お笑いコンビ・トンツカタンの森本晋太郎さんがTV LIFEで連載中のコラム「トンツカタン・森本晋太郎のネクストブレイク紀行」。「今年売れる」と言われ続ける中での出来事や本音が綴られた“飛躍を夢見る芸人の備忘録”をwebでも公開します。今回は、“懲りずに呼んでくれる”佐久間宣行さんの話。(TVLIFE 2024年1月17日発売号より転載)
抱負は健康。今はそれしかいらない。
みなさんあけましておめでとうございます。本年もネクストブレイク道を邁進して行きたい所存でございますのでよろしければ気にかけていただけますと幸いです。
さて現在の僕はと言うと体調を崩しに崩しており、ピーク時は風邪における諸症状コンプリートしたんじゃないかというくらい七色の不調に苦しめられた。そのせいで今年最後の新ネタライブも延期という形になってしまい、楽しみにしていた皆様には大変申し訳ない気持ちでいっぱいだ。休んだ分たくさんの笑いを届けられるようがんばろうと思う。
先日、まだ僕の体調が芳しかったころに佐久間宣行さんのYouTubeチャンネル『NobrockTV』に出させていただいた。ありがたいことに定期的に出演させてもらえているのだが、その度に「この人はよく懲りずに僕を呼んでくれるなあ」と不思議に思う。
佐久間さんとの出会いは4年前に遡る。佐久間さんがMCを務めるニッポン放送の帯特番『佐久間宣行の東京ドリームエンターテインメント』の一曜日にフワちゃんとセットでゲストに呼んでいただいたのがきっかけだ。もちろんメインはフワちゃんなのだが、当時ふたりがまだそんなに面識のない関係性だったからクッション的な役割でよく一緒にいた僕も起用されたというわけである。
ここまでだったら非常にワクワクする放送になりそうなのだが、蓋を開けたらなんとフワちゃんが出演予定だった時間帯がテレビと裏被りしてしまい、それが終わるまでラジオの生放送には出られないということが急きょ発覚したのである。今の佐久間さんだったらきっとその時間までひとり喋りで当たり前のように繋ぐのだろうけど、当時は気が動転したのか初対面の森本とサシで40分トークという修羅の道を選択したのである。
テレビ東京プロデューサーと無名な若手芸人によるクロストークが奇跡的に大ハネするなんてこともなく、お互い慣れないプロレスをしてみるもののうまいこといかずじまい。最終的にこれはまずいと判断したスタッフさんが深夜の生放送に向けて早めに現場入りして仮眠を取っていた三四郎の小宮さんを叩き起こして救世主として助けに来てもらってなんとか放送が成立した。放送後にSNSを覗いてみたら、僕がしっかりと叩かれていた。
あの日をきっかけにもうしばらく佐久間さん関連のお仕事は来ないだろうと覚悟していたらそれからドラマに起用してくれたり、テレビに呼んでもらったり、YouTube出させてもらったり、バカなふりして僕のラジオのゲストのオファーをかけたら快く出演してくださったりもした。ここまで来るとひょっとしたらとてつもなく変わり者なのではと思うが、それだけ期待もしてくださってると信じて今後も真摯に取り組んでいこうと思う。
ちなみにこの前のYouTube企画は数ヶ月前にかけられたドッキリと全く同じものをかけられるというものでした。やっぱ変だなあ。
森本晋太郎
●もりもと・しんたろう…1990年1月9日生まれ、東京都出身。お笑いトリオ「トンツカタン」のツッコミ担当。プロダクション人力舎のお笑い養成所・スクールJCA21期を経て、現在はテレビやラジオで活躍中。趣味でもあるツッコミに特化したYouTubeチャンネル「タイマン森本」も好評。