女の子の姿で高校生活を送る“男の娘”を巡る、繊細な青春模様を描いた人気漫画『先輩はおとこのこ』。2024年にTVアニメ化され話題となった本作の劇場版『映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ』が、2025年2月14日より全国で公開中です。映画では、テレビシリーズのその後から物語の完結までが描かれます。
TV LIFEでは作品の魅力などについて、花岡まこと役・梅田修一朗さん、蒼井 咲役・関根明良さん、大我竜二役・内田雄馬さん、そして本作の宣伝大使でもあり、本郷 博役として映画に出演する宮田俊哉さんにインタビュー！ 宮田さんが本作にひかれた理由とは？
◆映画のシナリオを最初に読んだ時に、どんな感想を持ちましたか？
梅田：物語としては、一度は付き合ったものの別れてしまったまことと竜二の関係のその後や、両親と離れて育ち、おばあちゃんと暮らしてきた蒼井さんの家族の関係の進展、そして、蒼井さんや竜二たちと関わって少しずつ胸を張れるようになっていったまことがどう自分の気持ちと向き合うのかもちゃんと描かれているんですよね。
関根：これは泣いてしまう”というシーンがいくつもあって。泣いてしまうとその後のシーンに支障が出てしまうかもしれないため、気を付けていたのですが、やはり、大号泣しました（笑）。咲ちゃんのおばあちゃん役のさとうあいさんが収録の合間もとても優しく接してくださって。気持ちが高まってあふれ出してしまい。
梅田：さとうさんは、お薦めののど飴とかも教えてくれましたよね。
関根：そうなんです。「こういうのがいいよ」って。テレビシリーズの頃からずっと優しく現場を盛り上げてくださるというか！ 今回のアフレコでも、私が「すみません、私今日、泣くかもしれません」と謝ったら、「あそこはしょうがないよ。私も泣いちゃうから（笑）」とお母さん役のいしかわひとみさんと一緒に優しくフォローしてくださって。私の背中をポンって撫でてくださり泣いてしまった際には、本当に心が温まりました。
内田：竜二のことで言うと、まことや咲が迷ったり、悩んだり、何かを決断しなければならないという時に、これまで以上にストレートに、２人のことを思いやって意見していて。そうやって２人の傍に寄り添って、見守ってあげている姿が印象的でした。
――宮田さんはもともと原作の大ファンだったそうですね。
宮田：そうなんです！ 最初は電子版で１話を読み始めて、かわいい絵だなとスクロールしていったら、まことが自分に告白してくれた咲に対してウィッグ外しながら実は男の子だと打ち明けるシーンで突然美しい絵で出てきて、これは紙でも見たい！と思って。その“かわいい”と“美しい”のコントラストや、まるで壊れやすい高価な薄いグラスのような繊細なストーリーも魅力的で、どんどんひかれていきました。
梅田：映画も「先輩はおとこのこ」らしい、人と人のまさに繊細な関わり合いが映画ならではの美しいアニメーションやＢＧＭで彩られていますよね。
宮田：本当に。しかもまさかそこに自分も本郷役として参加させていただけるなんて。すごく楽しく収録させていただきました。マネージャーさんとのグループメッセージのアイコンは今、本郷にしています。ちょうどアイコンにしやすい顔なんですよね（笑）。
――みなさんがテレビアニメシリーズで印象的だったシーンを教えてください。
宮田：思い出のシーンはいっぱいありますが、女の子の格好をするまことが実は男の子だと学校でバレた時に、竜二がピアスを開けて自分も同じように“普通じゃない”ようにしたシーンが大好きで！ 実は僕今日、竜二のイメージでピアスを着けてきたんです。竜二って、本当に男も惚れる男なんですよね。雄馬君のカッコよぎる声も相まって、こんなことされたらホレるわ！ ズルい！ っていう（笑）。
宮田以外：ははははは（笑）。
梅田：まことのシーンで言えば、アニメ第3話で蒼井さんと海で踊るシーンが印象的でした。蒼井さんのおかげで、まことが「僕は！！かわいいものが！大好きだーー」って言葉を出せて、それを蒼井さんにも伝えられて。まだ関係性のはじまりではありましたが、絵の美しさも相まって、すごくいいシーンでした。
内田：僕もあのシーンが好きですね。竜二にもあの二人の姿は、すごくきらめいて映っていたと思います。竜二が望んでいたものでもあったと思いますが、一方でまこととのこれまでの関係が変わってしまうのでは、という怖さのようなモヤモヤを抱えていて。アニメ第3話では、竜二の繊細な部分が見えた気がしました。
関根：印象に残っているシーンはたくさんありますが、師匠（竜二）が落ち込んで咲ちゃんの家に来たときに、泣いている師匠（竜二）の上にくじらのぬいぐるみを重ねていたシーンが印象的に残っています。家族にも本音や弱音をあまり言わない彼女がさり気なく師匠に言った「私は師匠がうらやましいですけどねー」いう言葉には、とても純粋な気持ちが乗っていた気がしています。それをスッと言える関係は、私的にはもう特別なんじゃないかなと思うんです。
内田：確かに、あれは特別な関係と言えるよね。あのときの咲の姿は、作中でほとんど見たことがなかったから。
関根：恋ではないけれど、師匠（竜二）に対しての特別が、あのシーンでは垣間見える気がしています。
その他、2月26日（水）発売のTV LIFE本誌では、4人の撮りおろし写真とあわせて、映画で印象的だったシーン、演じるキャラクターの印象の変化などについてお聞きしたインタビューを掲載しています！
プロフィール
梅田修一朗
●うめだ・しゅういちろう…10月11日生まれ。千葉県出身。出演作は『青のミブロ』（ちりぬにお役）、『小市民シリーズ』（小鳩常悟朗役）、『負けヒロインが多すぎる!』（温水和彦役）、『ひとりぼっちの異世界攻略』（遥役）など。
関根明良
●せきね・あきら…12月16日生まれ。東京都出身。出演作は『悪役令嬢転生おじさん』（アンナ・ドール役）、『杖と剣のウィストリア』（エルファリア・アルヴィス・セルフォルト役）、『ひろがるスカイ！プリキュア』（キュアスカイ／ソラ・ハレワタール役）など。
内田雄馬
●うちだ・ゆうま…9月21日生まれ。東京都出身。出演作は『アオのハコ』（針生健吾役）、『神之塔 -Tower of God-』（王野成役）、『WIND BREAKER』（桜遥役）、『シャングリラ・フロンティア』（サンラク、陽務楽郎役）など。
宮田俊哉
●みやた・としや…1988年9月14日生まれ。神奈川県出身。Kis-My-Ft2のメンバー。声優としては『キン肉マン 完璧超人始祖編』（ブラックホール役）、『カードファイト!! ヴァンガード～』（明導アキナ役）などに出演。
映画情報
映画 先輩はおとこのこ あめのち晴れ
全国で公開中
【STAFF＆CAST】
原作：『先輩はおとこのこ』ぽむ（「LINEマンガ」連載）
監督：柳伸亮
アニメーション制作：project No.9
声の出演：梅田修一朗、関根明良、内田雄馬、加隈亜衣、葵あずさ、梶原岳人、和久野愛佳、早瀬雪未、田中正彦、さとうあい、村井雄治、いしかわひとみ、宮田俊哉(ほか)
【STORY】
まことと咲と竜二、3人が出会ってからもうすぐ一年。
それぞれが悩みに向き合い少しずつ変化する中、学校は春休みを迎える。
まことが咲を意識し始める一方で、咲は父・裕司に会いにハワイを訪れる。
親子水入らずの時間を過ごし、ハワイを満喫する咲。
そんな中ふいに、裕司に「こっちで一緒に住むか？」と聞かれて……。
父を選ぶか、母を選ぶのか。
自分を「特別」に思っている人は誰なのか。「特別」とは何なのか。
咲が思いを巡らせる一方で、三年生になったまことや竜二もまた、進路に向けた選択をしていく。
3人が決める答えとは――。
公式サイト
https://senpaiha-otokonoko.com/
公式X
https://x.com/painoko_anime
原作情報
ぽむによる原作は、「LINEマンガ」で2019年から2021年まで連載。単行本全10巻が発売中。現在は前日譚となる「先輩はおとこのこ 出会い編」が、「LINEマンガ」にて連載中である。
「先輩はおとこのこ」の原作はこちらからチェック！
https://manga.line.me/product/periodic?id=Z0000602
©pom・JOYNET/LINE Digital Frontier・「先輩はおとこのこ」製作委員会
