飯島寛騎、ダンサー&現代美術家夫婦のなれそめに触れて「話していないときの表情にキュンと」『超多様性トークショー!なれそめ』

特集・インタビュー
2024年07月12日
『超多様性トークショー!なれそめ』飯島寛騎 ©NHK

カップルの“なれそめ”をきっかけに、いろいろな人生の楽しみ方を語り合う番組『超多様性トークショー!なれそめ』。712日(金)放送回では「不登校を経験 自分に自信が持てるようになった彼女と無条件に寄り添う彼」と題し、ダンサーのasamicroさん&現代美術家の前谷開さん夫婦が登場する。

そんな同回にゲストとして出演する飯島寛騎さんに、収録の感想やお2人に感じた思いなどを聞きました。さらには、ご自身が生きていく上でのモットーや人生における大切な出会いの話題なども。


◆収録を終えて率直な感想を教えてください。

asamicroさんと開さんのお話は、同じ表現者としても勉強になる部分が多かったです。人生の先輩であり、僕と全く違う生き方をされている方のお話を聞ける機会はなかなかないので、すごく貴重な時間だなと感じました。お2人のなれそめに関しては、まず開さんのasamicroさんに対する積極的なアタックにびっくり(笑)。僕は好きな人ができても笑いに逃げてしまったり、また会えるような口実を作ったりと、なかなかストレートを打てないので感動しました。そして、なれそめにもキュンキュンしたのですが、実は僕が一番いいなと思ったのは話していないときのお2人の表情なんです。誰しも家族やパートナーにしか見せない表情があると思うのですが、お2人のそういう表情を垣間見られ、心が温まりました。

◆2人のお話を聞いて、共感できた部分は?

今回お2人のお話を聞いていて特に共感したのは、開さんの“諦めることを大切にしている”という言葉です。僕自身、1人でいろいろ考えてしまうことが多いのですが、深く考えすぎるとキリがなくなるので、ある程度のところでストッパーを掛けるようにしていて。そうすると、意外と違う視点から物事を捉えられたりするんです。そういう部分でも、お2人はすごくバランスがいいのだろうなと感じました。

◆不登校を経験されたasamicroさんがダンスを通して社会となじんでいくさまが描かれましたが、飯島さんが過去に挫折から立ち上がった経験は?

若い時は、メンタルがやられてもう何もしたくないな…と思うこともありました。でも僕、昔からの考え方があって、プラス×マイナスって答えはマイナスじゃないですか。でも、マイナス×マイナスってなぜかプラスになるんですよ。なので、不安だったり、ネガティブな感情も全部かけていけばいつかはプラスになるんじゃないかなっていう。結果として人生を結構楽しく生きられているので、自分はこういう考え方が合っているんだなと思っています。

◆その考え方に気づけたのはいつ頃なのでしょうか。

10代の頃ですね。学校生活もそうですが、アルバイトを始めた時に失敗して怒られて、初めは「なんで怒るのよ」みたいに思ったんです(笑)。でも、自分の非を受け止められたときに、「これとこれを変えたら良くなるかも」と思えて、そこから変わっていけたというか。今もお仕事していると大変なことはたくさんありますし、落ち込むこともあるのですが、マイナスに思えることがうれしいなと。変に肩肘張らず力を抜くとそれまで考えていなかった答えにたどり着くことも多いので、表現者としてもこの考え方を大切にしています。

◆俳優、表現者としてのこだわりはありますか?

考えすぎないことでしょうか。引き算に近いかもしれないですね。台本を読んで、“ここでこうしてこうやる”と細かく決めてしまうと、もう誰がその役をやっても同じじゃないかなと思ってしまって。せっかく僕がやらせていただくなら…と、現場で感じたことを受けて、表情や行動を変化させるようにしています。でも、普段の生活からわりと同じことをしているかもしれないです。

◆飯島さんの人生において、大切な“出会い=なれそめ”を挙げていただくと?

俳優として初めてのお仕事である『仮面ライダーエグゼイド』(宝生永夢/仮面ライダーエグゼイド役)は、僕にとってすごく大きい存在です。それまでお芝居なんてしたことがなかったので、そもそもの技術を本当に全部教えていただいて…。たくさん怒られましたし、厳しいお言葉も頂いたのですが、周囲の皆さんが諦めずに信じてくださったんです。だからこそ僕も突っ走れましたし、次の作品しかり、もっと新しい世界を見たいという希望にもつながりました。また、主演を背負ってステージに立つというのは誰しもができることじゃない、というのもファンの方から声援を頂いた時にあらためて感じて。1人でも多くの方にこの作品を伝え、“人生頑張っていこう”とか、何か皆さんの糧になればいいなと思いながらやっていました。

◆これまで掛けられた“言葉”で、大切にしているものはありますか?

「飯島は飯島だよ」という言葉です。若い時は難しい言葉にも感じたのですが、確かに飯島寛騎は他にいないんだな…と思えたことが、今の僕を作り上げていると思います。もちろん他の俳優さんや表現者の方に憧れを感じることもあるのですが、僕の最終的なテーマは“飯島寛騎でいること”。それをかなえるためにも、何事も楽しんで、家族をはじめ出会ってくれる方全てに感謝を忘れず過ごしたいなと。謙虚さや礼儀を忘れず、時にはノリと愛嬌で…(笑)というのをモットーとして、人との時間を大切にしていきたいです。

◆飯島さんご自身は人としてどのような方に魅力を感じますか?

実は僕、結構“合う色”と“合わない色”というのがあって。日々さまざまな方とお会いさせていただく中で、赤やオレンジ、緑など、そういうちょっとハッピーな優しい色を持ち合わせた方と波長が合うことが多いです。あと、僕自身もそうですが、Aさんとして、Bさんとして…と、ご自身ならではの人生を生きている方。“つらいこともあるけど楽しんでいこう”と思えるような、前向きな方はすてきだなと思います。

◆asamicroさんと開さんならではの家族の形も描かれましたが、飯島さんのご家族の形を言い表すなら?

僕の家族は、今はみんな違う仕事をしているので拠点がバラバラなのですが、それぞれ違う人間でありながらみんな筋が通っていて尊敬していますし、ずっと支えていきたいと思っています。でも、それは家族みんな同じ気持ちじゃないかなと。家族のみならず周囲の方も常に高め合えていける、切磋琢磨できる環境で、僕は本当に恵まれているなと感じています。チームとして、一丸となって何か目標に向かっていくというのは大事なことではありますが、同時に愛がないと難しいなとも思っていて。なので、今回asamicroさんと開さんにすてきな姿を見せていただいて、またそういう方々と出会えたらいいなと期待を抱きました。

◆最後に、読者にひと言お願いします。

この回はもちろん、この番組を見ていただくと、世間や他人が決めた正解だけが正解ではないということを強く感じられると思います。ささいな行動から人生は変わると思いますし、番組を見ていただいて「今日からこうしてみようかな」と何か感じてもらえたらうれしいです。そして、僕もちょこちょこ発言しているので、ぜひそこにもご注目いただけたらと思います(笑)。

『超多様性トークショー!なれそめ』飯島寛騎 ©NHK

PROFILE

●いいじま・ひろき…1996年8月16日生まれ。北海道出身。B型。近作にドラマ『弁当屋さんのおもてなし』『僕らの食卓』『シンデレラ・コンプレックス』『御社の乱れ正します!』などがある。

番組情報

『超多様性トークショー!なれそめ』
Eテレ
毎週金曜 後10001030
※放送後1週間、NHKプラスにて見逃し配信あり

該当回:2024年7月12日(金)
ゲスト:大久保佳代子、飯島寛騎、わたげ
語り:水瀬いのり
司会:田村淳

番組公式HP:https://nhk.jp/naresome
番組公式X:https://x.com/nhk_naresome/

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