和氣あず未が語る『シャングリラ・フロンティア』ヒロイン・サイガ-0/斎賀 玲の魅力「かわいそうでかわいいヒロインなのかなと思いました」

特集・インタビュー
2023年10月04日
和氣あず未

話題のTVアニメ『シャングリラ・フロンティア』(MBS/TBS系 毎週日曜 午後5時〜)が、10月1日(日)よりついにスタート! 本作はクソゲーを愛し、クソゲーに愛された男“陽務楽郎”が、クソゲーの対極である神ゲー「シャングリラ・フロンティア」に挑む物語だ。1人のクソゲーハンターが、神ゲーに挑む至高の“ゲーム×ファンタジー”冒険譚が開幕する。

今回は本作のヒロイン・サイガ-0/斎賀 玲を演じる和氣あず未さんに、作品の魅力やゲームのことをたっぷり語ってもらいました。

◆『シャングリラ・フロンティア』(以下、『シャンフロ』)への出演はオーディションだったそうですね。

テープオーディションだったんですけど、それが作品との一番最初の出会いのはずで、もう何年も前のことになるんです。そこでは玲ちゃん(斎賀 玲)だけを受けていました。私の中で玲ちゃんはすごくやりやすい子なんですけど、それは高校生の玲ちゃんであり、ゲーム『シャンフロ』の世界でプレイしている甲冑姿のサイガ-0は、少し難しいなと思っていたんです。でも、玲ちゃんで合格をいただきまして、また講談社さんの作品だー! と思って、すごくうれしくなりました。

◆『女神のカフェテラス』や『カノジョも彼女』『東京リベンジャーズ』など、数多くの作品に出演されていますからね。ということは、オーディションのあとに『シャングリラ・フロンティア シャンフロチャンネル』があったのですね。

そうなんです。決まったあとにコミックスのPVを録らせていただいて、内田雄馬さんと一緒に録ったのですが、そのときはまだ玲ちゃん役に決まっていることは発表されていなかったので、玲ちゃんだけでなく、天音永遠や魚臣慧など、いろんなキャラクターのPVをやらせていただきました。そこから『シャンフロチャンネル』で公式アンバサダーを務めさせていただき、最終回近くで、玲ちゃん役をやりますと報告したんです。

もしかしたらアンバサダーをやっていたから玲ちゃん役になったと思っている方もいらっしゃるかもしれないですけど、実は最初にオーディションで決まっていたんです、ということを改めて伝えておきたいと思います(笑)。

◆番組での思い出はありますか?

番組は全50回で約1年やるというのを最初に言われていて、その50回で『シャンフロ』の魅力を届けていく番組だったんです。だから、たくさん『シャンフロ』のこと知れるじゃん! と思ったら、結構ゆるい番組で(笑)。プロデューサーとゲーム対決をしたり、事務所の先輩の鈴木絵理さんや『シャンフロ』好きのオーイシマサヨシさんをゲストにお招きして、作品に絡めてはいるけど関係ないことをしたりしていました。あと、講談社さんで編集長の椅子に座らせてもらったり、いろんな作品のグッズをもらったりしていて、いい番組だったなぁって思っています(笑)。

和氣あず未

◆番組を通して感じた『シャンフロ』の魅力はどんなところですか?

もうありすぎるんですよね! でも一番思い出に残っているのは、原作の硬梨菜先生とお話したことで。そのときに担当編集の方が、先生の頭の中にはいろんな設定が作り込まれているから、それだけで結構なボリュームの設定集が作れるのではないかとおっしゃられていたんです。実際本当に細かいんですけど、硬梨菜先生に聞いたらご自身もすごくゲームが好きで、設定を考えるのがはかどるとおっしゃられていたんですよね。私もゲーム好きなので、設定集があったら欲しいし、それは『シャンフロ』の魅力の1つだなぁって思いました。

◆設定がしっかりしていると、考察も楽しいですからね。作品の世界観については、どう思いましたか?

作品の世界観って、ほとんど『シャンフロ』というゲームに詰まっていると思うんです。で、この作品はゲームの世界に転生するわけではなく、あくまでゲームをプレイしているという感じなんです。主人公のサンラクも、ゲーム中は命がけだけど、どこか精神は保てているし、負けても“つらい”ではなく、“悔しい”のほうが勝つんです。世界に入り込んではいるけど、ゲームをプレイする人間なんだというのが時々見えてくるのが、共感できるポイントです。

それと、ゲームってやり込めばやり込むほど楽しいんですけど、私はゴールが見えてくるとちょっと寂しくなるんですね。終わっちゃうな~って。でも『シャンフロ』の世界ってゴールが見えなさ過ぎるんです! “七つの最強種”と呼ばれるユニークモンスターがいるけど、出会うことすらできないレアさなんです。人気ゲームなのに、まだ誰も見たことがないモンスターがいる……っていうだけで、まだまだ終わらない感じがしてワクワクしますよね。私もこんなゲームをしたいなって思いました。

「原作からそのまま飛び出してきたかのような声で、視聴者としてもワクワクしました」

和氣あず未

◆ゲーム好きの和氣さんから見て、主人公サンラクのすごさはどのあたりに感じられますか?

まずメンタルがすごいです。もともとがクソゲーマニアで、バグがひどいゲームやヒロインがどうしようもないゲームとかをやっているんですね。世の中にクソゲーという言葉があるということは、実際にそういうゲームがあるわけで、私ならバグがひどかったりしたらショックを受けるし、もうやらない! ってなるけど、サンラクはそこで離れずに、どうにかして攻略して終わらせてやろうとするんです。そのメンタルがすごいし、ゲーム上達のコツなんだろうなと思ったので、私はまだまだ足りないな~って思いました。でもサンラクは、かなりドMなんだと思います(笑)。

◆和氣さんは、ヴァイスアッシュが好きだとおっしゃられていましたが、今好きなキャラクターというと?

ヴァイスアッシュはずっと好きで、大塚明夫さんが渋い声を当てられていますし、原作を読んだときから、何このカッコいいウサギ! 男前すぎる! って思っていたんですけど、実際にアフレコが始まってみると、玲ちゃんが想いを寄せている相手ということもあって、サンラクがカッコ良く見えちゃうんですよね。原作を読んでいるときは、すごい鳥頭だなぁと思っていたんですけど、それすらも気にならなくなってきて、カッコいい少年だと思えてきたんです。しかも内田雄馬さんの声と動きが付くと、さらにカッコ良く見えてしまって! だから今は「サンラク、カッコいい」って思ってます。

◆キャラクターとキャストを照らし合わせてみると、想像が膨らむというか、これは良いキャスト陣だなと思ってしまいました。

そうなんですよ! PVでいろんなキャラクターの声を録らせていただいたんですけど、自分の中で、声のイメージはすごくできているのに、そこに到達できないなってずっと思っていたんです。でもキャスト陣が決まって香盤表を見たときに、これだ! と思ってしまって。原作からそのまま飛び出してきたかのような声で、視聴者としてもワクワクしました。

和氣あず未

◆アフレコはいかがですか?

学生の玲ちゃんはすごく楽しいんですけど、甲冑姿のサイガ-0って、ドスを利かせた声なんです。でも独り言のときとかは玲ちゃんのままでいいよと言われていました。ただ、『シャンフロ』の世界って、ボイスチェンジャーとかを使っているわけではないから、サイガ-0のときにこんなに声を変えちゃって良いのかな? とも思ったんですけど、玲ちゃんは武術を習得しているから、変えちゃってもいいかなって。しかも私、ナレーションもやっているんです。サンラクの説明をしたり、戦っているモンスターの説明をしたりするのがすごく大変で! だから玲ちゃんのセリフチェックより、ナレーションのチェックのほうが時間がかかってしまうくらいでした。

◆サンラクを演じる内田雄馬さんはどうでしたか?

玲ちゃんって、最初の頃は1人で行動しているので、アフレコであまり掛け合うタイミングがなかったんですけど、内田さんはとにかく大変そうで! サンラクのセリフ量って、とにかくハンパないんです。それをつらつらつらつら~ってやられているんですよ。何ページにも渡って1人でしゃべっているのに、全然かまずにやれるのはすごいと思いました。なので私もナレーションの5行くらいで、かんでちゃダメだなって思いました(笑)。

「アニメもそうなんですけど、ゲームもすごいクオリティになるような感じがしています」

和氣あず未

◆和氣さんが演じる斎賀 玲はサンラクに恋するヒロインでもありますが、どんな子だと思いましたか?

意外と積極的なんだ! って思いました。もっと恥ずかしがったり、おくゆかしい感じかと思っていたんです。でも第1話でサンラク=陽務楽郎くんに声を掛けようとしていたり、それ以降も、自分から陽務くんに声を掛けに行ったりしているんですよ。ゲーム内でもサンラクが行きそうな初期の街に行って探していたりもしたから、積極的な子であり、かわいそうでかわいいヒロインなのかなと思いました。

◆斎賀 玲は高校生でいるときとゲームの中での二面性がありますが、和氣さんにもそんな二面性はありますか? ゲームをやっているときはどんな感じなのでしょうか?

変わってると思います……(笑)。あまり出さないようにはしているんですけど、本当に口が悪くなるんですよ……。

◆普段は穏やかで落ち着いたイメージもありますが…。

普段は全然穏やかではないんですけどね(笑)。私、兄が3人いて、ゲームを4人でやることが多かったんです。そのときにボコボコにされて、悔しくて泣き叫んで暴言を吐くタイプで、それがまだ残っていると思うんですけど、誰かとやっているときは、それは出ないです。「も~、悔しいね~」みたいな(笑)。1人のときだけガチギレしちゃうので、私が心を保てているのは、友達のおかげです。

和氣あず未

◆和氣さんは『シャンフロ』のようなゲームをしたら、攻略組になりますか? それとも採集とかをしながら遊んでいるタイプですか?

攻略組になると思います。採集とかアイテム集めもすごく好きなんですけど、最終的にはバチバチに戦いたいタイプです。私、ギリギリの戦いも好きなんですけど、事前にレベルをたくさん上げて敵を簡単に倒すほうが好きで、最初にザコ敵をたくさん倒しまくり、アイテムも集めまくった状態で、ラスボスに行きます。

◆そこは玲と重なるし、サンラクとは重ならない感じなんですね。ちなみに和氣さんの理想のゲームというと?

すごく好きなゲームがあって、それがモンスターを倒しながら農作物を育てたり、魚を釣ったり、恋愛をしたりもできるゲームなんですよ。なので、自分が作るとしたら、そういうゲームを作りたいです。

◆では最後に、ファンへメッセージをお願いします。

公式アンバサダーをやっていたときに、『シャンフロ』を盛り上げよう、大きい作品にしようという原作チームの想いを感じていたんです。だからアニメを制作するのも、すごくプレッシャーがあるのではないかと思っていたんですけど、映像を見たときに、こんなにも動かせるんだ! と感動しました。アフレコの最初の頃は色付きで絵も動いていたので、お芝居も乗せやすくて、すごく大きな作品に携わらせていただいているんだなって思いながら、気合いを入れてお芝居をしました。アニメもそうなんですけど、ゲームもすごいクオリティになるような感じがしています。『シャングリラ・フロンティア』は皆さんの応援があってこそ、もっともっと大きな作品になると思いますので、このゲームの世界を楽しんでいただきたいなと思います!

●photo&text/塚越淳一

PROFILE

和氣あず未

和氣あず未
●わき・あずみ…1994年9月8日生まれ。東京都出身。O型。主な出演作は、TVアニメでは『東京リベンジャーズ』(橘日向役)、『プリマドール』(灰桜役)、『くまクマ熊ベアー』(フィナ役)、ゲームでは『ウマ娘プリティーダービー』(スペシャルウィーク役)、『アイドルマスターシンデレラガールズ』(片桐早苗役)など。

番組情報

©硬梨菜・不二涼介・講談社/「シャングリラ・フロンティア」製作委員会・MBS

『シャングリラ・フロンティア』
MBS/TBS系
2023年10月1日(日)スタート
毎週日曜 午後5時〜 ※連続2クール放送

【キャスト】
サンラク/陽務楽郎:内田雄馬
サイガ-0/斎賀 玲:和氣あず未
アーサー・ペンシルゴン/天音永遠:日笠陽子
オイカッツォ/魚臣 慧:小市眞琴
エムル:日高里菜
ヴァイスアッシュ:大塚明夫
サイガ-100/斎賀 百:花守ゆみり
アニマリア:千本木彩花
オルスロット:山下誠一郎

【スタッフ】
原作:硬梨菜・不二涼介(講談社「週刊少年マガジン」連載)
監督:窪岡俊之
副監督:池下博紀
シリーズ構成・脚本:筆安一幸
キャラクターデザイン・総作画監督:倉島亜由美
モンスターデザイン:長森佳容、大河広行、河野絵美、有澤 寛
プロップデザイン:横山友紀、河野絵美
アクション・エフェクトディレクター:酒井智史
メインアニメーター:芳賀 亮、月田文律、西野武志、姚 江浩、新田駿也
アクション作画監督:日浦玲奈、星野玲香
総動画監修:髙橋知也
色彩設計:高木雅人
色彩設計補佐:手倉森咲子
美術監督:野辺勇紀(インスパイアード)、中村朝咲(インスパイアード)
美術アドバイザー:増山 修
2Dワークス:田村あず紗
3Dデザイン:Emotional Pictures
撮影監督:山杢 光
編集:定松 剛
音響監督:藤田亜紀子
音楽:高田龍一(MONACA)、広川恵一(MONACA)、高橋邦幸(MONACA)
アニメーション制作:C2C

WEB

公式HP:https://shangrilafrontier.com/
公式Twitter:https://twitter.com/ShanFro_Comic

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