鈴木亮平さん主演の日曜劇場『下剋上球児』(TBS系 毎週日曜 午後9時~9時54分)の第5話(11月12日放送)を前に、日沖壮磨役を演じる小林虎之介さんにインタビュー。野球愛がある小林さんに、撮影に当たり準備したことや第5話の見どころなどを聞きました。
本作は高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描く、ドリームヒューマンエンターテインメント。「下剋上球児」(カンゼン/菊地高弘 著)にインスピレーションを受け企画され、登場する人物・学校・団体名・あらすじは全てフィクションとなる。
11月5日放送の第4話で、壮磨が野球部に入部を決意。しかし、南雲(鈴木亮平)が無免許で教師をしていたという衝撃の事実が野球部員たちに明かされた。11月12日放送の第5話では、混乱の中、校長の丹羽(小泉孝太郎)や山住(黒木華)が保護者たちの対応に追われる一方、南雲の裏切りに激怒した犬塚(小日向文世)は山住に相談もなく強豪校から野球指導のできる新監督を決めてしまう。
◆ここまで壮磨を演じられていかがですか?
思春期でなかなか素直になれないけれど、心の中には本音があってそれを言えないというキャラクターなので少し難しいなと思いつつ、塚原(あゆ子)監督に演出してもらって、ちょうどいいあんばいで壮磨を演じられているのかなと感じます。
◆特に、塚原監督、新井順子プロデューサーに言われたことで、印象に残っていることはありますか?
たくさんありますが、そのひとつとして、ドラマにおいてキャラクターの個性は失ったらいけないと、特に部員がたくさんいるシーンなどで言われました。みんなの輪が丸くなりすぎないようにバランス見て尖らせています。
◆ご自身の野球経験について教えてください。
小学校1年生から高校3年生まで12年間やっていました。ポジションは中学校までは外野と内野をやっていましたが、高校に入ってからは3年間キャッチャーをやっていました。高校まで硬式野球をやったことがなくて、すごく痛いイメージがあったので、防具がついていて一番痛くなさそうなポジションを始めたんです(笑)。
◆実際に、野球経験が俳優業に生きたわけですが、どんなお気持ちでしたか?
他のキャストの人とも話をしているのですが、親に野球をやらせてもらえていて本当によかったなと思います。やっていなかったらきっとこのオーディションで役をつかめなかった可能性が高かったと思うので、そこは本当に野球をやっていてよかったです。
◆では、オーディションに受かったときは喜びが強かったのでしょうか?
オーディションを受ける時から絶対取ると、マネージャーさんやいつもお芝居を教えてくださっている方にも言っていたので、取れてほっとしたというのが一番です。オーディション期間中はとにかく一生懸命やりました。野球の実技審査が2回ほどあったのですが、そこで落ちるのだけは嫌だったので、しっかり家でも素振りを振りこんで臨みました。
◆これから役柄が3年生になっていくにつれて、野球面でも説得力のあるプレーを見せていくと思いますが、どんな準備されていますか?
僕、小学校6年生から中学校2年生までは両打ちで少し左打ちもやっていたのですが、打っている感覚がなくて、高校の時に完全に右打ちにしたんです。今回、キャストに左打ちがあまりいないということで、久々に左打ちを練習して左打ちをやっています。ただ本当の左打ちじゃないので、説得力を出したいと思って、素振りの数を大事にして、バッティングセンターにたくさん通っています。ちなみに打ち方はオリックス・バファローズの森友哉さんを意識しています。
◆高校球児だったこともあって、元プロ野球選手の鳥谷敬さんの出演はグッとくるものがあったのでは?
うれしかったです。僕はいないシーンだったのですが、新井プロデューサーに頼んで撮影を見学させてもらって、鳥谷さんと会うことができて、写真も撮ってもらえました。
◆第3話では鈴木さんと2人で話すようなシーンもありましたが、鈴木さんと共演されてみて、鈴木さんの背中はどのように見えていますか?
本当に全てが参考になっています。現場やシーンの入り方など、背中で見せてくれていて。僕は結構不器用なのですが、亮平さんも不器用みたいで。「すぐ役に切り替わることが苦手」とおっしゃっていて、以前は本番と言われて切り替わるのがカッコいいと思っていたそうなんです。ただ、ある時をきっかけにそれをやめて、シーンに入る前から集中して、気持ちを作って本番に挑まれているそうで、その亮平さんのスタイルを最近、真似させてもらっています。
◆黒木さんの印象は?
黒木さんはいろんな役、演技を見てきたので、最初どんな方なのか分からなくて怖かったんです。実際の黒木さんは全く逆でとても優しくて穏やかな方。あとシーンの最後の方にアドリブで毎回違うことを言われたり、裏でもたくさん笑っているぐらい本当にフレンドリーで仲良くさせてもらっています。黒木さんご本人に最初の印象を言った時は、笑っていました。
◆兄・誠役の菅生新樹さんと、兄弟の関係性を表現するに当たって何か話されましたか?
特別何かを話したわけではないですが、お互いに共通の意識はあって。他の人がいる時にはベタベタしない兄弟という設定なので、実際に他の12人のキャストがいる時はそんなに話さないんです。ただ僕のことをイジってくれたりします。たまに2人になる時があるので、そういう時は話すのですが、お芝居のことではなくて、たわいもない話をしていて。そういうやりとりで、壮磨と誠の距離感もこんな感じなのかなとだんだんつかんでいきました。
◆本作に出演したことで今後、俳優としての目標や期待していることはありますか?
現場でたくさんのことを教えてもらっているので、それが無意味にならないように、他の作品でもしっかりお芝居して、まずはオファーしてもらえるようになっていきたいなと思っています。
◆ご自身の中で一番成長しているなと感じるところはどこでしょうか?
僕、カメラや人前が昔からちょっと苦手で…。最初の撮影ではカメラがあることに少し慣れなくて、固くなっていることが多かったのですが、最近はだんだん慣れてきたというのが、一番大きいです。常にカメラを回されている意識があるので慣れてきました。
◆最後に5話の見どころを教えてください。
5話は南雲先生の覚悟が明かされます。南雲先生の、先生になるまでにどういうことがあったのかという過去が描かれるので、そこを注目していただけたらと思います。先に5話を見たのですが、野球部が夕練をするんです。そのシーンは僕も見ていて、ちょっと興奮しました。
PROFILE
小林虎之介
●こばやし・とらのすけ…1998年2月12日生まれ。岡山県出身。O型。
番組情報
日曜劇場『下剋上球児』
TBS系
毎週日曜 午後9時~9時54分
<キャスト>
鈴木亮平、黒木華、井川遥、生瀬勝久、松平健、小泉孝太郎、小日向文世ほか
<スタッフ>
原案:「下剋上球児」(カンゼン/菊地高弘 著)
製作:TBSスパークル、TBS
脚本:奥寺佐渡子
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝
編成:佐藤美紀、黎景怡、広瀬泰斗
番組公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gekokujo_kyuji_tbs/
番組公式X(旧Twitter):@gekokujo_kyuji
番組公式Instagram:@gekokujo_kyuji
番組公式TikTok:@gekokujyo_tbs
©TBSスパークル/TBS 撮影:ENO