ヤングエース(KADOKAWA)で連載中の鈴木小波の人気コミック『燐寸少女』がSKE48・佐藤すみれ主演で実写映画化。本作で、内藤勇実を演じるBOYS AND MENの小林豊さんと氏家治を演じる本田剛文さんに、それぞれの役柄や本作の見どころなどを聞きました。
僕の根の暗い部分が役にはまった気がします(本田)
佐藤さんとは一緒にユニットを組みたい(小林)
――作品の印象を教えてください。
本田: 僕は原作も好きで読んでいるんですが、女性版『笑ゥせぇるすまん』みたいだなと。それを実写にするということで、原作以上に味をつけている部分もたくさんあるし、欲をかいた人にどんなしっぺ返しがくるんだろうというところに実写の生々しさが加わって、すごく胸にしみるものがあるんじゃないかと。実際に僕も観て考えさせられるなと思いました。何でか分からなかったですけど、このお仕事をいただいて…
小林: (すかさず)やりやすかったみたいですよ!
本田: そう! 周りのスタッフさんたちに『本田君にぴったりな役が来た!』と言われたんです。それで台本を開いたらオタクの役で、最初は腑に落ちていなかったですね。何でこれがぴったりなんだろう…そんなバカなと。でもやってみると確かに、しっくりくるというか、僕の根の暗い部分がはまった気はします。楽しかったです。
小林: 僕はまず台本をもらって読んだときに、最後こんな大どんでん返しがあるんだなと。それに、いちファンとして観たときに、『自分だったらこう妄想するな』というのを考えられるワクワクとドキドキがある作品だなと思いました。
――撮影で印象に残っていることはありますか?
小林: ずっと東京タワーで撮影をしていたんですが、おんぶしつつ階段を往復しなければいけなかったので、大変でした。もしかして、これ一生続いていくんじゃないかと思ったりもしました(笑)。
本田: 僕は学校で撮影をしていたんですが、エキストラとして本物の学生さんがけっこう入っていて……そこで仲良くなった子がいるんです。頑張ってお芝居するんですけど、毎回監督からダメ出しされるっていう。その子は当時中学生で、この春に高校生になっていると思うので、その子に頑張ってもらいたいなと。中3なのに僕より背が高いんですよ(笑)。撮影現場での思い出はこの子が印象的でした。
――主人公・リン役の佐藤すみれさんはSKE48、お2人はBOYS AND MENに所属していて、名古屋を拠点とするグループ同士ですが、今回の共演はいかがでしたか。
本田: 意外とこれまで共演する機会がなかったんです。今回初めてお会いしたので、そういう意味では一緒に仕事ができるっていうのはいいことだなと思いました。たくさんお芝居をされている方で、現場の雰囲気づくりとかもしていただいたので、また一緒にお仕事できる機会があったらいいなと思います。
小林: 元気で明るくて一緒に過ごしていて笑顔になれるなと思いました!たぶん僕ね、すごく性格が合うと思うんですよ。一緒にユニットを組みたいなって。例えば……“ミニモニ。”みたいな(笑)。
本田: まさかここにきて、別のアイドルグループを出してくるとは思わなかった(笑)。
小林: 元気でふわふわした感じになると思うんだよね(笑)。
――蝶野さん役を演じた上野優華さんは映画『復讐したい』でも共演されていましたよね。
本田: そうなんです。でも『復讐したい』では一緒に出るシーンがなかったので、実質初めましてという感じでした。今回は、原作の絵柄と見た目がそっくりなところがすごいと思ったし、僕が思い描いていた蝶野さんをやってくださったので、僕としてもやりやすかったです。
小林: でも、人見知ったんでしょ?
本田: 人見知った(笑)。4日間撮影したんですが、最初の一日は慣らしの日で。そこから少しずつ仲良くなって、しゃべれるようになったんですけど……撮影が終わり、再び会ううと振り出しに戻っちゃって。『4日間一緒になったぐらいで、仲良しになったと思わないでよ』って相手に感じられるのが嫌で(笑)、いつも戻しちゃうんですよ。
『アベンジャーズ』の現場を見学したい(本田)
いくら食べても太らない体になりたい(小林)
――完成した映画を観たときの、お互いのお芝居の印象はいかがでしたか?
小林: ほんでぃーは、よく役作りしてきたんだろうなと思いました。
本田: 役作りって言うなよ。僕の根っからの暗い部分を役作りって言うなよ(笑)。
小林: (笑)。普段そういうところがないから、作ってきたんだろうなって。(根が暗い部分)あったんですか?
本田: 作ったのもあるし、もともと持っているものもあった。
小林: 20数年間、温めた素質があるんだね。すごくぴったりだった。
本田: 20数年って……生まれてこの方、この役のために役作りしてきたわけじゃないよ。そういうつもりはないよ(笑)。
――本田さんはオタクぶりが板についていましたが、お2人はオタクな部分はあるんですか?
本田: 僕はガンダムですね。
小林: 僕はけっこうオタク気質ですよ。
本田: 何オタク?
小林: 漫画オタクかもしれない。実家は部屋中に漫画があるもん。たぶん千、二千のレベルになるんじゃないかな。
本田: 漫画喫茶みたい(笑)。
小林: そう。だから、友達とかみんな遊びに来て、まさに漫画喫茶みたいになってた。最近のオススメはね……『燐寸少女 マッチショウジョ』とちょっと似ているテイストなんだけど、『XXXHOLiC』。あとは、意外と知らないんだけど、『NARUTO-ナルト-』の岸本斉史先生の弟さんが漫画家なんですよ。その人(岸本聖史先生)が描いている『666~サタン~』とかが大好き。これはめっちゃ面白い! でも、一番好きなのは『HUNTER×HUNTER』かな。いつか声優したい……これを言いだしたら止まらないですよ(笑)。
――小林さんは美山加恋さんと恋人同士という設定でしたが、お2人の理想のデートは?
小林: う~ん、ディズニーランドかな。絶対楽しいでしょ!おそろいのカチューシャをつけて、服はミッキーとミニー、チップとデール、ドナルドとデイジーとかでおそろいっぽくして、ポップコーンは2人とも違う味を買い、交換し合って食べて……これも言い出したら止まらない(笑)。どっぷり楽しみたいです。
本田: 僕は鎌倉に行ってみたいなと。江ノ電に乗ってみたいです。まだ行ったことないんですけど、映画やドラマの撮影地になっているところが江ノ電の沿線にいっぱいあると聞いて。そういうすごく素敵な場所やスイーツのお店もあるんですよね。僕はあんまりスイーツと聞いてがっつくタイプじゃないんですけど、女の子は好きだと思うので、デートとなったらやっぱりおさえたいなと。パンケーキを食べて、それをInstagramにあげるのがはやっているんですよね?そういうことをさせてあげたいなって思います。あとは、『スラムダンク』のモデルになった高校と踏切を見られたらいいですね。
――作中で小林さんは彼女に甘々な彼氏でしたが、わがままな女の子はいかがでしょうか。
小林: わがままの範囲によりますね。明確な理由があればいいけど、何もかも全部わがまま言われると……。
本田: まぁまぁ、ゆーちゃんも結構わがままな女子みたいな感じだからね。
小林: 僕はわがままだよ(笑)。
本田: 自分はOKっていう。
小林: そうそう。聞いてくれない人と別に仲良くしない!(笑)。
本田: あはは、この人は本当にめちゃくちゃ(笑)。
――本作に登場する “妄想マッチ”があったら、かなえたい妄想はありますか?
小林: いくら食べても太らない体になればいいなと妄想したいですね。
本田: 僕は『アベンジャーズ』がめちゃくちゃ好きなんです。出られなくていいので、撮影現場を見学したいなと思います。まだ、出ちゃだめだなと。
小林: 出ないから、大丈夫(笑)。
本田: いつか出ようと思ってるんですけどね(笑)。
面白いところは笑って観てもらえたらいいな(本田)
ドキドキワクワクする大どんでん返しがあります(小林)
――BOYS AND MENとしては来年の1月7日に武道館でライブをしますね! あと半年となりましたが、いまの気持ちはいかがですか?
小林: まだ構成とか決まってないんですけど、何ができるかってこの間話し合っていて……とりあえず、ワクワクですね。ワイヤーで飛びたい!
本田: それ、いいね!僕は武道館でライブができるって聞いたとき、すごく光栄なことだと思ったんですけど……もう半年なんですね。残りの半年もまた一段と大事にして、1人でも多くの人に来てもらいたいし、いいものを見せたいなって思います。ワイヤーもそうですけど、せっかくなのでああいうところでしかできないこと、火柱をあげたり、強い風を起こしたりなど、大きい演出をやりたいです。
――6月1日にはアルバム『Cheer up!』が発売となりますが、聞きどころは?
小林: 聞いてくれた方が元気になればいいなというテーマの応援ソングと、ドラマや映画の主題歌になっている曲、ボイメンではあまり出していないバラードとかが入っているので、その一枚を聞くだけでボイメン全体が分かるかなって思います。
本田: アルバムには『Cheer up!』というタイトルにぴったりな応援ソングが収録されているので、聞いていただくとすごく元気になってもらえると思います。バラードももちろん入っていて、1曲1曲のカラーも際立っているので、じっくり楽しんでもらいたい作品です。
――それでは、最後に映画『燐寸少女 マッチショウジョ』の見どころをお願い致します。
本田: 撮影現場でスタッフさんに『キモイ』と言われ続けながらやってきたので(笑)、『キモイ』って皆さんに思ってもらえたら、作品的には正解なのかなって。面白いところは笑って観てもらえたらうれしいです。ほかにも、自分だったらどんな妄想をするだろうとか、考えながらみてもらえると、またこうグッとささるものがあるんじゃないかなと思います。
小林: ドキドキワクワクする大どんでん返しがあります。デートのシーンでドキドキしてもらいたいのはもちろん、最後はびっくりすると思うので、そこにもドッキリしてもらって……楽しんでもらえたらいいですね。
PROFILE
小林豊●こばやし・ゆたか…1989年3月19日生まれ。滋賀県出身。
代表作は『ミュージカル・テニスの王子様2ndシーズン』観月はじめ役、『仮面ライダー鎧武/ガイム』駆紋戒斗/仮面ライダーバロン役など。東海発のボーイズグループ・BOYS AND MENに所属。6月11日公開の映画「白鳥麗子でございます!THE MOVIE」で桐生希一役で出演。
本田剛文●ほんだ・たかふみ…1992年11月3日生まれ。愛知県出身。
代表作は『なぜ東堂院聖也16歳は彼女が出来ないのか?』早川役、『サムライ・ロック』木下藤吉郎秀吉役、『復讐したい』日野翔太役など。東海発のボーイズグループ・BOYS AND MENに所属している。
BOYS AND MEN公式サイト:https://boysandmen.jp/
映画情報
『燐寸少女 マッチショウジョ』
シネ・リーブル池袋/ユナイテッド・シネマ豊洲ほか絶賛公開中
出演:
佐藤すみれ 小林豊 本田剛文 小野賢章
美山加恋、上野優華、唯月ふうか、森迫永依
尾関陸、御伽ねこむ
岡幸二郎、大石吾朗、丘みつ子 他
原作:「燐寸少女」鈴木小波(KADOKAWA/角川コミックス・エース刊)
主題歌: 空想委員会「二重螺旋構造」
挿入歌: 村上紗由里「落陽」
監督:内田浩 脚本:石川北二 製作プロダクション:ホリプロ
配給:ホリプロ/スターキャット
映画『燐寸少女 マッチショウジョ』公式サイト(http://matchgirl-movie.com/)
(C)2016「燐寸少女 マッチショウジョ」製作委員会