『魔王』『妖怪人間ベム』『怪物くん』からシットコムドラマ『ママさんバレーでつかまえて』、アニメ『TIGER&BUNNY』まで手掛ける人気作家・西田征史脚本の土曜ドラマスペシャル『実験刑事トトリ』がBlu-ray&DVD BOXに!
動物学の研究者だった新人刑事・トトリ(三上博史)の活躍を描いた新感覚の刑事ドラマで、トトリとコンビを組む年下の先輩刑事・安永哲平を演じた高橋光臣さんに、撮影裏話やBlu-ray&DVDの見どころを語ってもらいました!
三上博史さんとの共演にしびれっぱなしでした
――高橋さんが演じる安永哲平について教えてください。
突然コンビを組まされた中途採用の新人刑事・都鳥博士(通称トトリ)に振り回される、年下の先輩刑事です。先輩なのに後輩・トトリのお願いを断りきれず、いつも実験台に使われてますね(笑)。この2人のおかしなやりとりでいつのまにか推理が進んでいくんですが、僕は安永は本当はそんなに変な人じゃないと思って演じていました。確かに的外れな推理で偉そうにしたり、逆に頼りっぱなしになったりと少々鬱陶しいところもあるんですが(笑)、基本楽しい人なんですよね。実は僕もちょっと間が抜けたところがあるので、安永とは友達になれそうな気がします。
――大先輩・三上博史さんとコンビ役でしたね。
はい! 撮影初日から撮り終わる最後の最後のシーンまでしびれっぱなしでした。三上さんにはこれまで蓄積した経験と、繊細で芸術的な感性など、経験も浅くタイプの違う僕にはないものがたくさんあるので、できるだけ盗ませてもらおうと思って現場に臨んでいました。どういうふうに台本を読んで、どういうふうにせりふを言うのか…それが分かるのは、同じ台本を読んで同じ現場に入る共演者の特権じゃないですか。僕が鼻水垂らしながらスポーツに明け暮れている時代からTVに出ていた方ですから、一緒に撮影していて夢をみているみたいな気持ちになってしまいました。
――現場の雰囲気はいかがでしたか?
実は、三上さんはもっと気難しい方なんじゃないかと勝手に思っていたんです(笑)。でも全然そんなことはなくて、いつも現場でケラケラ笑ってらっしゃるんですよね。もちろんプロ意識はすごく高い方なんですけど、ほかの共演者の方を笑わせていたり、くだらないことで1人でずっと笑っていたり。三上さん自身、作品にどっぷり浸かれるメインキャラクターを演じるのが好きなんだとおっしゃっていたんですが、端から見ていても「ああ、これが主役たる主役なんだな、そのために生まれてきた人なんだな」と思いました。そんな方とコンビ役になって、2人で結構馬鹿なアドリブを入れているので…まぁバサバサカットされてもいるんですが(笑)、初めての方だけじゃなく一度放送を見てくださった方も、Blu-ray&DVDで見るときは「あ~こんなところで何かやってる!」と、細かいところにも注目していただけたらうれしいです。
――あらためて当時を振り返っていかがですか?
ほんと、僕なんか全力で当たって行かないといけないので、ある意味戦いでした…。撮影中はせりふの量も多いし大変だなっと思ってすごく長く感じていましたが、撮り終わってみたらあっという間で…。撮影が終わってから、「もっといろんなことが出来たな」「こんなに面白い設定の中で自由に出来たんだから、もっとこの2人を面白く出来たな」って欲求がすごく出てきて、少し悔しい思いがあるんです。実は脚本の西田征史さんが続編を期待して仕込んだ伏線が、いくつか回収せずに放りっぱなしになっていますし、西田さんの中にまだまだ実験のアイディアがあるそうなので、キャスト・スタッフ含めて「パート2をやりたいね!」って撮影中から盛り上がっていたんです。絶対やりたいですね!
お酒のお供に豪華ゲストと遊び心たっぷりのトトリはいかがですか?
――そんなパート2への熱い期待も含めつつ、Blu-ray& DVD BOXの見どころは?
ドラマ自体は、冒頭で視聴者に犯人が分かる、いわゆる倒叙形式のミステリーなので、普通のサスペンスと違って犯人当てに真剣になるタイプのドラマではないんです。もちろん人間ドラマやトリックもしっかりしているんですが、何より西田征史さんの脚本ですから。放送当時、インターネットでは「土曜の夜にお酒を飲みながら見てる」とか「家族みんなでゆっくり見るのにちょうどいい」って反響が多かったので、やっぱり眉間にしわ寄せて見るよりも、ちょっと腰をズラしてビールでくつろぎながら見る作品なんだなって思います(笑)。
そのくせゲストで出てくる俳優さんがすごいんですよ。例えば、僕がずっとご一緒したいと思っていた山本耕史さんがいきなり何気ない役(トトリが昔所属していた研究所の研究員・羊谷役)で出てくるんです! しかもすごい濃いお芝居でキャラクターを作り上げていて…続編があるんだったら絶対レギュラーです(笑)。ほかにも犯人役キャストに中越典子さん(第1回)、夏木マリさん(第2回)…と最終回まで全部豪華ですし、安永憧れの人気タレント・マコりん役栗山千明さんが、レギュラーキャストなのに劇中のテレビ番組の中にしか出てこないんです! そういう西田さんの脚本ならではの、ぜいたくな遊び心満載の世界観を楽しんでください。
――そのマコリンのPV「秋の恋はもうAKIAKI」フルバージョンなど、Blu-ray&DVDの特典も豪華ですね!
そうなんです。Blu-ray&DVD音声特典の全編コメンタリーには、僕も脚本の西田さんと谷口卓敬チーフ・プロデューサーと一緒に参加したんですけど、だいぶ脱線&暴走したのでそこも楽しんでください! ほかにも、場合によっては僕が眠れなくなるかもしれない(笑)三上博史さんのインタビューや、「ドキュメント 実験刑事トトリ コメンタリー」など映像特典も盛りだくさんです。三上さんのトトリを僕もまた見たいので、ぜひBlu-ray&DVD BOXでの応援、よろしくお願いします!
■プロフィール
たかはし・みつおみ●1982年3月10日生まれ。大阪府出身。A型。
主な出演作に『轟轟戦隊ボウケンジャー』(ボウケンレッド/明石暁役)、『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス』『幻影~ゲンヱイ』『科捜研の女』シリーズなど。
2012年は、連続テレビ小説『梅ちゃん先生』に、主人公(堀北真希)の恋人となる医学生・松岡敏夫役で出演して話題となった。
現在、NHKの語学番組『テレビでドイツ語』(毎週(火)午後10・25ほか)にナビゲーターとして出演中。マイコとW主演するNHK福井放送局開局80周年記念ドラマ『恐竜せんせい』が、2013年9月4日(水)放送予定(BSプレミアム 午後10・00~10・59)。
■DVD情報
『実験刑事トトリ』(http://www.nhk.or.jp/dodra/dodrasp/)
2013年5月15日(水)Blu-ray&DVD BOX発売
(DVD=税込1万1970円、Blu-ray=1万4805円)レンタルも同時開始
作:西田征史
音楽:佐橋俊彦
出演:三上博史 高橋光臣 栗山千明 笹野高史ほか
第1回「実験刑事誕生~完全犯罪のレシピ」中越典子 安田顕
第2回「女はドレスに罪を隠す」夏木マリ
第3回「偽りのメロディー~完全犯罪を調律せよ」山口馬木也、佐藤仁美、木南晴夏、趙珉和
第4回「僕が傑作を書く時」中尾明慶、落合モトキ、松尾れい子
最終回「二人の絆~実験刑事が最後に見たもの」竜雷太、鶴見辰吾、上田耕一、角替和枝、山本耕史
NHK総合『土曜ドラマスペシャル』にて2012年11月3日~12月1日放送
【映像特典】
■NHKプレマップ 土曜ドラマスペシャル「実験刑事トトリ」
■“実験刑事トトリ”を実験する!!
■三上博史 インタビュー
■ドキュメント 実験刑事トトリ コメンタリー
■秋の恋はもうAKIAKI(マコリンPV映像フルバージョン)
【音声特典】
■全編コメンタリー(出演:西田征史 高橋光臣 谷口卓敬チーフ・プロデューサー)
【封入特典】
■スペシャルブックレット
発行:NHKエンタープライズ
販売元:ポニーキャニオン
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