◆翔にとって祖父となる犬塚役の小日向さんと共演されていかがですか?
すごく元気で、小日向さんがいると現場が明るくなります。いろいろと聞きたいことがあったのですが、本当に大先輩なので最初の頃聞きにくいなと思っていたら、小日向さんの方からそういう壁を壊してくださいました。今では野球の話や、これからの役者としての話もさせていただいていて、とてもありがたいですし、僕が話しやすいように接してくださいます。
◆同期の6人とは3年間を共にする設定で撮影されていますが、感じる変化はありますか?
高校3年間というのは多感な時期でもあるし、子供から大人に変わる一番変化が大きい年だと思うので、僕も高校3年生になったシーンでは大人な部分を出していこうかなと意識しています。それはこれから翔のポジションを脅かす存在となる根室役の兵頭(功海)君からもそういう意識を感じられるので、みんなで話し合ってこういう感じにしようということではないですが、みんながそういう意識を持って演じているんだと思うんです。きっと話し合わない良さというのもあると思うので、そのシーンでの化学反応がこれから楽しみだなと思っています。
◆本作を通して役者として気づかされたことはありますか?
塚原さんの1話、2話の演出を観て思ったのは、観ている人に想像させるんだなというか。カメラの撮り方もそうですが、そういう余白をとても感じるので、役者はいろんな目線を持っていないといけないなというのは常に感じています。それは役者としての目線もそうですし、観ている方からどう観えるかという目線もそうですし、どこからカメラが向いていて、どういう撮り方をされているのか、寄りなのか、引きなのかという目線も考えながら演じたいです。そう考えながらもシーンに入るときには、一度頭の中をゼロにして、その役として生きるということをしないといけないので…。
◆自分を客観的に見られるようになりましたか?
そうですね。僕が出ていないシーンで、亮平さんや華さんのシーンを塚原さんと一緒にベースで見ることも多いのですが、そういったところで塚原さんと亮平さんがそのシーンだけのことではなくて、全体を観て、「次の話がこうだから、この話はあんまりこうしない方がいいな」と話しているのを聞いています。僕たちはそのシーンのことだけにしか集中できていないというか、全体を観るとなっても、そのシーンの全体を観ているだけというか。その作品全体を観られていないなというのをすごく感じた場面だったので、冷静に俯瞰して観ながらもきちんと役に集中できる方が主演をやる役者なのかなと感じました。
◆本作を経てどういった俳優さんになりたいでしょうか?
作品のジャンルにもよるとは思いますが、ベースとしてはナチュラルなお芝居をして、その中でちゃんと魅せるところは魅せるという、メリハリの持ったお芝居ができる俳優さんになりたいなと塚原さんの演出などを受けながら、あらためて思いました。
◆最後に第7話の見どころを教えてください。
犬塚翔としては野球の部分ももちろんですが、野球以外の部分でも葛藤する場面が増えてくるので、翔のいろんな人との関わり方にも注目していただきたいです。僕たちが3年生になり、新たな1年生も入ってきて、越山高校野球部が動き出す話、そして最後の夏が始まる話でもあります。迫力のある野球シーンもたくさんあるので、ぜひ注目して観てください。
PROFILE
中沢元紀
●なかざわ・もとき…2000年2月20日生まれ。茨城県出身。O型。
番組情報
日曜劇場『下剋上球児』
TBS系
毎週日曜 午後9時~9時54分
<キャスト>
鈴木亮平、黒木華、井川遥、生瀬勝久、松平健、小泉孝太郎、小日向文世ほか
<スタッフ>
原案:「下剋上球児」(カンゼン/菊地高弘 著)
製作:TBSスパークル、TBS
脚本:奥寺佐渡子
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子、山室大輔、濱野大輝
編成:黎景怡、広瀬泰斗
番組公式サイト:https://www.tbs.co.jp/gekokujo_kyuji_tbs/
番組公式X(旧Twitter):@gekokujo_kyuji
番組公式Instagram:@gekokujo_kyuji
番組公式TikTok:@gekokujyo_tbs
©TBSスパークル/TBS 撮影:ENO
©TBSスパークル/TBS 撮影:Len