お笑いコンビ・トンツカタンの森本晋太郎さんがTV LIFEで連載中のコラム「トンツカタン・森本晋太郎のネクストブレイク紀行」。「今年売れる」と言われ続ける中での出来事や本音が綴られた“飛躍を夢見る芸人の備忘録”をwebでも公開します。今回は、同じ名前を持つSixTONES・森本慎太郎さんの話。(TVLIFE 2023年5月24日発売号より転載)
もりもとしんたろうが紡いでくれた物語
みなさん、自分の名前は好きですか?僕はとても好きです。両親のファインプレーに感謝が止まりません。というのも現在、この森本晋太郎という名前のおかげでネクストブレイク芸人にはもったいないくらいの貴重な経験をさせていただいているのです。今回は絶賛放送中のドラマ『だが、情熱はある』に出演させてもらっているお話。
「インスタに『デビューおめでとうございます!』っていうDMたくさん来てるんですけど、本日デビューされたのはSixTONESの森本慎太郎さんで、トンツカタンの森本晋太郎は2013年デビューです」
僕が2020年に投稿したツイートだ。漢字こそ違えど同じ名前を持つジャニーズの方がいることは前から存じ上げていたが、みるみるうちにスターダムを駆け上がっていく様子をみなさんからの報告で把握していた。薄い共通点かもしれないが、いつかお仕事でご一緒できたらいいなというのが日々のモチベーションにも繋がっていた。
そして件のツイートから3年の月日が経ち、ついに『だが、情熱はある』で念願の共演を果たすことができた。まさか敬愛する山里さんと若林さんからなる『たりないふたり』のドラマで、しかも森本さんと兄弟役だなんて。僕からしたらただただご褒美のようなお仕事だ。
実際にお会いする森本慎太郎くん(本人の前ではさん付けだけど、ここでは背伸びしてこう呼ばせてもらう)は僕の想像を遥かに凌駕するナイスガイで、初めてご挨拶した時には「森本さん、お会いしたかったです!」と向こうから仰ってくださった。まさかそんなこと言われると思わなかった僕は「そのセリフ、そっくりそのままお返ししますよ!」と、妙にケンカ腰な返答をしてしまった。その後森本くんに「同じ名前だからこのお仕事をいただけました」と感謝を伝えると「そんなことないですよ!僕、監督に聞いてきます!」と、あまりにも主人公すぎる行動に出ようとしてたので必死に引き止めた。
ドラマ自体はもうとんでもない面白さで、特に主演のおふたりによる演技は本物が憑依してるレベル。森本くんに「なんであんなに似てるんですか?」と聞いたら「骨格が似てるんですよー」と、まるで運が良かっただけみたいなトーンで言っていたが、その裏には相当な努力があるのは火を見るより明らかだ。その証拠に先日『DayDay.』で山里さんとお会いした時、一瞬「森本くんに似てるなあ」と思ってしまった。もうなにがなんだかわからなくなっている。
撮影は今も続いていて、今後も僕は元ヤンの兄として度々登場させていただく。もりもとしんたろうが引き寄せてくれたこのご縁に感謝しながら精一杯取り組むのでぜひこの最高の作品を最後まで見届けてほしい。正直言って、僕よりこの役が相応しい人はごまんといるだろう。他の共演者に比べて演技力も知名度もたりないひとり。だが、情熱はある。
森本晋太郎
●もりもと・しんたろう…1990年1月9日生まれ、東京都出身。お笑いトリオ「トンツカタン」のツッコミ担当。プロダクション人力舎のお笑い養成所・スクールJCA21期を経て、現在はテレビやラジオで活躍中。趣味でもあるツッコミに特化したYouTubeチャンネル「タイマン森本」も好評。