秋山ゆずきが『●●ちゃん』を通して伝えたいこと「自分が自分でいるってこんなに魅力的なんだと感じ取っていただけたら」

特集・インタビュー
2023年09月24日
『●●ちゃん』©ABC

DMMグループのウェブ漫画制作スタジオ「GIGATOON Studio」が手掛ける話題作「セックスちゃん」を実写ドラマ化した『●●ちゃん』(読み:まるまるちゃん)。性の悩みを持つヒロインたちを赤裸々に描きながら、“自分らしく今を生きていくためには?”という問いをカウンターパンチのように投げかけていく。“自分は普通じゃないかも?”と悩み苦しむ現代人の背中を押す、ポップでピンクでポジティブな人間讃歌だ。

第一章は、セックスによって他者を理解しようとする史恵のフリーダムな性生活を描く「セックスちゃん」。第二章は、高学歴の呪いにとらわれ、恋愛とセックスで行き詰まる貴子の衝撃のロマンス「高学歴ちゃん」。第三章は、ドラマオリジナルストーリーで、不倫セックスでしか自己肯定感を得られない真湖の略奪愛憎物語「不倫ちゃん」を描く。

今回は、今夜から始まる第二章の主人公・貴子を演じる秋山ゆずきさんに、貴子の役どころや役作りについて、本作に感じる魅力や今後の見どころなどを聞きました。


◆まず、演じる貴子をどのようなキャラクターだと捉えられていますか?

貴子は自身が高学歴ということにとらわれ、それを理由に仕事や恋愛、人間関係がうまくいかないのだと思い込んでいる子です。学歴を鎧のようにして自分の心を守り、全部仕方がないのだと納得してきて。でも、史恵や真湖ちゃんたちとの出会いを経て、恋や友情に学歴は関係ないのだと気づいたり、“自分はこうじゃなきゃいけない”という呪いから解き放たれていく、そういう人間問題が描かれていきます。

◆東大卒のいわゆる“バリキャリ”な貴子を演じるに当たって、事前に用意したことやお芝居の際に意識したことは?

表面的な部分で言うと、貴子は難しいせりふが多かったので、まずそれぞれの言葉の意味を理解する作業から入りました。自分が言おうとしていることがどういうことなのかという、調べる作業には時間をかけています。そして、貴子は他人に対しても学歴で判断してしまう癖がついていて、それを言葉でも表現してしまう子なのですが、発している音がただただ悪くは聞こえないよう、あくまで貴子が自分を守るために言ってしまっているというのを、しっかり心においた上で発するように気を付けていました。

『●●ちゃん』©ABC

◆第二章の撮影に当たって、監督やスタッフの方と交わした印象的な言葉はありますか?

貴子が主人公となる第二章は、きっと共感できる方が多いストーリーだと思います。ただ、展開の流れが分かりやすく面白い分、監督は「原作をただなぞった再現VTRにはしたくない」とおっしゃっていて。その言葉を頂いて、どうしたらいいのだろうと考えたときに、私は貴子の“心”を大切にしていけたらと思ったんです。ドラマチックな展開も相まって、しっかりとみんなの心の動きが見えるストーリーになったなと感じています。

◆貴子をはじめ、史恵、真湖という3人のヒロインに感じる魅力は?

貴子は、実はチャーミングな一面もあるんです。勉強も仕事もできますが、恋愛に関しては初心者で、乙女で、いざ恋をした時に「自分がどうなってしまうのか分からない!」と周囲にキャーキャー言えるところなんかはとてもかわいらしいなって。
そして、史恵は貴子の親友で、たくさんおしゃべりもしましたし、貴子がいろいろまとわずに一緒にいられる人なので、私自身も一番彼女に心がひかれてしまうといいますか。いっぽう、真湖ちゃんはモテモテで、自分に自信があるように見えますが、実はそうじゃないんです。好きな人の前では焦りを見せたり、ふとした時に出る人間味が魅力的だなと思います。

『●●ちゃん』©ABC

◆今夜放送の5話では、貴子が超高学歴のハイスペ男子・佐々木(山下航平)と運命の出会いを果たすさまが描かれますが、ドラマ全編を通して印象深いシーンは?

やはり第二章である5~6話ですね。貴子がこれまで1人ではできなかったことも史恵と真湖ちゃんのおかげでできるようになり、2人のおかげで壁を乗り越えることができる。3人の距離感がぎゅっと縮まるシーンが詰まっていて、私自身も大好きなストーリーです。

◆最後に、読者の皆さんに本作のアピールをお願い致します。

特に大人の女性の方は、仕事や人間関係において「自分はこうでなきゃいけない」「こういう見え方でいなくちゃいけない」と自分を固めてしまうことがあると思います。でも、そういう強さも含めつつ、自分が自分でいるってこんなに魅力的なんだ、ということをこの第二章から感じ取っていただけたらうれしいです。また、(ドラマ全編の)最終話の最後のせりふがこのドラマに込めたメッセージの全てになっているのですが、それが皆さんの人生にとって何か少しでもヒントになったらいいなと思います。

SPECIAL TOPIC

Q. 秋山さんが“自分らしく”いられる瞬間は?

A.今年初めてベランダ菜園をやっていて、ミニトマトやスイカ、メロンを育てているのですが、花が咲いたと思ったら実になって、緑色から赤色に変化して…と、日に日に成長していく姿を見ているのがとても楽しいです。観察しているうち、気づくと何時間もたっていて、まさにそれが自分らしくいられる瞬間なのかなと思います。

『●●ちゃん』©ABC

PROFILE

秋山ゆずき
●あきやま・ゆずき…1993年4月14日生まれ。埼玉県出身。A型。近作はドラマ『今際の国のアリス』シーズン2(NetFlix)、『民宿のかくし味』第3話(CBCテレビ)など。

番組情報

『●●ちゃん』(読み:まるまるちゃん)
ABCテレビ ※関西ローカル
毎週日曜 深夜0時55分~1時30分

※DMM TVにて同時配信&独占配信
※ABCテレビでの放送後、TVerで見逃し配信あり

公式HP:https://www.asahi.co.jp/marumaruchan/

●text/片岡聡恵

下記の「CTAボタン」を設定することで、ユーザーがスマートフォンで記事詳細ページを開いた際に「続きを読む」の下に「CTAボタン」を2つ追加できます。上段「CTAボタン」に設定したものは上に表示、下段「CTAボタン」に設定したものは下に表示されます。
2025冬ドラマ最新情報まとめ2024→2025 年末年始・お正月特番一覧