テレビ情報誌「TV LIFE」で、今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優＆女優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、本誌に収まりきらなかったエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第64回はドラマ『ばらかもん』（フジテレビ系）に出演中の豊嶋花さんが登場です。
「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」豊嶋花
◆本作で五島列島に住む中学生の山村美和を演じている豊嶋さん。役柄とご自身の共通点はありますか？
美和は島の子供たちの中でガキ大将的なポジションのキャラクターなんです。私も普段から声が低くて、私服もストリート系が好きなので、そういう部分は似ているかなと思います。美和ほどまとめ役ではないですが、普段から自分の意見をしっかりと持つようにしていて。友達との会話の中でも思うことがあったときは積極的に意見を話すようにしています。
◆演じる上で意識していることはありますか？
似ている部分もありますが、それでも美和の方が男勝りな性格で。美和は「～だろ！」「ぜってえ負けねえ！」とか、ちょっと乱暴な言葉遣いもするんです。私はそこまでではないので、話し方は意識しています。あとは原作がある作品なので、台本と照らし合わせながら読んで、原作に近づけて演じられたら…と思っています。
◆今回役作りのために髪を切ったそうですね。
はい！ しばらく伸ばしていたんですが、役のために切ることができて光栄です。これまでの人生でもボブが多かったので、切ってみてそんなに違和感はなかったですね。あと、この髪形になったことで“波巻き”というヘアアレンジを覚えまして。もともと私は編み込みもできず、三つ編みでギリギリ…というくらいヘアアレンジが苦手だったんですが、波巻きは2～3回練習したらできるようになったんです。“私、意外と器用なのでは!?”とうれしくなりました（笑）。自分でも結構気に入っていて、最近は学校に行くときもヘアアレンジをしています。
◆撮影では五島列島でのロケもあったそうですが、印象的な出来事はありましたか？
五島に滞在した期間はそんなに長くなかった上に、あいにくなお天気が続いてしまいまして（笑）。（取材は6月末）観光らしい観光はできませんでした。でも、ご飯が本当においしくて！ 毎日、夕飯を旅館で食べていたのですが、五島で採れた新鮮な海の幸や名物のかんころ餅を食べることができて最高でした。しかも、最終日には食べたいもののリクエストを聞いていただいて。「パスタが食べたいです」と言ったら、海の幸を使ったペスカトーレを作ってくださったんです。とてもおいしかったです！
◆共演者の方とのエピソードはありますか？
美和の親友・新井珠子役の（近藤）華とは、名前も同じ“はな”ということで、すぐに仲良くなって。五島で撮休になった日には、2人でカラオケに行きました。老夫婦で経営されているみたいで、カラオケルームも3つしかないこぢんまりとしたレトロなお店だったんですが、入ってみたら機種は最新のもので。「すごくない!?」って2人ではしゃいでしまいました（笑）。華とは、これからもっといろんな場所に遊びに行けたらいいな～と思っています。
◆そのほかの共演者の方についてはいかがですか？
主演の杉野（遥亮）さんは、アドリブのシーンで毎回練習に付き合ってくださったり、「不安なことがあったら何でも聞いてね。読み合わせもいつでもやるからね」と言ってくださって、とても頼りになる方です。ひろ兄（木戸浩志）役の綱（啓永）さんは本当に優しくて、実の兄のように慕っています。プライベートなお話もしやすくて、綱さんから「テストどうだった？」と聞かれて、学校のテストの結果を報告したり（笑）。本当に“ひろ兄”って感じです。
◆あらためてドラマの見どころについて教えてください。
撮影していて、五島列島ってすごくいい場所だなぁと思ったんです。私もこの作品に携わるまで詳しく知る機会がなかったのですが、島の住人同士の絆というか、都会じゃないからこそみんなで助け合って生活している感じがすてきで。ドラマにも、ほっこりする要素がたくさん入っていると思います。
◆ここからは豊嶋さん自身のことについても聞かせてください。先ほど「美和と似ている部分もある」とおっしゃっていましたが、普段周囲の人からどんな性格だと言われることが多いですか？
どちらかというと「明るいね」と言われることが多いです。でも、実は豆腐メンタルで…（笑）。友達の前では明るく振る舞うようにしてるけど、ちょっとしたことが気になって、すぐに「あれ、大丈夫だったかな？」と不安になってしまいます。根から明るい人になりたいですね。
◆悩んだときは、どうやって解決することが多いですか？
友達に相談することが多いです。仲のいい友達はみんな私が豆腐メンタルなことを知っているので（笑）、相談にも乗ってくれます。
◆そんなお友達とは休日はどんなふうに過ごしていますか？
おしゃれなカフェに行くことが好きで、カフェ巡りをすることが多いです。あとはバンドが好きなのでライブに行ったり…。最近はギターを始めたので、家で練習したりもしています。
◆ギターを始めた理由は？
好きなバンドがたくさんあって。どうやったらこの人たちが好きって気持ちをもっと表せるんだろう？と考えて、行き着いたのが自分でも弾くことだったんです。私は兄が2人いるんですが、どちらも音楽関係の仕事をしているので、教えてもらえるかなとも思って。
◆楽器にもいろいろありますが、ギターを選んだのには何か理由があるんですか？
リズムを刻むよりメロディを弾きたいなと思ったんですよね。あと、歌も好きなのでギターボーカルみたいになれたらいいなと思って。兄たちも長男がベース、次男がドラムをやっているので将来兄妹バンドみたいなのができたら楽しそうだなって。
◆将来は女優業と並行して、歌手デビューしたりも？
いやいや…それはさすがに大きすぎる夢ですね（笑）。まずは友達と趣味として楽しくバンドをやってみたいなと思っているところです。
◆豊嶋さんは1歳から現在まで長く俳優業を続けられています。続ける上での原動力は何ですか？
単純に演じることが楽しいからです。最初は親が「思い出作りに」と事務所に入れてくれたんですが、私が「続けたい」と言って、今まで続けています。いろんな役を演じることによって、自分とは違う人になって、普段は言わないことを言ったりやらないことをやったりするのが楽しいです。
◆これまでの役者人生で、特に印象に残っている作品はありますか？
どの作品も全部私にとって宝物なんですが、中でもひとつ挙げるとするなら『大豆田とわ子と三人の元夫』（フジテレビ系）です。松たか子さんの娘・唄を演じたのですが、自分と重なる部分が多くて。作品自体も大好きですし、唄という役も好きでした。また、この作品は関係者の中でも見てくださっている方が多くて。別の撮影現場で「見たよ」と言ってもらえることが多くて、それもうれしいです。
◆今後の理想の俳優像や、やってみたい役はありますか？
もう何年も「サイコパスな役をやりたい」と言い続けています。現実味がなくて、怒鳴り散らかしたりするような、感情を爆発させる演技がなぜか好きなんですよね（笑）。でも、将来的にはいろんな種類の役を演じられる人になりたいと思っています。「この役もやってるんだ！」「あの役もやってるんだ！」と思われるような役者になりたいです。
PROFILE
●とよしま・はな…2007年3月27日生まれ。東京都出身。O型。主な出演作はドラマ『瑠璃も玻璃も照らせば光る』『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』、映画「ちひろさん」など。現在ドラマ『みなと商事コインランドリー2』（テレビ東京）にも出演中。
番組情報
『ばらかもん』
フジテレビ系
毎週水曜 午後10時～10時54分
公式HP：https://www.fujitv.co.jp/barakamon
公式Twitter：@barakamon_drama
公式Instagram：@barakamon_drama
公式TikTok：@barakamon_drama
●photo／小澤正朗 text／井上明日香
