斉藤由貴、ボクシングに打ち込むほこ美(奈緒)を見守る母の心境は「応援したい気持ちと心配する気持ち、両方あると思います」『あのクズを殴ってやりたいんだ』

特集・インタビュー
2時間前
『あのクズを殴ってやりたいんだ』斉藤由貴©TBS

婚約者に逃げられた佐藤ほこ美(奈緒)と“沼らせる男”葛谷海里(玉森裕太)の恋とボクシングに懸ける思いを描く火曜ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系 毎週火曜 午後10時~10時57分)。シングルマザーとしてほこ美と妹のさや美(鳴海唯)を育てたスナックのママ・明美を演じている斉藤由貴さんが、撮影エピソードや物語終盤の見どころを語ってくれました。

◆演じる明美にどんな人物だと捉えていますか?

最初にいいなと思ったのは、娘に「ほこ美」と「さや美」って名前を付けたところです。監督やプロデューサーさんに「ほこ」と「さや」だからと聞いて、すごいなと思いました。「明美」って名前もステキですね。スナックのママとしてこれ以上ないぐらいベタですけど(笑)、ドラマにとってベタさは大事ですし、どう演じればいいかの一助になりました。

◆演じていて楽しかったシーンはありますか?

スナックで歌うシーンは楽しいです。今、世の中ってシティポップと言われるものが若い世代を中心にちょっとしたブームで、外国の方も聴いているらしくて。そんな中、この作品で歌わせていただいたのは往年のヒット曲ばかりですし、常連客役の玉袋(筋太郎)さんや奈緒さんが喜んでくれたんです。私の歌でこんなにも喜んでくれるんだと、ビックリしました。

◆ほこ美役の奈緒さんの印象は?

私が言うのもおこがましいですけど、とても演技の力がある女優さんだと思いました。自分の本心が役と乖離したところにある感じが、女優として大切な素養のような気がしましたし。人当たりのいい方で、いつもみんなと仲良くしていたし、現場をいい雰囲気にしてくれるんです。彼女がお手紙とプレゼントをくださって、「由貴さんの演じる明美ママが本当に好きで、うちに帰って思い出すと涙が出ちゃうぐらいステキでした。ご一緒できてうれしかった」と書いてくださったことに感動しました。ほかの皆さんにも同じようにしているでしょうし、そういう優しさや心配りは素晴らしいと思います。

『あのクズを殴ってやりたいんだ』斉藤由貴©TBS

◆1人の母親として、ボクシングに打ち込んでいく娘の姿はどう映りますか?

取り返しのつかないけがを負う可能性のあるスポーツですし、応援したい気持ちと心配する気持ち、両方あると思うんです。ただ、スナックで何十年もお客さんのやりとりを見ている明美には人の気持ちを察するカンの良さが備わっていて、熱中している娘に何を言っても受け入れないだろうと分かっている。それを踏まえた上で娘の選択を見守るような、ほどよい物の言い方をしているところが、いい親子関係だと思います。

◆ちなみに斉藤さん自身は、どのようなスタンスで子供たちと向き合っていますか?

長女は私と同じ仕事を始めたことで、葛藤している部分もあると思うんです。なので、私としてはなるべく余計なことを言わないように、いい距離感を持って接するようにしているんですけど、それが今のところ功を奏してるみたいで。今日の仕事楽しかったって報告してくれたり、自分で作った動画を見せてくれたりしてます。次女は一番下ということで、ベタベタして育てた感じで。子離れしなきゃいけないなと思いながら、しがみついてくる腕を離して、もうそういうのは卒業と言い聞かせてます。長男は先日、「闇バイトに手を染めないように」と連絡しました(笑)。あなたみたいなオタクで静かで真面目な子は気をつけた方がいいよと言ったら、そんなにバカじゃないってツッコんで来ました。そんな感じの関係性ですね。ちょっと具体的すぎました(笑)。

◆では、ほこ美のボクシングのように、一念発起して始めたことはありますか?

テレビで日本の禅に興味を持ち、お坊さんになったイタリア人の方が出演されていたんです。それを見て、私も禅の世界に興味を惹かれて。道元という著名なお坊さんが書いた「正法眼蔵」を詠もうとしたんですけど、さすがに難しいから、道元の考えをかみ砕いた本を読み始めたんです。道元の言葉に「放てば手に満てり」というものがあって、「手放すことで大切なものが手に入る」という意味らしいんです。それが心に刺さって、素晴らしい考え方だなと。もっと学びたいと思うようになりました。

◆最後に、11月26日(火)に放送される第8話と、今後の見どころをお願いします。

明美は母親として、プロの世界にまで足を踏み入れようとしているほこ美のことをさすがに心配していて。それでもほこ美は、目指すものに向けてまた一歩踏み出していく。明美や成さん(渡部篤郎)とのやりとりを含め、そこが8話の見どころになる気がします。閉塞的な世の中の今、自分の殻を打ち破れない人がたくさんいます。そんな中でも、けがをしようが何だろうが前進のエネルギーにしていくほこ美の姿は、見応えあると思います。

『あのクズを殴ってやりたいんだ』斉藤由貴©TBS

PROFILE

斉藤由貴
●さいとう・ゆき…1966年9月10日生まれ。神奈川県出身。B型。歌手デビュー40周年ツアー「斉藤由貴 40th Anniversary Tour “水辺の扉”~Single Best Collection~」が、2025年2月21日(金)より開催。

番組情報

『あのクズを殴ってやりたいんだ』
TBS系
毎週火曜 午後10時~10時57分

番組公式サイト:https://www.tbs.co.jp/anokuzu_tbs/
番組公式X&Instagram&TikTok:@anokuzu_tbs

©TBS

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