先日8枚目となるニューシングル「アンチコンフィチュール」をリリースした≠ME。本作は、果物と砂糖を煮詰めて作るコンフィチュールをモチーフに“甘いだけが私じゃない”という力強いメッセージを表現したダンスナンバーとなっている。TV LIFE webでは、尾木波菜さん、河口夏音さん、谷崎早耶さんに楽曲の聴きどころや2023年のターニングポイント、今年を表す漢字一文字などについて聞いた。
◆TV LIFE webでは珍しい組み合わせでの登場です。この3人の普段の関係性や共通点を教えてください。
谷崎:≠MEはみんな仲がいいのですが、私たちは帰り道が一緒になる機会が多くて、特に一緒にいる時間が長いような気がします。お仕事終わりに「ご飯食べて帰ろう~」と食事して帰ることもありますね。
河口:確かに! 共通点は…何かあるかな?
尾木:どちらかというとにぎやかなメンバーじゃない?(笑)3人とも常に元気いっぱいだよね。
河口:そうだね(笑)。他のみんなといるときにも、この3人が主にしゃべっている気がする(笑)。
尾木:よく言うとムードメーカーかな? 面白いことが好きという共通点もあるよね。特になっちゃん(河口)はギャグのセンスが高くていつも笑わせてくれるので、私と早耶はついついギャグを求めちゃうんです。
河口:言われてみれば…(笑)。
谷崎:(笑)。なっちゃんはいつも優しく応えてくれるから「何か楽しいお話してほしいな~」とついムチャ振りをしちゃいます(笑)。「アンチコンフィチュール」のMV撮影の合間も、カメラを意識せず、面白いことをして笑ってばかりでした(笑)。
◆MVの仕上がりとは裏腹ににぎやかな現場だったんですね。ではあらためて新曲「アンチコンフィチュール」について、初めて聴いたときの感想や好きな部分について教えてください。
河口:私が初めて聴いたときの第一印象は“カッコいい!”でした。これまでもクールな楽曲に挑戦させていただくことはありましたが、「アンチコンフィチュール」はカッコよさだけでなく儚さや美しさも感じられる曲になっています。今までとはまた違ったテイストの曲に挑戦できることがすごくうれしかったです。
谷崎:前作の「想わせぶりっこ」とは対照的なカッコいい楽曲だったので“こうきたか…!”と驚きました。歌詞には女性が持つ芯の強さが描かれていて、パフォーマンスをしていると自分自身も強くなったような気持ちになれますし、勇気をもらえる楽曲だなと思います。
尾木:私も早耶と同じで歌詞がすごく魅力的だなと思います。初めて歌詞に目を通した時、この曲で描かれている歌詞の内容はきっと誰しもが持ってることや、一度は抱いたことのある感情なのではないかなと感じて。生きていると、時には自分自身と戦わなければいけないことや見えない相手と戦わなければいけないことってきっとあると思うんです。そういう感情を言葉にして話すことはすごく難しいけど、私たちは歌詞や楽曲を通していろいろな方に伝えることができるし、共感してもらうこともできる。制作過程ではそのありがたさも感じましたし、パフォーマンスを通して皆さんにしっかりと伝えられるように頑張りたいなと思いました。
◆“甘いだけが私じゃない”という強いメッセージ性を感じる楽曲の通り、MVではスイートでかわいらしい部分とクールでカッコいい部分の二面性が表現されていますね。
谷崎:そうなんです。今回の楽曲は「天使は何処へ」以来のダンスナンバーでもありますが、同じダンス曲でもまた違った一面をお見せできているんじゃないかなと思っています。今年最後のシングルということで、私たちが一年間積み重ねてきた集大成をお見せできる楽曲でもありますし、成長した私たちの姿を通してより一層好きになっていただけたらうれしいです。
河口:私はイントロの柔らかい部分とサビにかけての力強い部分のギャップが大きい分、一曲の中でいろいろな表現ができるところが気に入っています。特に首のアイソレーションの振り付けが好きで、暇があればその動きをしているくらいです(笑)。ぜひ注目していただきたいポイントです。
尾木:心の葛藤や内に秘めている強い思いを表現できるように、踊り方や表現の仕方を意識しました。一曲を通してメンバーのいろいろな表情が見られると思いますし、この曲を聴いて“みんなが自分と同じように戦っているんだ、一人じゃないんだ”と思ってもらえたらいいなと思っています。不安になったり、自分に負けそうになったときは、この曲を聴いていただいたりMVを見ていただいて、少しでも皆さんの助けになれたらと思います。
◆今年はシングル3枚のリリースをはじめ、ライブやイベント出演などさまざまな経験をされたことと思います。あらためて今年一年を振り返って、グループとしてのターニングポイントを挙げるならどこでしょうか?
尾木:私は≠ME全国ツアー2023「We shout “I am me.”」日本武道館でのツアーファイナル公演だと思います。ずっと目標としていたステージの一つだったので、立たせていただけるだけでもうれしかったですし、2daysも公演を行わせていただくことができて本当に幸せでした。会場の上の方まで色鮮やかなペンライトで埋め尽くされた景色が今でも忘れられないですし、ファンの皆さんの応援のおかげでこのステージまで来れたことに対するありがたみや歓声の温かさなど、いろいろなことを感じた時間でした。
谷崎:私も日本武道館公演です。本当に会場の端から端までたくさんの方が見に来てくださりました。私は≠MEのみんなで一緒に夢を追いかけられるところが好きなのですが、日本武道館のステージに立ったことでそれを実感できた気がしました。「≠ME 1stコンサート~初めまして、≠MEです。~」のときはコロナ禍だったこともあって、席の間隔を空けていたのでお客さんの数も約半分でしたし、そこから始まってツアーや周年コンサートなどを経て、少しずつ大きい規模でライブをすることができるようになってきた中で、日本武道館という大きな会場でファンの方と一緒に同じ時間を過ごすことができて、一つの節目を迎えたような感覚がありました。今まで頑張ってきてよかったなと思いましたし、より一層これからも頑張ろうと思えた幸せな時間でした。
河口:私も同じです。日本武道館って客席のどの位置から見てもステージが見やすくて、私たちもステージ上から客席全体がすごく見やすい会場だなと思うんです。ペンライトで埋め尽くされた会場の景色は本当に圧巻でしたし、目の中に入る光の量が過去一番の量で、とても感動しました!
◆すてきなエピソードですね。では、今年も残りわずかということで、昨年「はにかみショート」の取材の際もお伺いした“今年の漢字一文字”を教えてください。 ちなみにその際にいらっしゃった河口さんは「幸」、谷崎さんは「大」でした。
谷崎:懐かしい!
尾木:もう一年たったんですね。早いな~。
谷崎:じゃあ私は「愛」で! 今年は≠ME全国ツアー2023「We shout “I am me.”」や4周年コンサート「≠ME 4th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」、「イコノイジョイ 2023」などたくさんのステージに立たせていただいたり、久しぶりにファンの方と対面でお会いできる個別お話し会をさせていただいたり、例年以上にファンの方と会える機会が多かったと思いました。同じ時間を過ごす中で、皆さんからの愛をたくさん頂くことができてうれしかったですし、私たちからも愛を届けられたような気がしたので、来年はその愛をさらに深められたらいいなという思いを込めて「愛」にします。
河口:なるほど! いいね! 私は「観」です。今年は観て吸収することが多かった一年で、趣味の映画鑑賞もそうですし、パフォーマンス面でもいろいろな人の表現を観ることで気付くことがたくさんありました。その気付きを自分なりに研究して、自分のものにできたと思うので、「観」が一番ぴったりだなと思います。
尾木:私は「挑」です。今年は個人的に舞台「転生したらスライムだった件」に出演するなどさまざまなお仕事で挑戦させていただいたり、新しい経験をたくさんさせていただいたなと思っています。もともと何事にも挑戦したい性格ではあるのですが、やりたいと思ったことに挑ませていただける環境もすごくありがたいなと感じました。挑戦したことで得たこともたくさんありましたし、本当に充実した一年だったなと思います。
◆今年の経験を経て、来年個人的にやってみたいことはありますか?
尾木:私は来年も舞台「転生したらスライムだった件-魔王来襲編&人魔交流編-」に出演させていただくのですが、お芝居に触れさせていただく機会が増えて演じることの楽しさを肌で感じているので、来年はドラマなど映像作品にも挑戦してみたいです。
谷崎:いいね~!
河口:どんな役を演じたい?
尾木:主人公の恋を応援する少し強めな性格の女の子かな(笑)。あとは、犯人役もしてみたい!
谷崎:へえ~! 意外!
尾木:普段ドラマや映画を見ていて、特に心を揺さぶられるのが犯人役の方の演技で。私も見ている人に驚きや衝撃を与えられるお芝居をしてみたいなって思いました。
谷崎:こんなにかわいい波菜が犯人役をやったら、ギャップがすごそうだね! 私はファッション系のお仕事の幅を広げたいです。今年はファッションショーでランウェイを歩かせていただいたり、ブランドのモデルをさせていただいたりもしたのですが、お洋服やメークを通してアイドルの自分とはまた違った一面を引き出していけることがうれしくもあり、楽しくもあって。自分でも見たことのない新しい自分を見てみたいですし、個人活動を通して可能性や視野を広げることでグループ活動にも生かせたらいいなと思います。
河口:素敵だね。早耶ちゃんはいろいろな髪形や髪色が似合うから、ファッション系のお仕事はすごく合っていると思う! 私は、大好きな映画関連のお仕事の幅を広げたいです。今TV LIFE webさんでも連載「≠ME 河口夏音のええ絵映画と…」を掲載させていただいているのですが、今後は映画番組のコメンテーターや作品の宣伝隊長にも挑戦して、幅を広げていきたいなって思います。
尾木・谷崎:カッコいい~!
河口:あとお笑いが好きなのでバラエティ番組にも出演してみたいです。『水曜日のダウンタウン』や『ランジャタイのがんばれ地上波!』など、普段自分が見ている番組に出演できたらいいなと思います。
◆グループとしてやってみたいことやファンの皆さんに見せたい姿は?
尾木:私は新しいテイストの楽曲にチャレンジしてみたいです。今回の「アンチコンフィチュール」では女性の戦う姿を描いたカッコいい曲、前作「想わせぶりっこ」ではかわいいに振り切った曲をやらせていただきましたが、大人かわいい楽曲など挑戦したことのない分野がまだまだたくさんあると思うんです。もし挑戦できる機会があったら、また新しい自分たちをお見せする機会にもなりますし、自分自身も成長できるチャンスになると思うので、ぜひやりたいです。
谷崎:私はやりたいことがありすぎて難しい…。でも先程話したグループとして“夢を追いかけられるところが好き”という気持ちを一番感じられるのがコンサートなので、もっともっと大きいステージに立って、ファンの皆さんと素敵な思い出を作っていきたいなと思います。今の目標は横浜アリーナです。以前=LOVEさんの=LOVE 全国ツアー「全部、内緒。」のオープニングアクトとして横浜アリーナのステージに立たせていただいたことがあるのですが、次は私たちが単独で会場を埋められたらいいなと思います。
河口:私はみんなと一緒に国内外問わずいろいろな場所に行きたいです。私は初めて行く場所がすごく好きで、普段からいろいろな場所に行ってみたいと思うタイプなのですが、それが大好きなみんなと一緒だったらもっと楽しいと思うんです。
谷崎:みんなと一緒っていうのがうれしい! たとえばどこに行きたい?
河口:年末に「≠ME 特別公演 2023」で北海道に行かせていただくから、真逆の沖縄など九州に行ってみたいな。初めての場所で、初めて会えるファンの方もいらっしゃるかもしれないし。みんなとも初めての経験をして、絆を深めていきたい!
尾木:いいね~! 来年もたくさんの思い出を作ろう!
PROFILE
尾木波菜
●おぎ・はな…2003年5月8日生まれ。千葉県出身。B型。
河口夏音
●かわぐち・なつね…2001年7月29日生まれ。広島県出身。AB型。
谷崎早耶
●たにざき・さや…1999年10月7日生まれ。熊本県出身。B型。
●photo/中村 功
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