思います。

◆祐馬は大学の経済学部に在学していますが、鈴鹿さん自身が学んでみたいことはありますか?

映画学科とか俳優学科みたいなところに行ってみたいです。芸術学校とか。韓国ドラマを見るのが好きなんですけど、俳優さんたちの経歴を見てみるとそういう学校を卒業されていると書かれていて。お芝居を“勉強するもの”という捉え方をしたことがなかったので、韓国の俳優さんを見ていて「どういうことを勉強しているんだろうな」と感じました。日本にも俳優さん、監督さんのワークショップとかがありますが、それ以外でどういうことを学ぶんだろうって興味を引かれますね。

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

◆ドラマの中では今後もさまざまな人との向き合い方が描かれると思いますが、ご自身が人との向き合い方で心掛けていることは?

人のいいところを見つけたいなと思っています。最近本を読んだりいろんなことを考えたりする中で、自分から嫌な気持ちを向けると、それがプラスな気持ちで返ってくることってないなと思っていて。自分からプラスな気持ち、ポジティブさ、愛情みたいなものを向けるようにしていきたいなと。もし「嫌われているな」と思っても、自分がその人を愛すればその人ももしかしたら愛し返してくれるかもしれない、ってぐらいの気持ちでいます。相手発信じゃなく自分発信でその人と向き合ってみようっていうのは、友人関係の中でも思ったりします。きっかけは、『ドラゴン桜』の藤井遼っていう役をやっているときに“誰からも愛されていないな”と思って。“これはしんどい役だな”と思って、撮影中に“愛とは何ぞや”みたいなことを考えたんです。その時に調べて見つけた本を読んで、そこから意識するようになりました。そう感じることで、自分の気持ちも楽になりましたね。愛されるより愛したいじゃないですけど、自分のそういう力を信じることって大事なんだなと思いますし。自分が何か変えられるかもしれないと思うと、前向きな気持ちになれました。

◆3話以降の祐馬の注目ポイントを教えてください。

2話にもありましたが、3話でも祐馬が有栖のお弁当を食べるシーンがあって。祐馬はよく人の物を食べる人です(笑)。でもそこが、彼のかわいらしいところかなと思います。他に祐馬のことで言うと、綾香(嵐莉菜)っていう幼なじみも絡んできたり。今後、1話で登場した人たちが、祐馬、有栖、瞳子さん(深田恭子)、加瀬さん(上杉柊平)とどんどん関わっていくので人間模様が面白くなります。3話から人と人のつながりが見えてきたり、祐馬自身の人物像もより見えてきますし、深田さん演じる瞳子さんと祐馬が向き合うとどんな感じになるのかっていうのも注目していただけると面白いと思います。

『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

PROFILE

●すずか・おうじ…2000年1月11日生まれ。岡山県出身。O型。メンズノンノモデル。最近の主な出演作は『silent』『スイートモラトリアム』、Netflix「君に届け」「THE DAYS」、映画「ロストケア」など。

番組情報

火曜ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』

TBS系 毎週火曜 午後10時~10時57分

<出演>
福原遥、深田恭子、鈴鹿央士、上杉柊平、出口夏希、長澤樹、八木勇征(FANTASTICS)、嵐莉菜、松本若菜、髙嶋政宏、片平なぎさ、安田顕ほか

<スタッフ>
脚本:龍居由佳里、木村涼子
プロデューサー:韓哲、荒木沙耶、内川祐紀
演出:福田亮介、松木彩、宮﨑萌加

番組公式サイト:https://www.tbs.co.jp/1840_tbs/
番組公式Twitter:@1840_tbs
番組公式 Instagram:@1840_tbs
番組公式 TikTok:@1840_tbs

©TBS

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