金曜ドラマ『トリリオンゲーム』(TBS系 毎週金曜 午後10時~10時54分)で、 主人公・ハル(目黒蓮)のライバルとして対峙するドラゴンバンク社長令嬢の桐姫こと黒龍キリカを演じている今田美桜さんにインタビュー。父・黒龍一真(國村隼)のビジネスの才覚を受け継ぎ、ハルとは「ワガママ」を自称する者同士、何度もぶつかり合ってきた。そんな桐姫を演じる中で感じたことや共演者とのエピソード、そして9月8日放送の第9話の見どころを聞きました。
◆これまで桐姫を演じてきた中で大切にしていることや、意識していることは何ですか?
キリカは社長令嬢であり、とても仕事のできるビジネスマンでもあります。年齢としては24歳という設定ですが、黒龍家で育てられたことで品格が備わっていると思うんです。その品格を出すために、話し方が早口にならないように意識しています。キリカは年齢的には若いですが、やってきた仕事やその実力はものすごいと思うんです。その立場に立つ者として、キリカ自身も重厚感を意識的に出しているところがあるんじゃないかと考えました。監督から「(父親の黒龍一真を演じる)國村(隼)さんがあまりまばたきをしないように意識されている」とお聞きしまして。お父さんがそうなのであればキリカもと思い、その点も意識するようになりました。まばたきが少ない方が、対面した人が圧を感じるんじゃないかと思っています。また、監督からは「キリカの表情がコロコロ変わるようにしたい」という話もありました。キャラクターとしてキャピキャピしているわけではないんですけど、無邪気な一面もありますし。「重厚感のあるときとの差が出せたらいいね」という話は当初からしていました。
◆今田さん自身、桐姫と似ているなと感じる部分はありますか?
出演が決まってからずっと考えていたんですけど…まだ見つけられていないです。もうそろそろ撮影も終わるんですけどね(笑)。キリカは、ただワガママなだけの人じゃないと思うんです。自分のためというのではなく、ドラゴンバンクという会社のためを思って“才能がほしい”と思っている人。9、10話で桐姫の人間味みたいな部分が現れるんですが、それはお父さんを尊敬していて“お父さんの娘だから”という思いで自分のブランド作りをやっていたんだな~、それってきっと大変だったんだろうな~と感じました。そういった人間味をお芝居でも出せたらいいなと思っています。魅力があふれているキャラクターなので、なかなかそうはなれないとは思いますが、カッコよくて憧れる女性だなと感じています。
◆桐姫のファッションも放送のたびに話題です。特に好きだった衣装はありますか?
たくさん着させていただいたので、好きな衣装もたくさんあります。印象的なものばかりすぎて、どうしよう…。3話でホストクラブに行ったときの、上半身が黒で下が白のフワッとした形のワンピースはすごくすてきでしたね。あと、8話で庶民的な焼き鳥屋さんに行くシーンがあるんです。そのシーンでキリカが、本当に真っ白なドレスを着ていまして。その“大衆居酒屋と真っ白なドレス”というギャップも込みで、好きな衣装でした。
◆これまで撮影してきた中で、印象に残っているシーンは?
1話のビリヤードのシーンは緊張しました。これまであまりやったことがなくて1回触ったことがあるかどうか…ぐらいだったんですけど、撮影前から先生に教えていただきながらレッスンしました。しゃべりながら動きの流れでビリヤードをするところもあったのですごく緊張したし、無事に終わってホッとしたシーンでした。楽しかったのは遊園地のシーン(5話)ですかね。漫画でも好きなシーンです。あそこまでキリカがはっちゃけられるところってなかなかないですし、年相応なキリカが見られる場面なので、すごく大好きです。撮影でも、素直に楽しく乗り物に乗っていました(笑)。
◆共演者の皆さんの印象をお聞かせください。
目黒(蓮)さんとご一緒させていただくのは、今回が2度目です。前回はお互いどちらかというと“陰”な役だったので、すごく明るい役の目黒さんを見るのは初めてでした。撮影するときのやりとりも、前回ご一緒したときと全然違っていますし。ハルとキリカならではのバチバチ感も初めてなので、楽しくやらせていただいています。目黒さんはストイックな方だなとあらためて思いました。役柄は全然違いますけど、撮影に対する姿勢は変わらずストイックだなという印象です。佐野(勇斗)さんとは今回初めてご一緒したのですが、佐野さん自身のキャラクターはガクとは逆の印象です。2人だけのシーンはそれまでなかったので、遊園地での撮影のときにいろいろお話させていただきましたが、すごくフランクで面白い方だなと思いました。今回のキャストの中でも、ムードメーカーなイメージです。
◆凜々役の福本莉子さん、長瀬役の竹財輝之助さんの印象はいかがですか?
福本さんとは2話の中華料理店のシーン以来、昨日撮影した8話のシーンまでずっとお会いしていなくて。あまりたくさんはお話できてはいないんですが、思っていたよりさっぱりした大人っぽい方だなという印象でした。竹財さんとは、いつもたわいのない話をして盛り上がっています。昨日は待ち時間に、2人でプロジェクターの光で影絵をして遊んでいました(笑)。すごくお優しくて柔らかい雰囲気の方なので、毎回撮影を楽しみにしています。
◆お父さん役の國村隼さんとお芝居した感想をお聞かせください。
國村さんとは社長室のシーンで“初めまして”だったんですけど、ギロッとした鋭い視線で見られた瞬間はドキッとしました(笑)。思わず目線をそらしたくなるぐらい緊張しましたが、「引いちゃだめだ」「負けないぞ」という気持ちで演じていましたね。國村さんご自身は、カメラが回っていないところではすごく和やかな方です。大先輩なのでおこがましすぎて“親子だな”とは感じられないですが(笑)、お父さんとのシーンもすごく楽しく撮影させていただいています。
◆共演者の方から刺激を受けたことや感心したことはありますか?
素の目黒さんって、ハルみたいにたくさんしゃべる方じゃないのかなと思うのですが。出番的にもずーっと出ずっぱりでも、ハルのテンションをずっと保ってるのがすごいなと思います。キリカはハルと対峙していく役なので、押し負けないように演じています。2回目の共演ということもあるかもしれませんが、撮影前に目黒さんと何かを相談することはあまりないんです。でも、どんなお芝居をしてもちゃんと受け止めてくださる信頼感がありますし、ハルとキリカとして遠慮せずにぶつかり合えるなと思っています。
◆今回の作品で新たな挑戦だなと思ったことはありますか?
この役は全体的に挑戦だなと思っています。“ワガママなお嬢様”みたいな役は学生役では経験があったんですけど、今回はビジネスの世界が舞台で。ワガママだけど重厚感のある役をやるのは、撮影に入る前は結構不安もありました。作品の中でも、中国語、フランス語、ビリヤードなど、いろんなことを挑戦させていただいていますし、自分の中でもたくさんの経験ができた作品だなと思います。
◆桐姫は賭けに出ることの多いキャラクターですが、今田さんがこれまでに思い切ってやってみたことはありますか?
一番は上京したことです。ずっと上京するかどうか迷っていて、事務所に声をかけていただいたきっかけがあって上京したんですけど。今となっては本当に心から良かったなと思います。同じぐらいの時期にすごく仲のいい友達も上京したので、その友達とは頻繁に合って「頑張ろうね」とずっと話していました。その子とは今もよく会いますし、大切な存在です。
◆桐姫はハルとガクの才能にほれ込んで彼らを手に入れようとしていますが、今田さんが手に入れたいものはありますか?
ものすごく小さいことでもいいですか? 質問の答えに合っているか分からないですけど…タオルを探しています(笑)。自分の中でしっくりくるサイズのバスタオルにまだ出合えていなくて。大きさもそうですし、厚さとか、いろんなことがしっくりくるバスタオルが欲しいなと思っています(笑)。
◆ハルとガクの成長を描いている作品ですが、今までの人生で今田さんが特に成長を実感したことはありますか?
このお仕事って、常にいろんなことに挑戦させていただけるお仕事だなと思っていて。自分に甘いのかもしれないですけど、常々「これができるようになったな」とポジティブに思うようにしています。今日もビリヤードの練習をしてきたんですけど(笑)。そういう細かいことも含めていろいろ頑張れたなという実感があると、作品が終わるごとに「だから、次も頑張ろう」というモチベーションになっています。せっかく長い期間作品に関わりますし役も毎回違うので、毎回成長を感じたいなと思っています。その中で時には自分の思うようにできないこともありますが、そういうときはあまり特別なことはしないです。好きなものを食べて、寝て、次の日からちゃんと切り替えて頑張るっていう感じですね。何かを意識して切り替えることはないです。
◆では最後に、9話の見どころを教えてください。
9話は、本当にいろんなことが起こります! 8話でお父さんがハルに「キリカと結婚しなさい」って言うシーンがあって、そこで8話が終わっているので「この後どうなるのかな」っていうのは視聴者の皆さんもすごく楽しみにしていると思いますし。8話からキャッシュレス事業がテーマになって、初めはハルと対峙するのですが予想外の展開になっていきます。今までとは全然違うトリリオンゲーム社との絡みになっていく中で、キリカ自身の立場も変わります。いろんなこと起こり過ぎて展開がものすごく早いので、よりワクワクしながら見ていただけるのではないかと思います。
PROFILE
●いまだ・みお…1997年3月5日生まれ。福岡県出身。A型。最近の主な出演作品は『ラストマン-全盲の捜査官-』、映画「東京リベンジャーズ」シリーズ、「わたしの幸せな結婚」など。
番組情報
金曜ドラマ『トリリオンゲーム』
TBS系
毎週金曜 午後10時~10時54分
<キャスト>
天王寺陽:目黒蓮(Snow Man)
平学:佐野勇斗
黒龍キリカ:今田美桜
高橋凜々:福本莉子
長瀬忠則:竹財輝之助
水樹風華:あかせあかり
桜心護:原嘉孝
二葉小梢:安斉星来
斜森太郎:前野朋哉
巨椋優人:小平大智
祁答院一輝:吉川晃司
黒龍一真:國村隼
<スタッフ>
原作:原作/稲垣理一郎、作画/池上遼一『トリリオンゲーム』(小学館 ビッグコミックスペリオール連載)
脚本:羽原大介
プロデューサー:松本明子、松下ひろみ、加藤章一
演出:村尾嘉昭、竹村謙太郎、田中健太
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/trilliongame_tbs/
公式Twitter:@trillion_tbs
公式Instagram:@trillion_tbs
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