西山潤&田中美麗が“恋愛”とは何かを問いかける「思わず涙があふれてしまう方もいるはず」『こういうのがいい』

特集・インタビュー
2023年12月17日
左から)西山潤、田中美麗 ©双龍/集英社・ABC

「となりのヤングジャンプ」にて連載中で、累計発行部数150万部を突破した、双龍による話題作を実写ドラマ化した『こういうのがいい』。恋愛という形にとらわれ過ぎてしまい、恋人にふと感じてしまう「こういうのじゃない」をあるあるで描きつつ、男女の本音をストレートに交わし合うフリーダムな日常を紡いできた。

主人公は、オンラインゲームのオフ会で出会い、束縛のない“フリーダムフレンド=フリフレ”となったIT系企業に務める在宅ワーカーの村田と、エッチが大好きで性に奔放な友香。世間一般にうたわれる恋人関係の既成概念にとらわれない大人の日常をゆるく描き出す、観察型リアルシチュエーション・ストーリーだ。

TV LIFE webでは、そんな本作で主人公・村田を演じる西山潤さん、友香役の田中美麗さんへのインタビューを前後編でお届け。後編では、今夜放送の最終回を前にそれぞれが演じるキャラクターに感じる魅力や印象的なシーン、撮影時のエピソードなどを聞きました。


◆西山さん演じる村田、田中さん演じる友香と、それぞれご自身の演じるキャラクターに感じる魅力は? 

西山:村田は、“フリフレ”として友香としたい時にしたいことをし、互いに欲を満たす日々を送っていますが、仕事などはきちんとこなしていて、決してだらしなくないところがすてきだな、と思います。ドラマ内では村田と友人が面と向かって話すシーンはなかったのですが、きっと友人に見せる顔もあり、友香以外との世界もきちんと成立させているイメージなんです。しかも、職業がエンジニアといとはこれまで勉強もきちんとやってきたということで、そういう真面目なところは素直にカッコいいなと思います。

田中:演じていて感じたのは、友香もそして村田も、本当に心の優しい人だということ。互いにこれまで人のためにいろいろ尽くしてきたからこそ、“フリフレ”を結成し、自分のために生きようと思ったのかなって。友香は人よりエッチなことが好きだったり、少々ぶっ飛んでいるところもありますが(笑)、村田同様にやるときはやりますし、純粋で真っすぐでキラキラしていて、とても魅力的な女の子だなと思います。

左から)田中美麗、西山潤 ©双龍/集英社・ABC

◆お互いのキャラクターの“ここがいいな”と思う部分は?

西山:友香は、たまに見せる素直な笑顔で好きですね。「●●じゃ!」と何かを伝えようとしていたり、「うーん」と何かを考えているような表情もかわいらしいのですが、原作もしかり友香の笑顔は鳥肌が立つぐらいキュンとするんです。その表情を導いているのは大体が村田の言葉だったりもするのですが、それを素直に受け取る真っすぐなところも大好きです。

田中:私は“村田七変化”です(笑)。最初はなかなか見えてこなかった村田のいろいろな顔が、物語が進むにつれてどんどん見えてくるようになってきて。仕事をしていたり、ご飯を食べていたり、友香と会話していたり、エッチなことをしていたり、ヘトヘトになっていたり…と、特に後半には村田の七変化がぎゅっと濃縮されています。時にその変化が忙しい瞬間もあり、演じている本人は大変だと思うのですが(笑)、私はその変化が面白くて大好きです。

◆本作はいわゆる原作ものですが、演じる上で原作の要素とご自身が生み出すキャラクターのバランス感はどのように構成していきましたか?

西山:僕は、半分以上は地でいきました。原作をひと通り読み、村田の表情の雰囲気をインプットして、あとは僕の思う村田でやってみたいなと思ったんです。それで、最初の衣裳合わせの時に「今回、僕は何もしません。自然体でいこうと思います」と監督にお話ししたところ、「もうその通りです」と2つ返事でオーケーしてくださって。その瞬間、僕の中での村田像が8割くらい固まった気がしています。

田中:私は原作ものが初めてだったので、原作を読み込みつつ、自分なりにイメージもして現場に入ったのですが、現場で他のキャストの皆さんから受け取るものだったり、監督の意見やアドバイスに導かれて友香になれたと思っています。“現場で作る”ということを肌で感じながら演じることができました。

西山:とにかく2人で会話をしたよね。この作品って、いい意味で意味のない会話がたくさん登場するんです。でも、その会話こそがこの作品の一番大事な部分であり、そこのキャッチボールがきちんとできないとダメだと思っていて。監督からも「お互いにきちんとボールを受け取って」と言われ、そこをお互い重要視してきたからこそ、村田と友香のいい空気感を作り上げられたのかなと。なので、最終的には“我々の村田と友香”になれたと思っています。

左から)田中美麗、西山潤 ©双龍/集英社・ABC

◆田中さんは何か監督と演じる友香についてお話されたことはありますか?

田中:髪形や体形など、まずは見た目から友香に近づき、そこからどんどん彼女の心情に寄せていったのですが、最初は空回りしてしまうことが多くて…。その度に監督から「落ち着いてやろう」と声を掛けていただき、うまく体現できず壁にぶつかることも多々あったのですが、ある時をきっかけにコツをつかめたといいますか。友香として存在している自分を明確に捉えられた瞬間があり、それからは心から楽しんで演じられるようになりました。

西山:それはいつ頃なの?

田中:うーん…。4話の頃だったかな?

西山:確かに。僕も、その頃から美麗ちゃんのお芝居が変わったなと思っていて。というのも、美麗ちゃんの友香に対する愛情は序盤から伝わってきていたのですが、その頃から友香をより友香らしく感じられるようになったのと同時に、僕がどんな変化球を投げても友香から返ってくるようになったんです。そんな美麗ちゃんの前向きな変化というのは、見ていてとてもワクワクしましたね。

◆本作はお2人のセクシーなシーンも見どころのひとつかと思いますが、演じるに当たって苦労した点や印象に残っているエピソードを挙げていただくと?

西山:難しかったのは、お互いの体の隠し方です。うまく体勢で隠したり、物に被せて隠してみたり…。各シーンごとに細かく体勢や動きを調整する必要があり、なかなか大変だったのですが、今となってはそれも楽しかったです。「あれ? これはどこを使って隠しているのだろう?」と思ったら、ドアノブがさりげなくかぶっていたり…(笑)。

田中:お互いの腕や足の配置が複雑で、まるでツイスターをやっているかと思うようなシーンもあったよね(笑)。でも、本当にさまざまなシチュエーションでセクシーなシーンに挑んだなと思います。

西山:本当にね(笑)。それなら、僕はTシャツを着たままキッチンでのシーン(5話)が印象的だったかもしれない。友香の足を使って、僕の体をなんとか頑張って隠してもらって…。

田中:私はお風呂(2話)でのシーンかな。スタッフさんがスチーマーで湯気を出して体を隠してくださったのですが、終始湯気と駆け引きのようなことをしつつ、細かくあんばいを見ながらやってくださっていて…。そんな中、私たちも必死に演じて、無事終わった時には思わずハイタッチしてしまいました(笑)。

左から)西山潤、田中美麗 ©双龍/集英社・ABC

◆最後に、読者へのメッセージをお願いします!

西山:一般的に、恋人はこうあるべきとかこれをしてはいけない、といった固定概念がたくさんあると思うんですけど、村田と友香の“フリフレ”というのは、そういうものを全て取っ払った関係です。2人は恋人ではないので、人によっては何がいいのか分からないという方もいらっしゃると思うのですが、恋愛に縛られて悩んでいる方がこの作品を見たら、きっと「こういうのがいいな」と感じるんじゃないかなって。このドラマを見て、思わず涙があふれてしまう方もいらっしゃると思います。こういう関係もありなのかな、と前向きに捉えて見ていただけたらうれしいです。

田中:ストレス社会の中でみんな何かしらを我慢しながら生きている中で、ストレスフリーで自由に生きている2人の姿を気楽にふらっと楽しんでいただきたいです。そして、エッチなシーンだけではなく、飯テロ的な要素もあり、登場する料理のアレンジを見てまねしたいなと思うことも結構あって。豪華な素材ではなく、カップラーメンやハンバーガーと言ったファストフードが多いのですが、それこそ日常でよく見かけるご飯だからこそ食欲がよりそそられるといいますか。本当にご飯がおいしそうに映っているので、深夜に見る際にはぜひ飯テロにも気を付けていただきたいなと思います(笑)。 

PROFILE

西山潤
●にしやま・じゅん…1998712日生まれ、神奈川県出身。2006年に映画「サイレン~FORBIDDEN SIREN~」でデビュー後、映画「20世紀少年」では主人公・ケンヂの幼少期を演じる。近年は『ドラゴン桜 第2シリーズ』『初恋の悪魔』『ホスト相続しちゃいました』『VIVANT』『どうする家康』などに出演。1月スタートのドラマ『好きやねんけどどうやろか』で簡秀吉とW主演を務める。

田中美麗
●たなか・みれい…19961014日生まれ、埼玉県出身。アイドルグループ・SUPER★GiRLSの元メンバー。現在女優、タレントとして活躍中。『ファーストクラス』『ラーメン大好き小泉さん』委員長(高橋潤)役で主演。2018年~2020年まで、雑誌「JELLY」の専属モデルを務めた。

左から)田中美麗、西山潤 ©双龍/集英社・ABC

番組情報

『こういうのがいい』
ABCテレビ 関西ローカル
最終回:20231217日(日)深夜1時20分~
TVerにて見逃し配信、DMM TVにて同時独占配信あり 

公式HPhttps://www.asahi.co.jp/kouiunogaii/

●text/片岡聡恵

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<応募締切>
2023年12月24日(日)午後11時59分

※応募規約(https://www.tvlife.jp/present_rules)をご確認いただき、ご同意の上、ご応募ください。

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